2011年11月21日21時47分に、msn産経ニュース茨城から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前8時20分ごろ、桜川市の酒造会社で、蔵の瓦屋根の修復作業をしていた建設作業員の男性(45)が、約6m下のコンクリート面に転落した。
全身を強く打っており、病院に搬送されたが死亡が確認された。
警察の調べによると、酒造会社は東日本大震災で壊れた蔵の瓦屋根の修復を依頼。
事故当時、男性を含め3人が瓦を取り外していたが、作業中、瓦の下の土壁や板の一部が崩れ落ちた。他の2人にけがはなかった。
蔵は倉庫として使用していたという。
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一方、2011年11月22日付の朝日新聞茨城版(聞蔵)では、以下の表現になっていた。msn産経ニュースとは若干ニュアンスが異なる内容だが、本ブログでは、より状況が詳しく書かれていたmsn産経ニュースのほうの表現を採用した。
瓦を取り外していたところ、屋根が抜け落ち、落下したという。
(ブログ者コメント)
大震災対応工事における転落事故は、本ブログでも何件か掲載しているが、今年6月30日には朝日新聞茨城版から、「屋根の修理 転落防げ」という長文の記事がネット配信されていた。
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冒頭の文章は下記。
日本大震災から3カ月余。県内の街並みは以前の姿を取り戻しつつあるが、一方でいまだに青いシートに覆われた屋根が目立つ。
修理を業者に頼めば3~5年待ちはざらといわれるなか、自ら屋根に上がって転落する事故が後を絶たない。
折しも足元が滑りやすい梅雨のさなか。事故の傾向と防止策を探ってみた。
たまに、このような事故未然防止のためのキャンペーン記事を見ることがあるが、その都度、心強い気持ちになる。
このような記事をもっともっと増やすことを、各メディアには切に希望する。
(注記)
11月22日付で、茨城新聞から「県内労災12%増 警報発令 屋根修復中の転落目立つ」という記事がネット配信されていたが、それは別記事とした。
2011年9月22日22時40分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後2時半ごろ、千葉市のJFEスチール東日本製鉄所の工場敷地内で、高所作業中の男性作業員5人が乗っていたゴンドラが突然滑落し、施設外壁に衝突した。
衝突の弾みで、同社の孫請け会社社員(62)が胸を強く打って死亡、残る4人も重軽傷を負った。
警察などによると、5人は高炉と資材置き場の建物をつなぐベルトコンベヤーのカバーを修理するため、コンベヤーに沿って設置されたゴンドラに乗り作業。
ゴンドラはワイヤに引っ張られる形でカバー外側のレーン上を動いていたが、何らかの原因でワイヤが切れ、ゴンドラが下にあった資材置き場まで滑落して外壁に衝突した。
その衝撃で1人がゴンドラからほうり出され、高さ約20mの位置から転落。資材置き場の壁を突き破って足を骨折する重傷を負った。ほか4人は破損したゴンドラにしがみつくなどして落下を免れたが、4人のうち、1人が死亡した。
コンベヤーは高炉に鉄鉱石を運搬するためのもので、長さ約380m。鉄鉱石を風雨から守るためにカバーで覆われていた。同社によると、高炉の高さは100m以上あるという。
5人は台風15号の影響で壊れたカバーの修復作業に当たっていた。 警察は業務上過失致死傷の疑いで、作業方法に問題がなかったかなどを調べている。
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2011年9月8日20時45分に、msn産経ニュース宮城から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後2時ごろ、宮城県大崎市の民家にある作業小屋の屋根を張り替えていた板金工(53)が乗っていた屋根のはりが折れ、約3m下のコンクリート製の床に転落。全身を強く打って搬送先の同市内の病院で間もなく死亡した。
警察によると、ヘルメットをかぶっていなかった。はりは老朽化して折れやすくなっていたという。
警察で詳しい作業状況を調べている。
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2011年9月1日22時41分に読売新聞から、同日16時51分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後1時20分頃、中央区晴海のビル建設現場で、男性作業員2人が乗った鉄製ゴンドラ(縦5.6m、横4.1m)が、高さ約13mの所から落下した。
