2021年3月16日21時13分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
核物質の分析などを行っている六ヶ所村の施設で、16日午前、プルトニウムとウランの混合物を扱う作業を行っていたところ火災が起きました。
消火にあたった職員の皮膚に放射性物質が付着しましたが、健康状態に問題はなく、外部への影響はないとしています。
原子力施設に置かれた核物質の管理状況を検査する「核物質管理センター」によりますと、16日午前10時40分ごろ、六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場内にある分析室で火災が起きました。
センターの職員2人が「グローブボックス」と呼ばれる密封された箱の中で、プルトニウムとウランの混合物を分離する作業の準備を行っていたところ、ボックス内にあった廃棄物を入れる塩化ビニル製の容器から火が出たということです。
職員らが消火を行った結果、火は午前11時50分ごろにほぼ消え、容器の一部が燃えたということですが、プルトニウムとウランの混合物は燃えなかったとしています。
センターによりますと、消火にあたってグローブボックスに穴を開けて外部から炭酸ガスを注入したということですが、その際、放射性物質が箱の外に漏れた可能性があるということです。
放射性物質は職員2人の服に付着し、このうち1人は顔にもついたということです。
2人からは1平方センチメートルあたり最大0.1ベクレルが計測されたものの、すぐに拭き取ったため内部被ばくは確認されず、健康状態に問題はないとしています。
また、グローブボックス周囲の床などにわずかな汚染が確認されましたが、工場の周辺に設置されたモニタリングポストの値などに変化はなく、外部への影響はないとしています。
核物質管理センターは火災の原因について調査中だとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20210316/6080011819.html
3月17日6時25分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、付着した場所はまぶたと帽子だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時半すぎ、六ケ所村の核物質管理センターの分析所で廃棄物容器から出火しているのを作業員2人が発見しました。
約3時間半後に火は消し止められましたが、消火にあたった作業員1人のまぶたともう1人の帽子にプルトニウムとウランの混合物が付着しました。
すぐに除染をしたため、作業員は内部被ばくをしていないということで、周辺環境への影響もなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/20d9ba119a3ac9aaf886a80b367d0f41b762e6dc?source=rss
3月17日9時28分に朝日新聞からは、燃えた容器の容量は10ℓだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
センターによると16日午前10時40分ごろ、密閉した状態で放射性物質を扱うための設備「グローブボックス」(高さ1メートル、幅1・5メートル)内で塩化ビニル製の廃棄物容器(容量10リットル)から出火しているのを職員が発見。
午前11時50分に初期消火を終え、午後2時すぎに鎮火した。
https://www.asahi.com/articles/ASP3K2WFFP3JULUC01R.html
3月18日9時5分に毎日新聞からは、混合液の分析中だった、作業着の右ひじ部分にも付着したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同センターなどによると、同日午前10時40分、分析所内で、密閉した状態で放射性物質を扱うステンレス製の設備「グローブボックス」(高さ約1メートル、幅約1・5メートル)の中のウランとプルトニウムの混合溶液を分析中、設備内のビニール製容器から出火しているのを職員が発見し、119番した。
約3時間半後に鎮火した。
職員2人が消火にあたり、その際に、1人はかぶっていた帽子に、もう1人は作業着の右肘部分と右目下の皮膚に微量の放射性物質が付着した。
容器の中には分析に使う道具や使い捨ての紙などの可燃物があったという。
火災の原因は不明といい、同センターの担当者は「詳しく調査して再発防止に努めたい」と話した。
六ケ所保障措置分析所は、核物質が平和利用に限って使われているかを検証する施設で、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場の敷地の中にある。
https://mainichi.jp/articles/20210318/k00/00m/040/018000c
2021年5月20日付で東奥日報からは、廃棄物を入れた袋の底に残存していた試薬が混じりあうなどして発火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
公益財団法人・核物質管理センターの六ケ所保障措置分析所(青森県六ケ所村)で発生したグローブボックス(放射性物質を扱う密閉装置)内の火災を巡り、同法人は19日までに原因を推定し、公表した。
出火したのはグローブボックス内にあった、廃棄物を入れる塩化ビニール製の袋で、同法人は、袋の底に残存していたわずかな試薬が混ざり合い温度が上昇。
さらに粉末消火剤や硝酸、分析試薬などが化学反応して発火した可能性が高いと結論付けた。
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/520027
5月20日14時0分にNHK青森からは、再発防止策について下記趣旨の記事がネット配信されていた。
センターでは再発を防ぐため、グローブボックス内の廃棄物を水で洗ってから容器に入れることや、ボックス内に消火用の砂を用意するなどの対応をとったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20210520/6080012507.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。