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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年5月24日に、市川市のビル解体現場で酸素ボンベが爆発したという記事を本ブログに掲載した。
ブログ者は、高濃度酸素が爆発的燃焼を引き起こすこと、条件次第では鉄も燃えることは知っていたが、酸素ボンベが爆発することなど、考えたことはなかった。そこで、酸素ボンベ、高濃度酸素の爆発危険性について改めて調査した。
結果、ネットで入手した主要4情報を、以下のとおりに転載する。
 
 
①函館酸素㈱ホームページ(写真や図は転載省略)
 
1.アセチレン切断用バーナー

アセチレンは酸素と燃焼させることにより、3300℃という高温を得ることが出来ます。
この温度はほかのプロパンやブタンなどでは容易に得ることの出来ない温度です。 このアセチレンの高い燃焼温度により鉄を効率よく切断することが出来ます。
では、アセチレンバーナーはどのような仕掛けで硬い鋼鉄を切断するのでしょうか。
「酸素-アセチレン炎」で鉄を溶かして切断すると思っている人が多いのですが、これは誤解です。
以下にどのようにして鋼材を切断するのか説明します。

写真1はバーナーの全体図です。
図1は酸素とアセチレンがどのようにバーナーの中を流れるのかを示します。(図1をクリックすると拡大ページが表示されます。)
図1をみると、アセチレンと酸素が混合されて流れるルートと、酸素だけ流れるルートに分かれているのが判ります。
鋼材を切断する時は、まずアセチレンと酸素の混合ガスを燃焼させて、切断しようとする鋼鉄を予熱します。
図1の酸素とアセチレンの混合ガスの流れる茶色のルートです。
茶色ルートの混合ガスを燃焼させて、対象となる鉄を加熱します(業界では予熱といいます)。
鉄の発火温度900℃くらいまで十分予熱が出来たころ、酸素切断バルブを一気に開いて、バーナーの酸素専用のルート(図1の青のルート)に高圧酸素を流します。 これにより急激な鋼材の酸化反応が起きて、赤熱された鋼は吹き飛ぶように切断が進行します。
 
http://www.hakosan.co.jp/
 
 
②㈱泉産業ホームページ(図は転載省略)
 
酸素-アセチレンを使用する場合、通常2本のボンベを並べて使用します。台車に積んで使用する或いは、置き場に固定して使用する。その場合に注意しなければならないことがあります。それはアセチレンボンベの安全弁、バルブの安全弁、バルブのガス出口を酸素ボンベに向けないことです。万一、アセチレンボンベが火災にあったり、溶断の火花等で着火した場合は安全弁から猛烈な勢いで火炎が噴出します。この火炎(約1,100℃)が酸素ボンベに直接あたると酸素ボンベが爆発する危険性があります。

下図のようにアセチレンを右側、酸素を左側に置くと万一火が噴いた場合でも酸素ボンベに火炎はあたりません。あるいは、間仕切り板(遮へい板)を間にはさんでいただければより一層安全です。
 
③東京消防庁ホームページ(写真は転載省略)
 
解体工事中に重機による酸素ボンベ爆発火災が発生しています!
酸素の取り扱いには十分に注意してください
※ 酸素自体は燃えませんが、可燃物の燃焼を支える性質があります。
※ 酸素濃度が高くなると可燃物は激しく燃焼し、不燃物と考えられている固状の鉄(ボンベ)も燃焼します。

ボンベは重機で扱わず、手で扱うことを徹底してください!
◆重機で扱うと酸素ボンベが破裂して燃えることがあり、ボンベ本体が溶けて広範囲に飛散し大
変危険です!
出火事例
 建物解体作業中、操作を誤ってペンチャーをボンベに激突させた際、ペンチャーが振動するほどの轟音と共に酸素ボンベが爆発、隣接建物2階の高さまで火炎が噴出しました。

 
④医療安全推進者ネットワーク
 
酸素ボンベのバルブ開放時、酸素と一緒に火が流れて、患者さんが火傷をしたということがありました。これは「断熱圧縮」という現象によるものです。ボンベから出た酸素が、流量計までの間にある空気を急激に圧縮すると、圧縮された空気が高熱(通常約400度、場合によっては1000度近く)を発し、配管内にゴミがあると、そのゴミが起燃物となり火がつくことがあるのです。
 酸素ボンベには「ゆっくり開けましょう」と書いてあります。これは、圧を徐々にかけていって急激な断熱圧縮を起こさないためにということです。しかし、「火がつくかもしれないから」ということまでは書いてありません。なぜ、ゆっくり開ける必要があるのか、そのしくみを理解していないと、咄嗟の場合、勢いよく開けてしまう恐れがあります。
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
酸素ボンベがどのようなメカニズムで爆発するのか、肝心な点について説明された記事は発見できなかった。
そこで、上記情報などをもとに、今回調査の発端となった市川ビル解体現場での酸素ボンベ爆発原因について、以下のとおりに考察した。
ただ、このシナリオが正しいかどうかは不明。正しい知見をお持ちの方がいれば、ぜひとも御教示いただきたい。
 
1.溶けた鉄の塊が、報道によれば酸素ホース上に落ちた。
2.ホースは溶け、そこから純酸素が噴き出した。
3.ホースはレギュレーター下流につき、吹き出し圧力はそう高くはなかったが、それでも、酸素ボンベ周辺は高濃度酸素雰囲気になった。
4.酸素ホースは可燃性につき、溶けた鉄の塊が着火源になってホースが燃えだした。
5.ただ、空気中だとメラメラ燃えるだけのホースであっても、高濃度酸素雰囲気になっていたので爆発的に燃え、燃焼熱を一気に放出した。
6.その大量の燃焼熱によって、酸素ボンベの温度が急上昇した。
7.酸素ボンベ温度の急上昇にともない、内部の酸素ガスは急激に膨張した。また鉄板溶断の原理で、酸素ボンベ内部では鉄が燃え始め、燃えることにより燃焼熱を発生して、加速度的に温度が上昇した。
8.内部圧力の上昇と鉄の燃焼によるボンベ肉厚減少とがあいまって、ボンベ破裂に至った。
9.東京消防庁ホームページの「ペンチャーを酸素ボンベに激突させたところ爆発した」という事例から考えると、酸素ボンベが局部的に高温になった時点で、このような反応が急激に連鎖していったのかもしれない。
 
 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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