この事故で、ゴンドラに乗っていた作業員Aさん(54)が全身を強く打って死亡。Bさん(37)もゴンドラから投げ出され、胸の骨などを折る重傷を負った。
警察では、工事の安全管理にミスがあった可能性があるとみて、状況を調べている。
警察によると、現場では地上17階建てのオフィスビルを建設中で、2人はゴンドラに乗って、ビル内の駐車場の支柱を立てる作業をしていた。
ゴンドラはワイヤ4本で吊り下げられていたが、ワイヤを吊り下げている固定具のボルトが外れていたという。
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(2012年5月21日 修正1 ;追記)
2012年5月17日付で毎日新聞東京版から、天井板にワイヤーを固定するねじの選定ミスが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、警視庁捜査1課は16日、鹿島建設のグループ会社で、この現場の施工管理を行った「鹿島クレス」の男性社員(24)を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。
容疑は、ビル13階部分の天井板に、ゴンドラをつるワイヤを固定する際、業者に対し、施工図で指定された物より耐力の低いねじを打ち込むよう誤って指示したとしている。
ワイヤは4本あり、計16本のねじで固定されていたが、ゴンドラの重さに耐えられず、ねじはすべて脱落した。
同課によると、男性社員はこの作業工程の現場責任者で、「ねじの品番を確認することなく業者に指示し、打ち込ませた責任は私にある」と供述している。
出典URL
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20120517ddlk13040298000c.html
また16日14時56分にANNニュースからは、短いネジだったと具体的に報道されていた。
『ゴンドラをつるワイヤが設計図に書かれたものより短いネジで天井部分に固定されていたことが分かった。』
出典URL
http://webnews.asahi.co.jp/ann_s_220516026.html
2011年8月19日8時20分に、福井新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後4時15分ごろ、日本原電敦賀地区新研修施設の建設現場で、組み立て中の鉄骨が倒壊した。
鉄骨を組む作業をしていた作業員(28)が約10m下に落ち、腰や腕の骨を折るなど重傷、もう1人の作業員(29)が軽いけがを負った。
警察などによると、倒壊したのは宿泊エリアの建物骨組みで、縦10m、横15mの「ロ」字形に組まれた鉄骨3体とみられる。工事関係者によると、ゆっくりと傾いて倒壊したという。
警察では19日午前9時から実況見分を行い、倒壊の規模や原因などを調べる。
同施設は2010年12月に着工。延べ床面積約8800m2で、原発の運転訓練、研修補修、宿泊の3エリアに分かれており、12年3月の完成を目指している。
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2011年8月13日14時28分に、msn産経ニュース東京から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
港区は、13日、改築工事中のみなと保健所で屋上の床が抜け、作業員4人が重軽傷を負う事故があったと発表した。
区によると、事故があったのは12日午後7時25分ごろ。鉄筋8階建ての保健所屋上で作業員が床にコンクリートを流し込む作業をしていたところ、床の型枠が約4.2m下の8階フロアに落下し、作業員4人もそのまま一緒に落ちた。
この事故で男性作業員(45)がくるぶしの骨を折る重傷を負ったほか、3人が打撲などのけがをした。区は事故原因を調べている。
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2011年7月28日12時32分に、NHK富山から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前10時半ごろ、富山市の作業現場で作業をしていた人から、男性が鉄製のかごの下敷きになったと警察に連絡があった。男性は病院に搬送されたが、腰の骨を折るなどの大けが。
