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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20203121058分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。

 

雪解けが進み、春の気配が届き始めている北海道。

歩道に積もった真っ白な雪に、ときおり米粒くらいの大きさの黒い粒が交じっている。

滑り止め用にまかれた「砂」だ。

 

見た目はよくないけれど、道民や観光客をけがや事故から守る、大事な「砂」。

その正体を、札幌生活3年の記者(29)が探った。

 

道内各地の交差点などには、滑り止め材の入った「砂箱」が置いてある。

2月下旬、札幌市北区の地下鉄駅前の砂箱から、重さ1.5キロの滑り止め材入りの袋を取り出した。

踏み固められた雪道に少しずつまいてみると、靴がしっかりと止まるのを感じた。

 

北海道の冬は、気象条件によって道の歩きやすさが変わる。

 

大雪のすぐ後は「ふかふか」、零下を下回る気温では「サクサク」、気温が高ければ雪が解けて「べちゃべちゃ」。

特に歩きにくいのは、一度解けた雪が凍った「つるつる」の道だ。

 

記者は、この冬、ジョギング中に角を曲がろうとして、思い切り転んでしまった。

右ひざを打ち、その後数日、ジンジンと痛んだ。

1シーズンに35回は、雪道で滑ってしまう。

 

 

【もったいない? いいえ「どんどん使って」】

 

札幌市消防局によると、少雪暖冬といわれる今シーズンでも、雪道で転び救急車で運ばれた人は、39日現在で774人もいるという。

 

記者が滑り止め砂をまいたのは、実は今回が初めて。

自分のために使うのはもったいない気がしていたからだ。

 

でも、「そんなことは言わずにどんどん使って」と、寒冷地の課題解決に取り組む北海道開発技術センター研究員の永田泰浩(やすひろ)さん(46)に言われた。

 

同センターは、市内で雪道転倒防止を呼びかけている団体「ウィンターライフ推進協議会」を運営している。

会では、毎年6070回ほど「砂」をまく。

 

硬い雪や氷の上で転ぶと、年齢を重ねるにつれ、骨折などの大けがを負いやすくなるという。

永田さんは、「自分の後に歩く人を守るためにも『砂』は大事。『今日は滑るな』と思ったら、ためらわずにまいてほしい」と話す。

 

 

【「砂」の正体、実は安山岩の砕石】

 

ところで、一般的な呼び名ということで、これまで「砂」と紹介してきたが、この滑り止め材、厳密に言えば砂ではない。

その正体は、暗灰色の安山岩を細かく砕いた「砕石」だ。

 

コンクリートの原料にもなる。

粒径は2.55ミリメートル。

地質学の分類では、粒径が0.06252ミリの岩石の粒を砂、2ミリより大きいものは礫(れき)と呼ぶ。

分類上は「砂」ではない。

 

なぜ「砂」と呼ばれているのだろうか。

 

札幌市によると、かつては山から採ってきた本物の砂を滑り止め用に使っていたという。

だが、車が通ると風圧ですぐに飛び散ってしまい、効果が長続きしなかった。

 

現在の大きさに改良したところ、滑り止め効果が長時間続いたので、1997年ごろから定着したそうだ。

今も「砂」と呼ばれているのは、昔の名残なのだろう。

 

 

【記録的少雪で赤字、でも「事故起こさず済む」】

 

どうやって作っているのだろうか。

 

札幌市から滑り止め材の製造を請け負っている同市南区の工場を訪ねた。

 

工場では、近くの山から仕入れた砕石を使う。

安山岩は表面が粗くざらざらしているため、滑り止めの効果が高いそうだ。

 

6メートルほどの長さの筒に砕石を入れ、約3分間、筒を回転させながら直火で焼いて、しっかり乾燥させる。

水分が含まれていると、寒い日は石が凍り付いて袋の中で固まり、使いものにならなくなってしまうからだ。

 

記録的な少雪の影響で、この工場では今シーズンの「砂」の出荷量は、2月末の時点で例年の6割ほどにとどまった。

 

使われる量が少なければ、当然、収入にも響く。

この会社を経営する男性は「赤字だ」と嘆く。

 

それでも、工場に仕事で立ち寄る運送業者の運転手らが笑顔でかけてくれる言葉に心が安らぐ。

 「助かります」

 「おかげで事故をしないで済むよ」

 

男性は身内を車のスリップ事故で亡くした経験があり、「いっぱい使ってほしい」と話していた。

 

札幌市は、勾配のある車道沿いを中心に冬季限定で置いていた「砂箱」を、1994年ごろから歩道用にも設置。

今年度は市内3935カ所に置いた。

 

このうち歩行者用は1684カ所。

市民の要望もあり、設置箇所は年々増えている。

1シーズンで使われる量は7千~8千トンにもなるという。

 

「砂」をまくのは日本だけではない。

永田さんが15年ほど前に訪れた北欧にも、道に滑り止め用の「砂」があった。

 

「砂」をまくことで守れるのは、自分だけではない。

そんな学びを得た取材だった。

 

道民の皆さん、観光で北海道を訪れる皆さん。

つるつる路面に遭遇したら、どんどん「砂」をまきましょう。

 

https://digital.asahi.com/articles/ASN3C5QKKN3BIIPE00M.html?pn=5 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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