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2020113日付で日本経済新聞から、下記趣旨の記事がメタンハイドレートの写真付きでネット配信されていた。

 

世界各地の海底下には、二酸化炭素(CO2)とメタンの大きな貯留層が、いくつも存在している。

これらは、気候を大きく変えうる「時限爆弾」のようなものだ。

そして、導火線には火がついている。

 

海底では、CO2またはメタンを含んだ氷のような固体「ハイドレート」がふたとなって、強力な温室効果ガスを閉じ込め、海中や大気中に出ていくのを防いでいる。

 

しかし、科学者によると、ハイドレートの一部は、周囲の海水温があと数度上がると解け出すという。

そうなると、非常にまずいことになる。

 

二酸化炭素は、温室効果ガスの排出量の約4分の3を占めており、何千年も大気中にとどまる可能性がある。

 

メタンは、大気中にとどまる期間は約12年とCO2よりも短いが、温室効果はCO2の何十倍も高い。

 

海洋は、人類が排出する二酸化炭素の3分の1を吸収する地球上最大の炭素吸い込み口だ。

 

ところが海が温まってハイドレートのふたを解かすと、逆に海洋が炭素排出源になり、気候変動と海面上昇に重大な影響を与える恐れがある。

 

「ハイドレートが不安定になる、つまり解け出した場合、膨大な量のCO2が海洋に放出され、やがて大気中に出てきます」と、米国、南カリフォルニア大学の古海洋学者、ロウェル・ストット氏は話す。

 

深海でCO2貯留層が見つかっている一方で、科学者たちは12月、海水温が過去最高を記録し、世界が今、気候に関する多くの臨界点を超えつつあると警告した。

 

知られている限り、CO2貯留層は深海の熱水噴出域のすぐ近くにある。

しかし、このような貯留層が世界的にどのくらいあるのかは分かっていない。

 

「この分野がどれほど調査を強く必要としているのかを教えてくれました。この種の貯留層がどれだけあり、どのくらいの規模で、どのくらいCO2を海に放出しやすいのか突き止めることが求められています」とストット氏。

「奥深くに隠れていた世界の炭素収支を、私たちは過小評価してきたのです」

 

一方、貯留層の規模に疑問を投げかけるのは、米ウッズホール海洋学研究所の上級科学者、ジェフリー・シーワルド氏だ。

熱水系の地球化学を研究している。

 

「これが世界的にどのくらい重要かは分かりません。私たちの知る熱水系の多くは、まだ調査の余地が大きいとはいえ、炭素の大規模な蓄積には関連していないからからです」とシーワルド氏。

「ですので、大量のCO2が蓄積されていて今にも放出を待っている、と言うことには、私ならもう少し慎重になりますね」

 

カナダ、ビクトリア大学で熱水噴出域を研究するベレナ・タニクリフ氏は、既知の熱水域のうち、データが収集されているのは45%にすぎず、大半はまだ調査が足りないと指摘する。

 

より身近にある「気候の時限爆弾」を懸念する研究者もいる。

比較的浅い海底に形成されるメタンハイドレートだ。

 

科学者が懸念する理由の一つは、メタンハイドレートが実はたくさんあるらしいこと。

例えば、2016年から2018年に、米オレゴン州立大学と米海洋大気局(NOAA)の研究者たちが新しいソナー技術を使い、米国の太平洋岸北西部沖を調査した。

その結果、メタン湧出域が1000カ所発見された。

 

「大陸縁辺部の比較的浅い海域に多くのメタンが貯蔵されているため、海水温上昇の影響を早く受けて、堆積物中のメタンハイドレートが不安定になるかもしれません」。

NOAAの太平洋海洋環境研究所の上級研究員で、熱水噴出孔の専門家であるデイブ・バターフィールド氏はこう話す。

 

バターフィールド氏は、このようなメタン湧出域について、深海底に貯めこまれた二酸化炭素よりもはるかに大きな、地球規模の温室効果ガス貯留層となっている可能性が高いと指摘した。

