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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20246191226分にYAHOOニュース(KTS)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日午後、鹿児島県薩摩川内市の甑島の工場で、セメント車のタンクが爆発し、運転手の男性が死亡しました。

警察によりますと、18日午後1時半ごろ、薩摩川内市の甑島の里町里の生コン工場で「爆発事故です、1人の男性が心肺停止です」と、工場の人から消防に通報がありました。

この事故で、セメントの粉を運んできたバラセメント車のタンクが破裂していて、近くには、この車を運転してきた薩摩川内市下甑町長浜の会社員、下野さん(66)が倒れていたということです。

下野さんは顔などから出血していて、ドクターヘリで病院へ搬送されましたが、約3時間後に死亡しました。

下野さんは、バラセメント車のタンク内の圧力を上げてセメントの粉をサイロに移動させる作業を行っていたということです。

警察が事故の原因を調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1067b1584eceaaa7a2437311a6101adea51d936

 

618222分に南日本新聞からは、死亡した男性はセメントの納入業者だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日午後1時25分ごろ、鹿児島県薩摩川内市里町里の生コンクリート工場の関係者から「人が倒れていて意識がない」と119番があった。

工場で、粉状のセメントを運搬するバラセメント車のタンク部分が破裂し、同市下甑町長浜、会社員男性(66)が顔などから出血。

ドクターヘリで県内の病院に運ばれたが、間もなく死亡が確認された。

薩摩川内署によると、男性はセメントの納入業者。

タンクからセメントを工場のサイロに入れる作業中だった。

原因は調査中。

https://373news.com/_news/storyid/196604/

 

(ブログ者コメント)

〇バラセメント車とはどんなものか調べところ、今回事故が起きた車と同じタイプかどうかは不明だが、KYB社の粉粒体運搬車パンフレットに、タンク内に空気を注入しセメントを流動化させた状態でタンクに移送するシステムが紹介されていた。
図にはコンプレッサー出口に安全弁が記されている。

 


〇また、タンクローリー車からバラセメンをト圧送する準備中に蓋が
 外れ、運転手が死亡した事例も見つかった。
(骨子のみ紹介)

タンクローリー(バラセメント積込)のタンクマンホールの蓋が内圧により外れ、運転手が吹き飛ばされて死亡』

(職場の安全サイト)

・・・

□被災者Aは、乙生コン会社のセメントサイロ付近に車を停め、タンクローリー車のホースを連結し、バラセメント圧送の準備のためタンクローリー車搭載のコンプレッサーによりタンク内の空気圧を上げていた。

□現場より約25m離れた事務所にいた者の話によれば、ドカーンという破裂音がしてタンク上から大量のセメント粉が舞い上がるのが見えた。

□当タンクローリー車は10トン積みの粉体専用運搬車で、搭載型コンプレッサーによりタンク内を1.9kgcm2にまで圧縮空気で加圧し、その後弁を開いてタンク内のセメント粉を圧送する構造となっている。
コンプレッサーは高速、低速の変速装置がついており、災害発生時には低速運転に切り換えられていた。
災害発生時、前後2ヶ所あるタンクのマンホールの後部マンホールの蓋があいていたこと等からみて、タンク上に上る必要性のある作業はマンホールの点検以外に考えられないことから、被災者Aはコンプレッサーを始動してタンク内の圧力を上げたが、蓋の閉め忘れか何らかの理由で、空気漏れに気付き、高さ約2.95mのタンク上に上ったものと推定される。

□マンホール蓋は「留め金」及び「安全ロック」でマンホールに固定される構造となっており、「留め金」3本は「円板」でネジ廻しの要領で押えられ、蓋にかかる最高1.9トンの内圧に耐えられる。
災害発生後、この蓋の蝶番は破損したが、「留め金」が破損していないことから、「留め金」を十分に締めていない状態で被災者はタンクの内圧を上げてこの付近に近づき安全ロックを誤って解除したため蓋の部分から破裂したものと思われる。

□このマンホール蓋には注意書が書かれており、また、タンクの前後2ヵ所にあるエアー抜きを使用すれば67分でタンク内を減圧でき、その後蓋を締め直せば破裂の危険がないものである。

□会社は各従業員に保護帽を支給しているが、被災者Aは災害発生時着用していなかった。

https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/sai_det.aspx?joho_no=28

 

 

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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