7月8日13時52分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日の夜、大阪・高槻市の産業廃棄物収集運搬会社「I産業」の倉庫で、スプレー缶のガス抜き作業中に爆発を伴う火災が起き、作業に当たっていた4人が巻き込まれ、36歳の男性ら2人が死亡した。
消防が調べた結果、現場から半径200mの範囲で、爆風によって、住宅や倉庫など多くの建物の窓ガラスが割れるなどの被害が出ていたことが分かった。
このうち、府立の支援学校では、校舎の窓ガラス14枚が割れたり、鉄製の扉やシャッターがゆがんだりするなどの被害が出ていて、8日は臨時休校になった。
警察によると、4人はいずれもI産業の従業員ではないが、会社側の依頼を受け、爆発の2時間ほど前から倉庫の中でガス抜き作業をしていたと見られている。
【防犯カメラに爆発の瞬間映像】
爆発を伴う火災が起きた大阪・高槻市の倉庫のすぐ近くにある防犯カメラの映像には、爆発の瞬間が映っていた。
映像では、6日午後8時すぎ、突然、白い光とともに、炎が建物から立ち上る様子が確認できる。
また、爆発の衝撃で画面手前の建物のドアが大きく外れて、壊れる様子が映っている。
出典
『高槻爆発火災 半径200m被害』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190708/2000017415.html
7月8日17時55分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
作業に当たっていた4人のうち2人が死亡し、残る2人も意識不明の重体になっている。
警察が「I産業」の男性役員に事情を聞いたところ、役員は、「スプレー缶は機械部品のクリーナーで、取引先の会社から3000本ほど持ち込まれたものだった。およそ3週間前から、毎週土曜日の夜にガス抜きの作業を行っていた」と説明したという。
警察によると、巻き込まれた4人はいずれもスプレー缶を持ち込んだ取引先の会社の社員やその関係者とみられ、爆発の2時間ほど前から倉庫の中で作業をしていたとみられるという。
出典
『爆発“大量スプレー缶ガス抜き”』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190708/2000017434.html
7月8日19時52分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
I産業の男性役員の説明では、約3週間前から金づちでスプレー缶に穴を開けて廃棄する作業をしていた。
大量のスプレー缶が持ち込まれた経緯について、男性役員は、「昨年の台風の被害でスプレー缶を保管していたコンテナが水没し、販売できなくなったものが持ち込まれていた」と話しているという。
出典
『スプレー缶3千本ガス抜きか 大阪・高槻爆発』
https://www.sankei.com/affairs/news/190708/afr1907080020-n1.html
7月9日20時54分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、工具通販会社「M社」(兵庫県尼崎市)社員、山西さん(男性、36歳)ら2人が全身にやけどを負って死亡。
山西さんの次男の男子中学生(13)と、M社の関連会社の50代男性とみられる2人が意識不明の重体となっている。
M社は、工具や関連商品をインターネットを通じて販売。
テレビCMなどで知られ、平成30年12月期の連結決算では売上高が1000億円を超える。
I産業とは以前から取引があったという。
警察は9日、業務上過失致死容疑でM社の本社などを家宅捜索。
ガス抜き作業の詳しい状況などを調べている。
M社は「警察の捜査に全面的に協力する」などとするコメントを出した。
・・・・・
出典
『大阪・高槻の爆発火災 ガス抜き作業原因か』
https://www.sankei.com/west/news/190709/wst1907090027-n1.html
(2020年2月15日 修正1 ;追記)
2020年2月13日17時58分にNHK関西からは、死亡した3人と処理を依頼したM社が書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、必要な安全措置を取らずに作業を行って爆発を起こさせたなどとして、死亡した3人についてガス等漏出致傷や重過失激発物破裂などの疑いで、被疑者死亡のまま書類送検しました。
一方、スプレー缶の運搬を許可を持たない業者に依頼したとして、警察はM社についても、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200213/2000025255.html
2月13日20時37分に時事ドットコムからは、火災前日に運び込まれた2160本のうち1850本に穴が開けられていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪府警捜査1課などによると、スプレーは機械部品用クリーナーで、M社が保管していたが、台風により約3万6000本が水没。
処分に困った男性社員が昨年5月、産廃収集会社に相談すると、「自分たちでガスを抜いたら安くできる」と提案された。
火災前日、産廃収集会社には約2160本が運び込まれ、約1850本に穴が開けられていたという。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020021301245&g=soc
2月13日22時24分に日本経済新聞からは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
同課によると、M社は18年8月、中国から洗浄剤入りのスプレー缶約3万6千本を輸入。
コンテナごと神戸港で保管していたが、同9月の台風21号で水損した。
男性社員は、このうち一部の処理をI産業に委託。
自身らでガス抜きをしたのは、処理費用を抑える目的だったとみられる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55609930T10C20A2AC8Z00/
(ブログ者コメント)
以前は3週間前に持ち込まれたとの報道だったが、今回は前日に持ち込まれたとの報道。
どちらが正かは不明だ。
以下は、NHK映像の3コマ。
(2020年11月10日 修正2 ;追記)
2020年11月9日20時18分に毎日新聞からは、産廃会社の取締役だけが起訴されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪地検は同社の今村取締役(男性、51歳)をガス等漏出致傷の罪で在宅起訴した。10月26日付。
起訴状によると、今村被告は19年7月6日、今村産業の敷地内でスプレー缶1867本にハンマーで穴を開け、ガスを漏出させて引火・爆発させ、近くにいた少年に重傷を負わせたとしている。
一方、地検はスプレー缶を産廃収集運搬業の許可がない運送会社に運ばせたとして、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検された東証1部上場の通信販売会社「M」(兵庫県尼崎市)については不起訴(容疑不十分)とした。
また、ガス等漏出致傷などの疑いで容疑者死亡のまま書類送検された3人と、消防法違反容疑で送検された法人としての今村産業も不起訴とした。
https://mainichi.jp/articles/20201109/k00/00m/040/206000c
(2022年2月26日 修正3 ;追記)
2022年2月25日18時7分に産経新聞からは、取締役に有罪判決が下りたが、従属的立場だったことを踏まえ執行猶予になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガス漏出致傷罪に問われた同社取締役の男性被告(52)の判決公判が25日、大阪地裁で開かれ、田中伸一裁判長は懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。
判決や大阪府警によると、火災はスプレー缶約1870本に金属製ハンマーで穴を開ける作業中に起き、工具のインターネット通販会社「M」(兵庫県尼崎市)の社員ら計3人が死亡。
社員の息子(15)が頭の骨を折るなどした。
田中裁判長は、スプレー缶は「M」側が安価で処分しようと考え、取引先のI産業に持ち込んだと指摘。
引火による火災は容易に予見でき、「極めて危険な犯行」と非難する一方で、被告が「M」側に頼まれて場所を提供するなど従属的だったことを踏まえ、刑の執行を猶予した。
https://www.sankei.com/article/20220225-BJWCVEEV6JKA5MVXY2XOFJEJLA/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。