2020年3月17日15時56分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県大泉町の村山俊明町長は15日、新型コロナウイルス感染者の情報提供について、「県は遅すぎる。1分でも早く対策を取らないといけない市町村の立場を理解せず、町と町民を軽視したのではないか」と述べ、群馬県の対応を強く批判した。
村山町長は、町内の医師夫婦の感染が前日確認されたのを受け、町役場で記者会見を開いた。
医師夫婦の感染は、山本一太知事が14日午後9時からの記者会見で発表した。
村山町長によると、県からは「町内在住の2人感染」と同3時頃に伝えられたが、医師夫婦だったことは知事の会見直前まで知らされていなかった。
さらに、防災行政無線による注意喚起の放送も「知事の会見まで待ってくれとストップがかかった」(村山町長)といい、20人以上の職員が待機を強いられたという。
町内には外国人の住民も多く、ポルトガル語などに翻訳して啓発チラシを作るのには時間がかかる。
村山町長は会見で、「こうした事情を県はまるきり理解していない。非常に不愉快だ」とも話した。
町は無線やチラシを使い、手洗いの徹底、ハグやキスを控えることなどを呼びかけている。
医師が勤める診療所近くの児童館では、放課後児童クラブを閉鎖した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200317-OYT1T50210/
3月17日付で毎日新聞群馬版からも同趣旨の、より詳細な記事がネット配信されていた。
大泉町の村山俊明町長は15日の記者会見で、県が14日に同町に住む70代の医師とその妻の新型コロナウイルス感染を発表したことに関して、「町への情報提供が遅すぎる」と県の姿勢を厳しく非難した。
「情報は、判明した時点でホットラインで町に知らせてほしい。正直に言って非常に不愉快だ」。
村山町長は記者会見で、今回の県の情報提供のあり方に不快感をあらわにした。
町によると、県から2人のPCR検査(遺伝子検査)実施の連絡があったのは13日午後6時ごろ。
翌14日午後3時ごろ、2人が「陽性」だったとの報告があった。
さらに、2人が12日に感染が発表された女性看護師の勤務先医院の医師とその妻との連絡が県からあったのは、14日の知事の記者会見のわずか10分前の午後8時50分ごろだった。
村山町長は、「1分でも早く対策を取らねばならない自治体の立場を、県はまったく理解していない」と語気を強めた。
この間、大泉町は14日午後4時に防災無線で、町内で感染者2人が出たことを伝えようとした。
ところが、館林保健福祉事務所から「午後9時の知事の記者会見まで、町からは情報を出さないように」と指示されたという。
飯田健副町長は、「県の対策本部の指示が保健福祉事務所を通じて来たという理解だ。何のため、誰のための指示なのか、まったく分からない」と話した。
また、女性看護師の勤務先が大泉町内の医院であるとの連絡も、13日午後9時の知事の記者会見の2時間前に初めて伝えられたといいう。
町幹部は、「県に対する不信感は募るばかり。知事は自分のツイッターで感染者が出たと情報発信しているようだが、最前線のわれわれが欲しいのは正確な情報だ」と憤る。
村山町長は、「知事の記者会見が常に午後9時というのもおかしい。発表終了が深夜にさしかかっており、何もできない時間だ。危機感が欠けているといいたい」と指摘した。
【大泉の医院、女性職員も 県内6人目 県、「院内感染」の見方】
県は16日、大泉町の医院「M内科・胃腸科」に勤務する県内在住の50代女性職員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。
12日以降に感染が確認された60代の女性看護師と70代の男性医師の濃厚接触者だった。
女性職員の感染確認で、県内の感染者は6人となった。
県によると、女性職員は15日までに症状がみられ、16日のPCR検査(遺伝子検査)で、陽性反応が出た。
山本一太知事は4人目と5人目の感染者を発表した14日の記者会見で、70代の男性医師について、4日から微熱などの症状があったが、軽症だったとして、11日まで外来診療や館林保健福祉事務所管内での往診を行っていたと説明。
12日に60代の女性看護師の感染が確認され、濃厚接触者として健康観察を始めたところ、13日に息切れなどの症状が表れたため、14日にPCR検査した。
会見時点では集中治療室(ICU)に収容され、重症という。
県は、医師は4日、看護師は7日に症状が表れたとして、「院内感染」との見方を示している。
また、男性医師の70代妻も14日に検査を受けた結果、陽性と判明した。
入院しているが、容体は落ち着いているという。
【感染者情報を巡る県と大泉町の動き】
12日
午後9時 :県が女性看護師の感染を発表
13日
午後6時ごろ :県が町に感染可能性のある町民2人がいると連絡
午後7時ごろ :県が町に女性看護師勤務先が町内医院だと連絡
午後9時 :山本知事が記者会見で町内医院名を公表
14日
午後3時ごろ :県が町に町民2人の検査結果が「陽性」と連絡
午後8時50分ごろ:県が町に2人が町内医院の医師夫婦と連絡
午後9時 :山本知事が記者会見で医師夫婦2人の感染を発表
15日
午前11時 :町が記者会見で県の対応を非難
https://mainichi.jp/articles/20200317/ddl/k10/040/226000c
3月19日付で上毛新聞からは、知事が町長におわびを伝えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山本一太知事は18日の定例会見で、「市町村への配慮が欠けていた。こういうことがないように気を付けたい」と述べ、村山町長におわびを伝えたと明らかにした。
山本知事は、「自分が町長の立場なら、いらだったと思う。コミュニケーションの大切さをあらためて認識した」と説明。
「原則は(感染に関する調査を行っている)県からまとめて発表するが、その中で何ができるか考えたい」と述べ、市町村に配慮した情報提供を検討する考えを示した。
https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/200829
3月19日11時17分に読売新聞からは、知事は県がまとめるまで情報発信を待ってもらうことはあると述べたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山本知事は同日の定例記者会見で、「政治家として配慮が欠けていた」と述べた。
村山町長にも謝罪したという。
医師の感染が判明した14日、防災行政無線を使った町の注意喚起を知事の会見まで待つよう求めたことには、「柔軟に判断する。県がまとめるまで、情報発信を待ってもらうことはある」とした。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200319-OYT1T50158/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。