警察によれば、男性は今月中旬に破産した建築会社の元従業員で、資材の整理をするために、鉄製のかごの上に乗って作業をしていたという。
警察では、作業中に鉄製のかごのバランスが崩れ、かごと一緒に高さ約3mから転落、重さ100kgの鉄製のかごの下敷きになったものとみて、作業前の安全点検が十分だったかなど、ほかの作業員から聞くなど当時の状況を詳しく調べている。
出典URL■■■
(NHKの記事は、1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)
(2011年8月27日 修正1 ;追記)
2011年7月28日付の北日本新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
鉄製のかご(高さ1.5m)を2つ重ね、その上に乗って片づけ作業をしていて落下した。
男性作業員(51)が足場の最上部から転落し、顔や足などの骨を折る重傷を負ったほか、5人が転落するなどして軽傷。
現場は地下約30mのトンネル内で、コンクリートを流し込む作業中だった。
警察は業務上過失傷害容疑も視野に、事故の詳しい状況を調べている。
警察によると、当時、アーム部分は昇降中で道路上にせり出した状態だったとみられるが、工事現場手前には街路樹が立っており、通行者から見えづらい状況だったという。周囲には交通誘導員が1人いたが、道路側には立っておらず、県道上に工事を知らせる表示などは設置されていなかった。
ゴンドラは幅約18m、高さ約9m、奥行き約6mで、橋の下側にあるレールと滑車でつながっており、電動で移動する仕組み。
工事を請け負っているJVによると、ゴンドラは当初、東側主塔から100m近く西の位置にあったが、強風にあおられて東側主塔近くまで滑り、落下したとみられる。
JVの現場事務所にいた責任者は、強風が10分程度続いたため、1時50分ごろ、作業中止命令を出そうと判断。携帯電話で橋の上にいた担当者を通じて2人にも知らせようとしたが、つながらなかったという。
当時、県内全域に暴風警報が発令されており、地元の新湊消防署では、同時間帯に最大瞬間風速28.4mを観測していた。事故を目撃した工事関係者は、「ゴーッという風の音がして落ちた。ゴンドラが壊れる音は全く聞こえなかった」と話した。
警察は、業務上過失致死の疑いも視野に入れ、関係者から事情を聴く方針。
(ブログ者コメント)
また、2010年12月5日に、読売新聞富山版から下記趣旨の追加情報がネット配信されていた。
一緒に作業していた作業員は、「ゴンドラは異常な速度で動いていた」と話しており、通常の分速数mを大幅に上回る速さでレールに沿って滑り、落下防止装置に激しくぶつかって破損したとみられる。
ゴンドラのモーターはスイッチを切っていればブレーキの役割も果たすため、専用のブレーキ装置はついてないという。
死亡した2人がJVの指示通りに作業しながら事故に遭った可能性があり、警察などで事故の経緯を調べている。
ゴンドラは重さ約13トンの鋼鉄製で、橋の側面に備え付けられたレールと滑車でつながり、移動できる仕組みになっていた。ゴンドラには、橋のレールに巻き付けて固定するチェーン式と、レールを左右から挟み込んでネジで締める万力式の2種類の安全装置があり、いずれも手動だった。
4日の実況見分で、労基署がゴンドラを調べたところ、チェーンが橋のレールに結ばれた跡がなく、万力のような装置も、ネジが開ききった状態で見つかったため、いずれも事故発生時には使われていなかったことが判明した。
工事関係者らによると、11月18日、JV担当者がゴンドラを使用する作業員らを対象に、安全対策などの事前説明会を開催。実際にゴンドラに乗って各装置の説明などを行ったが、その際、JV担当者は2種類の安全装置について、「作業が終わったときに使い、作業中は使わなくていい」と指示。作業員はJVの指示を受けて、作業終了時や昼休み、2回の小休止を除き、安全装置を使わずに作業していた。
安全装置を作業終了後に使うよう指示していたことについて、JV事故対策室の現地責任者は、「警察などの捜査が終わっていないため、今は話せない」と言っている。
(2011年8月10日 修正3 ;追記)
2011年8月9日13時21分に、NHK富山から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高岡労基署は、9日、危険を防止する措置を怠ったなどとして当時の現場責任者(54)と工事全体の責任を負っていた元請けの日立造船を、労安法違反の疑いで書類送検した。
