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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020812120分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

しっとり軟らかいローストビーフやチャーシュー。

サラダチキンが作れると注目されて、低温調理が広がっています。

 

元々はプロ向けに業務用が中心だった低温調理器ですが、家庭向けの様々な機種が販売されるようになり、挑戦のハードルが下がりました。

 

ただ、食中毒を防いで安全に調理するには注意が要ります。

 

東京都はいま、「低温調理の安全性を科学する」というウェブ講座を開催中(※1)。

受講してみると、知っておきたいチェックポイントがいくつもありました。

 

 

【人気の反面、危うさも】

 

低温調理は、煮たり焼いたりという通常の加熱調理よりも低い温度で時間をかけて調理することを意味しますが、法律上での定義はありません。

 

食材を袋に入れて空気を抜き、温度を一定に保って湯煎する方法が主流で、家庭用の低温調理器は、だいたい、太い棒状の形で加熱コイルと湯に対流を起こすサーキュレーターを内蔵、深鍋などにセットし、設定した時間と温度で湯煎ができる仕組みになっています。

 

肉を5060度台で加熱すると、たんぱく質の変成が抑えられて硬くならず、肉汁も流出しないため、軟らかくジューシーな食感が味わえるところが人気のようです。

 

いったんセットすれば機械任せにできるので、火の加減を見る必要もなく手間がかからないことも、受けている要因にあげられます。

 

しかし、食中毒を防ぐため、肉は十分に加熱する必要があります。

 

低温調理が広がるにつれ、加熱条件を満たしていない調理事例が増えることを危ぶんだ東京都が、注意喚起をするべく、今回のウェブ講座を企画しました。

 

講座は2部構成。

最初に、科学的な食品衛生管理の教育・指導に携わっている今城敏(いまなりさとし)・ロイドレジスタージャパン社執行役員が、微生物学的な観点から低温調理の加熱条件について講義します。

そして、実際に低温で調理してみた実験の動画があります。

 

 

【何分加熱すればいい?

 

肉には腸管出血性大腸菌やカンピロバクターといった細菌やE型肝炎ウイルスなどのウイルス、寄生虫が付いている可能性があり、十分な加熱が必要です。

 

微生物は種類によって死滅する温度は異なり、肉の種類によっても熱の伝わり方が変わるので、必要最低限の加熱温度と時間を厳密に割り出すのは難しい作業になります。

 

厚生労働省は肉の食中毒防止の条件として、肉の中心部を75度で少なくとも1分間という目安を示しています。

それより低い温度で調理する場合、加熱時間は長くしなくてはなりません。

 

751分と同等とみなされるのは、70度では3分、65度では15分とされています。

さらに低い温度だと、63度で30分、計算上は58度だと126分ということになります。

 

湯の中に袋に入れた肉を漬けて温める手法をとる低温調理の場合、肉の中心温度を直接測るのではなく、機械で管理するのは湯の温度と調理時間です。

 

今城さんは、「同じ畜種で同じ重さの肉でも部位や厚み、形などで熱の伝わり方は異なる。袋に油や調味料を一緒に入れた場合はそれによっても熱の伝わり方が変わる。殺菌できるぎりぎりのレベルを狙って行う調理法なので、おいしさだけを追求するのではなく、設定した条件で実際に中心部まで十分加熱されるかを考慮してほしい」と話します。

 

 

5種類の肉で実験】

 

実験では、鶏モモ肉、鶏胸肉、鶏ササミ、豚ロース肉、牛モモ肉を、重量300g、厚さ3cmにそろえて65度の湯に入れて低温調理しました。

 

肉の中心部の温度が65度に達するまでにかかった時間は、鶏ササミが66分、豚ロース肉で71分、牛モモ肉が91分、鶏モモ肉が95分、最も長かった鶏胸肉では99分。

肉の種類、部位によって温度の上がり方に差がありました。

 

食中毒防止には中心部が65度になってから15分の加熱が必要ですから、鶏胸肉の場合なら、99分プラス15分、トータルで114分の湯煎が必要ということになります。

 

「中心温度が湯の温度に達するまでにはタイムラグがある。肉の種類、部位、厚みによっても中心温度の上がり方は異なるので、中心温度計を用いて、肉の中心部が目指す温度になったことを確認してから時間を計って」と、都は呼びかけます。

 

中心温度計は、ネット通販などで取り扱いがあるものの、普段の台所にはなじみのない器具で、厳しい注文にも思えます。

 

が、都の担当者は「そのくらい確認しながらやっていただきたい調理法なのです」と、簡単という印象が先行していることに危機感を示します。

 

また食中毒菌を増やさないために、食材の加熱・冷却の際、細菌が増えやすい2050度の温度域をなるべく早く通り抜けることが重要です。

 

別の実験からは、水が温まる前に肉を入れるより、湯が設定温度に達してから入れる方が、温度域の通過時間が短いという結果でした。

 

また肉を室温に戻すよりも冷蔵状態のまま調理器にかける方が、中心温度の上がり方が早く、増殖温度域の通過時間が短くなりました。

 

 

【安全に疑問のレシピも】

 

レシピサイトやブログなど、誰もが自由に自分のレシピを発表できる時代、低温調理もネット検索すると多種多様なレシピが見つかります。

 

今城さんは、安全性に疑問符が付くレシピを見かけることは少なくないと言い、レシピの公開は、料理を作る時以上に安全性を確保する注意が必要だと指摘します。

 

「レシピを作る場合は、中心温度を測って加熱条件を満たしていることを確認した上で、複数回そのレシピで作り、問題が起きないか、中心温度が十分か再度測ってみるなど検証が必要。

レシピの発表には、科学的根拠に立脚した安全性の事前確認をする責任があると考えます」。

 

安全サイドに立って慎重に考えてほしいというメッセージが伝わってきました。

 

今年は家で食事をすることが増えて、たまには味わったことがない目新しい料理を試したくなるかもしれません。

新しいということは経験がないということ。

 

低温調理をするなら、下調べをしてリスクを抑える方法を知り、信頼できるレシピをアレンジせずに作る方が良さそうです。

 

私自身は今のところ、そうまでしてトロトロジューシーを味わいたい気持ちはわき上がっていないのですが……。

 

1東京都のサイト「令和2年度(第1回)食の安全都民講座(ウェブ配信)」 

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/forum/tominkoza/tominkozar2-1.html

 

https://www.asahi.com/articles/ASN8656HYN85UCFI00B.html

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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