2018年5月26日5時0分に沖縄タイムスから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ベンチャー企業のチャレナジー(東京)は、台風などの強風時でも発電できる風力発電機の実証実験を、8月から石垣市内で始める。
出力は10KWで、制御システムなどを琉球大と共同研究する。
2020年をめどに、台風の多い東南アジアなどに出荷する計画。
沖縄は、実験だけでなく、アジアに近い地理性を生かし、部品供給の拠点としての展開も検討している。
同社の風力発電機は、地面と垂直の三つの円筒が風車の代わりに回転する「垂直軸型マグナス風力発電機」。
突風を受けても円筒の回転数を抑えることができ、台風時でも発電を続けることができる。
16年から南城市で、出力1KWの発電機の実証実験を実施している。
石垣市で実験する10KWの発電機は全長18mで、風車にあたる円筒は高さ10m。
風速40mでも耐えられる設計という。
琉大とは、風車の動きを制御するモーターシステム、円筒部分を支えるアームの強度を研究している。
早ければ20年までに実証実験を終え、実用化させる方針。
台風などの強風が多く、小規模で発電コストの高い離島地域を抱える沖縄や、フィリピンなどの東南アジアへの展開を目指している。
南城市の実験では、デジタル衛星放送の「スカパー!」を運営するスカパーJSATと協力して、風力発電機で発電した電気を使って衛星通信システムを稼働させる実験も開始。
風力発電機の操作やデータ収集を遠隔で実施する。
石垣市でも、衛星通信の実験を実施する。
発電機を独立して稼働させることで、通信環境の整備が行き届いてない離島や山間部での通信システム構築にもつなげたい考え。
チーフストラテジストの水本氏は、「沖縄で得た知見を生かして、アジアへの展開を目指したい」と話した。
出典
『台風でも風力発電、沖縄で実証実験 強風多いアジア離島へ展開狙う』
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/255506
※ちょっと前、2018年2月6日7時0分にITmediaからも下記趣旨の、かなり詳しい記事がネット配信されていた。
長文につき、冒頭部分のみ紹介する。
次世代風力発電機を開発するチャレナジーは2018年2月2日、事業成果報告・記者発表会を開催し、これまでの実証の成果と今後の事業計画を発表した。
2018年8月には10KWの試験機による実証を開始し、2020年以降には量産販売を開始する方針だ。
チャレナジーは2014年創業の、「垂直軸型マグナス式風力発電機」を開発するテクノロジースタートアップ。
一般的に普及している水平軸プロペラ式の風力発電機と異なる機構を持つ垂直軸型マグナス式風力発電機は、円筒を気流中で回転させた時に発生する「マグナス力」を利用し、風車を回転させる。
また、垂直軸の採用により、強度の確保や全方位から吹く風の発電利用が可能になった。
この垂直軸型マグナス式を採用する風車は、従来の水平軸プロペラ式では低効率、もしくは発電が困難だった風速・風向が頻繁に変わる状況でも、安定して発電ができるという。
(関連記事:台風に負けない風力発電に挑戦、バイオマスで島のCO2を減らす)
同社は現在、1KW試験機を沖縄県南城市に設置し、実証を行っている。
2017年には、3個の台風によって試験場が強風域に入り、その中の台風22号(2017年10月28日)が直撃した。
最大瞬間風速は毎秒33mにもおよび、試験機と同地域に設置されている水平軸プロペラ式風力発電機は故障防止のため風車を停止させたが、同社の試験機は安定して連続発電ができたという。
同社CEOの清水氏は、「設計上、風速70mまで耐えることができる」と語り、台風やハリケーンが多く発生する地域や新興国で、台風を資源化する“台風発電”を目指すとしている。
既に、30を超える国や地域からの問い合わせがあり、2017年10月にはフィリピン国家電力公社と、同国での共同実証に関する合意書を締結している。
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出典
『台風発電は実現するか、チャレナジーが風車を2020年に量産へ』
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1802/06/news038.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。