 

「つまり、メタンハイドレートが不安定になると、メタンが大気中に流出し、地球温暖化がより極端になるということです」と、バターフィールド氏は話す。

 

氏は2003年、太平洋のマリアナ島弧にある熱水噴出域の調査隊に加わり、ハイドレートで覆われた液体CO2貯留層を発見した一人だ。

 

ストット氏らの研究チームは2019年の初め、最終氷期が終わるきっかけについての論文を発表したが、それによると、2万年前に太平洋東部の熱水噴出域に近い海底貯留層から二酸化炭素が放出されたことが関係しているという。

 

また最新の論文では、氷河時代だった更新世の終わりごろ、ニュージーランド近くの海底貯留層から二酸化炭素が放出された地質学的兆候を見つけたとしている。

 

近年の気温の急上昇は、過去に氷河期が終わりを迎えた時代の急上昇とよく似ている。

 

太古の地球温暖化については、原因として海が長らく疑われてきたが、ストット氏ら海洋学者がこの10年の研究で指し示すのは、地質学的な原因だ。

 

「サンプルが取られていない熱水噴出域のうち、ガスや液体のCO2を閉じ込めているのがごくわずかな割合だとしても、世界の海洋炭素収支を大きく変える可能性があります」。

ストット氏と共著者らは、現在の炭素貯留層についてこう記している。

 

 

【貯留層、見つけるのは困難】

 

例えば、太平洋の火山でバターフィールド氏らが発見した、ハイドレートで覆われた液体CO2貯留層を見てみよう。

 

液体CO2の泡が海底から出てくる速度は、中央海嶺全体で放出される二酸化炭素の0.1パーセントに等しいと計算された。

 

少量に思えるかもしれないが、地球を取り囲む長さ65000キロにおよぶ海底火山のうち、小さな1カ所から出ているCO2だと考えなくてはならない。

「驚くべき数字です」と、ストット氏は注意を促した。

 

貯留層はどうやって形成されるのか。

 

科学者たちは、海底のずっと下のマグマが海水と反応して、炭素かメタンに富んだ流動体を作り出し、それが海底表面に向かって上昇してくるときにできると考えている。

 

このプルームが冷たい水とぶつかると、氷のようなハイドレートができ、炭素またはメタンを地下の堆積物の中に封じ込める。

 

貯留層がもたらすリスクは、その位置と深さによる。

 

ストット氏によると、例えば日本の沖縄トラフには湖のように液体のCO2が貯留する場所があるが、海水温の上昇により、それを覆うハイドレートが近いうちに解ける可能性がある。

 

だが、そこには湧昇流がないため、深さ約1400メートルで二酸化炭素が大量に放出された場合、周囲の水はおそらく酸性化されるが、大気中に出てくるには非常に長い時間がかかると考えられる。

 

深海でCO2やメタンの貯留層を探すのは「干し草の山で針を探す」ようなものだと、ストット氏は指摘している。

 

しかし、20198月、日本とインドネシアの研究者が論文を発表。

 

音響装置で発生させた地震波を分析することで、沖縄トラフの海底下で、これまで知られていなかったCO2またはメタンの大きなガス貯留層を5つ発見したことを明らかにした。

 

この波は、ガスの中では海底下の固体の中よりもゆっくりと伝わることから、研究グループは貯留層の位置を特定することができた。

 

得られたデータは、ハイドレートがガスを閉じ込めていることを示している。

 

「我々の調査地域は広くないので、調査地域の外にもっと貯留層があるかもしれません」。

九州大学の物理探査学教授で、この論文の共著者である辻健氏は、Eメールでこうコメントしている。

 

「沖縄トラフ軸部(伊平屋北海丘の周辺)の活発な熱水活動のため、この環境中のメタンまたはCO2は安定していません。そのため、CO2やメタンが海底(そして大気中)に漏れ出すかもしれません」

 

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO53877520X21C19A2000000?channel=DF130120166020&style=1&n_cid=NMAIL007_20200113_K 

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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