2020年3月14日6時0分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大手機械メーカー「クボタ」旧神崎工場(兵庫県尼崎市)から3キロ以上のところに住んでいた元社員の妻が、アスベスト(石綿)関連がん「中皮腫」で死亡し、クボタが遺族に対し、労災補償に上積みされる企業補償に相当する解決金を支払った。
石綿公害の被害者にクボタが支払う救済金の対象(工場から1・5キロ以内)を外れているが、石綿にまみれた夫の作業着の洗濯が原因として否定できなかったためだ。
同社との補償交渉に当たった尼崎労働者安全衛生センターが明らかにした。
同工場の石綿公害発覚から6月で15年になるが、被害の広がりと深刻さが改めて浮き彫りになった。
センターによると、夫は1958年から約30年、石綿使用の水道管を製造していた旧神崎工場で働き、肺が硬くなって呼吸困難になる石綿肺を発症し、後に別の病気で死亡した。
妻は結婚した62年から85年まで、夫が手提げ袋で持ち帰った作業着を自宅の二槽式洗濯機で洗っていた。
洗濯後には洗濯機の内側が真っ黒になっていたという。
妻は2017年ごろに中皮腫を発症し、18年に亡くなった。
クボタは洗濯と発症の関連性を否定できず、遺族に解決金を支払った。
両者は補償額を明らかにしていないが、元従業員が石綿疾患で亡くなった場合、労災補償に加えて支払われる数千万円の上積み補償と同等額とみられる。
05年に明らかになった旧神崎工場の石綿被害は周辺住民にも及び、クボタは患者1人当たり最高4600万円を支払う救済金制度を創設。
19年末現在、中皮腫患者ら341人に支払われた。
今回の件の夫婦は自宅を4カ所移ったが、工場から最も近い場所でも3キロ以上離れ、制度の対象外だった。
政府が石綿関連工場の外に作業着の持ち出しを禁止したのは、旧神崎工場内外の石綿被害が発覚した直後の05年7月。
クボタ広報室は「当社としては(コメントなどの)回答は控えさせていただく」としている。
同センター(06・4950・6653)は、旧神崎工場と接点がある被害者からの相談に応じている。
https://mainichi.jp/articles/20200314/k00/00m/040/010000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。