署の調べでは、現場責任者は事故当時、朝から暴風警報が出されていたにも関わらず、作業を中止させるなど危険を防止するために必要な措置を講じなかった。
出典URL■■■
(2011年8月12日 修正4 ;追記)
2011年8月10日付で、朝日新聞富山全県版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
責任者(54)は、現場一帯に暴風警報が発令されていたという情報を知っていたが、高所に設置されたゴンドラでの作業を中止させなかったうえ、一部の請負い業者が出席しない中で打ち合わせを開くなど、危険性を周知させなかった疑いがある。
死亡した作業員が所属していた請負い会社も、打ち合わせにはいなかったという。
工事は共同企業体で行っているが、日立造船が代表企業になっているため、書類送検の対象にしたという。
(2013年10月22日 修正5 ;追記)
2013年10月19日付で読売新聞富山版から、10月18日19時8分にNHK富山から、ゴンドラの安全な使用方法を指導するなどの危険回避措置を怠ったとして警察が責任者らを書類送検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
射水署は18日、統括安全衛生責任者(当時)の男(56)ら3容疑者を業務上過失致死の疑いで書類送検した。
発表によると、ほかに送検したのは技術面の責任者の男(49)と現場代理人の男(48)。
本紙の調べでは、統括安全と技術面の責任者2人は日立・川田特定建設工事共同企業体(JV)の代表企業、日立造船、現場代理人は1次下請けの住軽日軽エンジニアリングの社員。
発表によると、3容疑者は、暴風警報が発令され、大雨で強い風が吹き、危険が予想される悪天候の中、作業員の男性2人(当時56歳と37歳)が約40mの高所で作業する際、工事用ゴンドラ(鉄製、重さ約13トン)の安全な使用方法を指導するなどの危険回避措置を怠り、ゴンドラごと落下させて死亡させた疑い。
3容疑者は、安全対策を怠ったことは認めたが、「重量のあるゴンドラが風で動くと思わなかった」と容疑の一部を否認している。
同署などによると、ゴンドラは、橋の側面に付けられたレールを滑車で動く仕組み。
車輪ブレーキのほか、ゴンドラを固定するための2種類の手動安全装置があり、製造会社が作った説明書に使い方が記されていたという。
しかし事故当時、死亡した2人に対して安全装置の使い方は知らされず、3容疑者は指示もしていなかった。
捜査関係者によると、安全装置を説明書通りに使えば、事故は起きなかったとみて、過失を認定した。
県警は起訴、不起訴などの判断を検察官に委ねる「相当処分」の意見を付けた。
統括安全衛生責任者の男と日立造船については、高岡労基署が11年8月、労安法違反の疑いで書類送検している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20131018-OYT8T01603.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3065323191.html?t=1382134351258
また、2013年10月19日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、事故後は気象情報の活用を強化するなどの対策をとっているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日立造船広報グループは、「今回の事故を厳粛に受け止め、二度とこのような事故が起きないよう、更なる再発防止に努めて参りたい」とコメントした。
同社によると、事故後、新たな安全対策として、
○民間の気象情報会社と契約し、急な気象状況の変化を把握し作業の可否を判断する
○作業中止の基準を見直し、平均風速10m以上に加え、警報発令時は一律に中止する
○社内でも現場付近の気象情報を入手し、現場との連絡を密にする
○ゴンドラと橋桁を必ずワイヤーロープで固定する
などの対策をとっているという。
(2013年11月29日 修正6 ;追記)
2013年11月28日19時5分にNHK富山から、業務上過失致死容疑で書類送検されていた現場責任者3人がいずれも不起訴になった、理由はコメントできない、という記事がネット配信されていた。(記事の詳細は添付省略)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。