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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20171129630分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

人工知能(AI)を活用することで、土木現場での課題を解決したいと考える技術者は少なくない。

だが、実際にどんなことが実現できるか、よく分からない人も多いだろう。

ここでは、AIの活用を考える技術者や経営者に参考になりそうな先行事例を見ていこう。

 

 

【トンネルの打音検査は機械学習で】

 

道路トンネルの点検では、交通規制をかけたうえで点検員が高所作業車に乗り込み、覆工コンクリートの近接目視と打音検査を実施する。

 

点検に時間がかかるので交通規制が長引くほか、人によって結果にばらつきが生じる。

 

東急建設などが、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の下で開発している「トンネル全断面点検・診断システム」は、こうした課題に応える技術だ。

東急建設とともに、東京大学、湘南工科大学、東京理科大学、小川優機製作所、菊池製作所が取り組んでいる。

 

同システムは、車道をまたぐ走行式の門形架構(防護フレーム)の上に、トンネルの断面形状に合わせて変形できる「フレキシブルガイドフレーム」を載せ、打音検査装置とひび割れ検出装置をガイドフレームに沿って移動させる。

 

点検速度は1時間に150m2(片側 1車線のトンネルで延長25m)が目標。

点検中は交通を規制せず、遠隔操作で作業をこなせる。

「ターゲットは一般道のトンネルだ」(東急建設技術研究所メカトログループの中村グループリーダー)。

 

【音の特徴の違いを学習】

 

開発した打音検査装置は、専用の機械でハンマーを振って0.5秒に1回のペースで打ち付ける仕組み。

発生した音はマイクで拾う。

 

浮きがある箇所と健全な箇所の音の特徴をAIに学ばせて、ベテラン点検員と同じように診断できるようにした。

「機械学習の一種である集団学習(アンサンブル学習)を用いた」(東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻の藤井浩光特任講師)。

 

ひび割れの検出には、「光切断法」と呼ぶ手法を用いている。

専用カメラで覆工の表面の画像と凹凸の情報を同時に取得することで、チョークや汚れなどに影響を受けず、ひび割れだけを抽出できる。

幅0.2mmのひび割れ検出が目標だ。

 

このほか研究チームでは、点検結果を基に補修工法を提案するエキスパートシステムなども開発している。

 

 

【ドローンで送電線点検、データ不足もAIが解決】

 

東京電力1万4788km、東北電力1万5190km、関西電力1万4219km─―

膨大な長さの送電線を管理する電力会社の悩みの1つが、落雷による損傷だ。

 

送電線が落雷を受けると、表面が溶けて「アーク痕」と呼ぶ黒っぽい痕跡ができる。

アーク痕を放置しておくと素線切れなどにつながるので、いち早く見つけて補修しなくてはならない。

 

とはいえ、落雷があった辺りの送電線を人海戦術でくまなく点検するには、大変な労力がかかる。

高所作業は危険も伴う。

 

こうした事業者のニーズに目を付け、ドローンによる送電線の点検サービスを開発しているのが、東芝デジタルソリューションズとアルパイン(東京・品川)。

東芝グループが得意とする画像処理技術と、アルパインがカーナビなどの製品開発で培ってきた位置制御技術を生かす。

 

【LiDARで送電線を追尾】

 

ドローンは手動ではなく自動で飛行し、搭載したデジタルカメラで送電線の写真を撮影する。

 

GPS(全地球測位システム)による測位だけに頼って自動飛行すると、信号が途切れるなどして位置のずれが生じた際に撮影漏れが発生する恐れがある。

 

そこで、ドローンにLiDAR(レーザーレーダー)を搭載し、送電線の位置を把握しながら、飛行できるようにする。

「送電線が常に写真の中央に写るよう追尾する」(東芝デジタルソリューションズインダストリアルソリューション事業部の三田事業部長附)。

 

損傷箇所は、ディープラーニングによる画像認識で自動検出する。

問題は教師データの不足だ。

 

損傷した送電線の画像(以下、異常画像)が少なく、電力会社から提供を受けた画像だけでは、ディープラーニングに必要なデータ数を確保できそうもない。

そこで同社は、異常画像を自ら作り出すことにした。

 

まずは、電力会社から新品の送電線を借りて工場に持ち込み、巡視点検のプロに助言を受けながら、溶接やニッパーでそれらしい傷を人工的に付けた。

 

作業を繰り返して10種類ほどの損傷パターンを作り、様々な角度から撮影することで、異常画像を100枚、正常な画像を900枚ほど作成した。

 

【ディープラーニングで画像を生成】

 

それでもデータが足りないので、今度は工場で人工的に作った異常画像から新たな異常画像をAIに生成させることにした。

 

適用したのは、ディープラーニングを応用した最新技術であるGAN。

あるデータを与えると、似たような画像を生成するニューラルネットワークの一種だ。

 

GANで生成できる画像のサイズは、今のところ128×128ピクセル程度と小さいが、送電線の損傷を表現するなら十分だ。

 

人間が画像を加工して作るのと違って、損傷があると見なすか、正常な状態と見なすか、微妙な判断を要するリアルな画像を生成できるのが特徴。

AIが作り出した画像を異常画像と正常な画像にラベル付けし、教師データとして学習させることで、検出精度を高めることができた。

 

東芝デジタルソリューションズディープラーニング技術開発部の樫本担当部長は、「最終的に7000枚の画像を作ってAIに学習させている。今回のように、大量の画像を用意しにくい分野では有効な手法ではないか」と話す。

 

同社はアルパインと共に実証実験を重ねながら開発を進め、2017年度内にも、ドローンによる巡視点検サービスを実用化する予定だ。

 

出典

人に代わってトンネルや送電線を点検 AI活用最前線 活発化するインフラ×人工知能(下)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23685700Q7A121C1000000/?n_cid=NMAIL007 

 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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