2017年9月7日付の読売新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
総務省消防庁は、市街地の火災について、風向や風速に応じて、延焼の速度や範囲を予測できるシステムを開発した。
今月下旬にも、全国の消防本部などに提供する。
2020年度までには一般市民がインターネットを通じて利用できるよう、改善する計画だ。
システムは、同庁の研究機関「消防研究センター」が開発した。
出火地点とともに風向と風速を入力すると、すぐに、時間の経過に沿って予測される延焼範囲が図示される仕組みだ。
建物の情報は国土地理院の地理情報を活用、木造と耐火造に区別して示される。
昨年12月に新潟県糸魚川市で発生し147棟が焼けた大火を、風速14メートルの南風で再現したところ、大火で焼けた範囲と近い結果が得られたとしている。
開発に協力する横浜市消防局は、消防団との訓練や市民向けの防災教室で予測を活用。
風速や風向で延焼範囲が変わることが具体的にイメージできる利点があるという。
また、木造住宅密集地域で耐火造りの建物や消火栓を増やすなどの対策にも役立ててもらい、市民が消火栓の位置を確認するなどの行動につなげる狙いもある。
ただ、このシステムは、現状では、地理情報を消防本部側で取り込まなければならないなど、利用するには習熟が必要。
このため、同庁は、今後、市民でも利用できるように改良するとともに、気象データなどをリアルタイムで反映できるようにして予測の精度を高め、一般向けに公開する方針だ。
開発に携わる東京理科大の関沢愛教授(建築・都市防災)は、「強風下の火災を想定した消火方法の構築や防火対策だけでなく、地域住民への啓発でも効果が期待できる」と話している。
※以下は、9月7日9時53分にネット配信されていた記事(一部)。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170907-OYT1T50011.html
(ブログ者コメント)
システムの概要は、平成29年2月24日付で、消防研究センターから公開されている。(全12ページ)
http://www.fdma.go.jp/neuter/about/shingi_kento/h28/itoigawa_daikibokasai/02/shiryo2.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。