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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018511647分にNHK大分から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

土砂災害の専門家などで作る砂防学会の調査団が先月29日、大分県中津市耶馬溪町の現場を調べ、その結果、1か月前に大規模な土砂崩れが起きた斜面の中腹には、1秒間に0.3ℓの量の水が湧き出している地点があったという。


調査団の1人で鹿児島大学の地頭薗隆教授は、現場では、調査の数日前から雨は観測されていないことなどから、この場所には周辺から大量の地下水が集まっていたと分析している。


また、この場所の地盤は粘土のように軟らかくなっていたことから、地頭薗教授らは、地下水が大量に集まって弱くなった場所が最初に崩れ、これが引き金になって大規模な崩壊につながった可能性が高いとしている。


今回の土砂崩れは、大雨も地震もない中で発生したが、地頭薗教授は、全国のほかの地域でも地下水が集まりやすい斜面で同じような土砂崩れが起こる可能性があると指摘していて、「地形や地質の情報だけでなく、地下水が集中する場所を洗い出し、危険性を把握する必要がある」と話している。

 

出典

地下水集中が土砂崩れの引き金か

https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20180511/5070000609.html 

 

 

以下は、事故発生を伝える報道の抜萃。

 

2018412日 毎日新聞西部版朝刊)

 

11日午前3時50分ごろ、大分県中津市耶馬渓(やばけい)町金吉(かなよし)で山崩れが起きていると消防に通報があり、集落裏の山林が高さ約100m、幅約200mにわたって崩れ、住宅3棟が土砂に埋もれているのが確認された。

 

住人の男女6人が安否不明となり、このうち男性1人が土砂の中から救助されたが、死亡が確認された。死因は圧死だった。

 

消防や災害派遣要請を受けた自衛隊などが不明者の捜索を続けている。

 

大分地方気象台によると、現地では計測可能な0.5ミリ以上の雨は、8日以降は観測されていない。

今月に入ってからも、降水量は少ないという。

 

国交省は11日に専門家チームを現地派遣し、地上と上空から状況を確認した。

同チームは調査後、「岩盤の風化が進んでおり、いつ崩れてもおかしくない状態だったとみられる」と説明した。

 

現場は市中心部から南に約25kmの山あいにあり、金吉川に沿って住宅が点在している。

崩落現場は急な斜面のふもとに住宅が集まっており、県が昨年3月に土砂災害防止法に基づき「土砂災害特別警戒区域」に指定したが、対策はまだだった。

 

1991年の台風で倒木があり、落石防止柵は設置されたものの、本格的な土砂災害に対応できるものではないという。

 

県内の特別警戒区域は今年3月末現在、1万648カ所。

県は「すべての区域で工事するのは難しい」としている。

 

出典

『山崩れ 大分・耶馬渓で1人死亡、3世帯5人不明 急斜面の特別警戒区域』

http://mainichi.jp/articles/20180412/ddp/001/040/005000c 

 

 

以下は、前兆があったという報道の抜萃。

 

510日 毎日新聞西部版朝刊)

 

大分県中津市耶馬渓町で6人が犠牲となった山崩れの発生から、11日で1カ月となる。

 

雨や地震もない中で突然襲った土砂災害の前、現場付近では住民が前兆とみられる現象を見聞きしていた。

 

がけ崩れなどの危険性が高い場所は多く、防災工事の手が回らない。

地元自治体は山崩れを教訓に、前兆現象の周知に乗り出している。

 

石が転がるような音や、木がギシギシと鳴る音。

山崩れが起きる数日前、現場となる山でシイタケを栽培していたTさん(男性、77歳)は作業中、変な音を聞いたという。

山崩れで家は土砂に襲われたが、Tさんは新聞配達中で、妻幹子さん(70)ら家族3人も逃げて助かった。

Tさんは、「今思えば(音は)前兆だったかもしれない」と語る。

 

他の住民も、現場付近で湧き水やこぶし大の石が落ちているのを目撃していた。

 

・・・・・

 

政府広報オンラインでも紹介されている前兆現象は、

▽小石がパラパラ落ちてくる

▽地鳴りがする

▽水が湧き出る

▽樹木が傾く

など。

 

今回、住民らが体験したものと重なる現象が挙げられている。

 

九州大工学研究院の安福規之教授(地盤工学)は、これらの現象について「局所的に斜面が崩れ始めていることを示している可能性がある」と指摘。

雨や地震がなくても、条件がそろえばどこでも山崩れが起こる可能性はあるとし、「前兆現象があったら避難するなど住民同士が事前に話し合い、対応を決めておくことが大切だ」と話している。

 

出典

『大分・耶馬渓の山崩れ 1カ月 前兆、見逃さないで 石が転がる音 木が鳴るギシギシ』

http://mainichi.jp/articles/20180510/ddp/041/040/029000c 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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