2020年11月30日17時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都は30日、大田区の男性(76)が自ら釣ったフグを自宅で調理し、食中毒にかかったと発表した。
ろれつが回らないなどの症状が出た男性は一時、意識不明となったが、現在は快方に向かっているという。
都によると、都内で家庭でのフグの食中毒が発生したのは2003年以来。
都は「フグを素人判断で調理するのはとても危険」と呼びかけている。
都によると、男性は25、26の両日、神奈川県内で釣ったフグの白子をゆでてあぶり、ポン酢しょうゆをつけて食べた。
27日から歩行が困難になり、医療機関に運ばれたという。
尿を検査したところ、フグ毒を検出したため、フグの白子による食中毒と断定した。
都の担当者は、「フグを食用になるよう調理にするには、専門的な知識や技術が必要。素人が生半可な知識で調理したことにより、多くの食中毒が起きている」と注意喚起を促している。
https://www.asahi.com/articles/ASNCZ5K0LNCZUTIL037.html
(ブログ者コメント)
〇フグといえばトラフグ。
その白子が無毒なことから、フグ全般の白子が無毒だという誤認識が広まっているのかもしれない。
かくいうブログ者も、その一人。
〇関連情報調査結果、1年前に新潟市の飲食店で、除毒処理した白子を食べた人が中毒症状を呈していた。
(2019年10月11日 にいがた経済新聞)
10月5日午後3時半頃に新潟市内の飲食店で、フグの白子の軍艦巻きを食べた家族3人のうち2人(60歳代男性、30歳代女性)が、同日午後5時半頃から口唇の渇き、舌や手足先のしびれ、下肢の脱力感、嘔吐の症状を呈し、医療機関を受診した旨の連絡が新潟市保健所にあった。
調査した結果、この食品に使用されたフグの白子は佐渡市内の魚介類加工施設「K冷蔵」から仕入れたものであった。
そこで佐渡保健所が、K冷蔵を調査した結果、患者が食べたフグの白子は、K冷蔵が5月から6月にかけて除毒処理し、加工したものだった。
佐渡保健所は、「フグ毒を含む可能性のある食品を食べる機会が、この食品に限られること」、「(新潟市保健所の調査から)新潟市内の飲食店がフグ毒による汚染の可能性がないこと」、「患者の尿中からフグ毒が検出されたこと」、「医師から届け出があったこと」などから、K冷蔵を原因とする食中毒と断定した。
なお、患者は全員快方に向かっている。
フグ毒は、テトロドトキシンと呼ばれ、1~2mgで人を死亡させる。
また、フグ毒は熱に強いため、通常の調理方法では無毒化できないという。
このため、県では専門知識のない人はフグ調理をしないよう、呼びかけている。
一方、今年10月11日現在の新潟県内の食中毒発生状況は件数23件(昨年同期は15件)、患者数406人(昨年同期は123人)となっている。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。