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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20213181040分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

高知県内に整備されている114基の津波避難タワーのうち、およそ4分の1が、階段やスロープが津波で流される可能性があるのに具体的な対策がとられていないことが県の調査で分かりました。

高齢者などがタワーの上に取り残されるおそれもあり、県は、設置する自治体に対策を求めています。

高知県内では、南海トラフ巨大地震に備えて、これまでに114基の津波避難タワーが整備されています。

それぞれのタワーは、国が示す強度の基準を満たすように設計されていますが、タワー本体に付属する階段やスロープについては、基準がないということです。

このため、県は、ことし1月までにタワーのある沿岸部の17市町村に対して「階段やスロープは津波に耐える強度はあるか」と確認したところ、これまでに整備された114基のタワーのうち、およそ4分の1が、階段やスロープが津波で流されるなどする可能性があるのに、具体的な対策がとられていないことが分かったということです。

高齢者など、支援が必要な人が長期にわたってタワーの上に取り残されるおそれがあるため、県は、設置する自治体に対し、簡易式のはしごや滑り台のように地上に降りることができるシューターなどの整備を求めています。

整備する場合は、県が費用を半額負担するということです。

津波避難タワーの階段やスロープの対策は、設置する市町村の考えに委ねられているのが現状です。

県内で最も多くのタワーが設置されている香南市では、市が管理する18のタワーすべてで、津波や漂流物がぶつかる衝撃で、階段やスロープ、それに、手すりが流されたり壊れたりする可能性があるということです。

このため市は、すべてのタワーに設置段階から、下の階に降りるためのはしごと地上に降りるための救助袋を整備し、津波の水が引いて警報などが解除された後、速やかに避難所に移動できる環境を整えています。

香南市防災対策課の足達係長は、「タワーには水も食料も1人1日分の備蓄しかない。高齢者などが早めに避難所に移動して必要な手当てを受けられるよう、助かった命をつないでいきたい」と話していました。

高知県南海トラフ地震対策課の秋元課長は、「タワーには屋根や壁がない場所も多いなど、長く滞在するのは厳しく、高齢者などにとっては命に関わる問題だ」などと指摘しています。

そのうえで、「せっかく津波から助かった命をつなぐため、タワーから指定避難所に速やかに移ってもらう必要がある。市町村と連携して必要な整備を進めてきたい」などと述べ、タワーを設置する沿岸部の自治体と連携して対策を強化する考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20210318/8010010884.html

 

(ブログ者コメント)

〇関連情報調査結果、国交省港湾局のガイドライン(平成2510月)に以下の記述があった。

不備のある避難タワーは、このガイドラインができる前に建設されたものだろうか?

『港湾の津波避難施設の設計ガイドライン』

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3.2.2 階段、手すり、柵などの避難経路の仕様

階段(斜路含む)は、津波が来襲する前の地震動作用時においても、崩壊するなど被災しない構造とする。

階段(斜路含む)は、津波に伴う漂流物に対して影響を少なくするように、例えば津波の進行方向に対して施設の裏側などに設けると良い。
また、2 箇所設けると良い。

29
4.2.2 津波避難施設の構造上の要求性能 

津波避難施設の構造上の要求性能は、当該施設に本来求められる構造上の要求性能のほかに、対象とする津波の来襲時において多数の避難者が安全に避難できるよう、次の要件を満たしていることとする。

(1)対象とする津波の最大浸水深さに対して、十分に安全な高さに避難者が避難できるスペースを確保すること。

(2)対象とする津波の作用による損傷等が、津波避難施設としての機能を損なわず、安全に使用できること。

(3)対象とする津波に先行する地震動の作用による損傷等が、津波避難施設としての機能を損なわず、安全に使用できること。

(4)対象とする津波に付随して発生する漂流物の衝突や施設近傍での火災、その他の予想される事象に対して著しい損傷等が少なく、津波避難施設として使用することが可能であること。

https://www.mlit.go.jp/common/001016931.pdf

 

〇上記以外、高知県にも「津波避難タワー設計のための手引き」があるらしいが、その点に言及した資料のボリュームが大きすぎて、どこにあるか見つからなかった。

 

(2021年4月5日 修正1 ;追記)

202142623分にNHK高知からは、各自治体では簡易式のハシゴやシューターの整備などを検討し始めているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

高知県内に設置された津波避難タワーの一部が、津波で階段などが流される可能性があるのに具体的な対策が取られていない問題で、該当するタワーがある沿岸部の自治体は、地上に降りる手段の確保に向けた検討を始めています。

この問題は、県内に設置された津波避難タワー114基のうちおよそ4分の1が、津波で階段やスロープが流される可能性があるのに具体的な対策が取られておらず、支援が必要な人がタワーの上に取り残されるおそれがあることが県の調査で明らかになったものです。

NHKが沿岸部の17市町村に取材したところ、調査中と回答した1つの自治体を除き、該当するタワーは少なくとも6つの自治体に合わせて25基あり、いずれの自治体も地上に降りる手段の確保に向けて検討を始めていることが分かりました。

具体的には、簡易式のはしごや滑り台のように地上に降りることができるシューターの整備などを検討しているということです。

自治体の担当者は、「問題の解消に向けて早急に取り組むので、地震が起きたら迷うことなくタワーに逃げてほしい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20210402/8010011024.html

 

 

  




 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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