2021年2月13日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
苫小牧市しらかば町4の新築中の住宅で12日、建物内部が全焼し、2人が重軽傷を負った火災を受け、苫小牧ガス(同市末広町)は同日、苫小牧市役所で会見を開き、前日の夕方から現場付近でガス漏れが発生していたことを明らかにした。
検知したガスの濃度が微量だったため、近隣住民に周知しなかったという。
本間社長は、「火災は(漏れ出したガスによる)着火、爆発事故ととらえている」と説明し、陳謝した。
同社によると、11日午後4時半に近隣住民から「警報器が鳴った」と通報を受け、住宅近くでガスを検知。
社員6人が漏えい箇所を特定するための調査を行っていた。
検知したガスの濃度が引火して爆発を起こす下限値を下回っていたため、地域住民に周知をしなかったという。
岩井統括部長は、「(住民周知の)重要性を当時、判断できなかったことが、この結果を招いた」と述べた。
周辺の別の住宅でも、ガス漏れによる爆発事故の可能性があったという。
同社は、全焼した住宅前から3メートルほど離れた市道の地下1メートルに埋設した鋳鉄(ちゅうてつ)管でガス漏れが発生したと特定し、午後6時までに修理を終えた。
鋳鉄管は内径15センチで、1971年に埋設され、耐久年数は60~70年。
2018年7月16日の4年に1度の定期点検では、ガス漏れは確認されなかったという。
消防署の指示で近隣住民約40人が近くの公共施設に一時避難。
同社は周辺の約75世帯でガスの供給を停止し、住民立ち会いの下で順次供給を再開している。
苫小牧市内では、2016年8月、日新町の社宅で、同社が管理するガス管の腐食によるガス漏れが原因で、1人が死亡する爆発事故が発生。
同社は周辺地域で、ガス漏れを起こしたガス管と同じ種類の鋳鉄管を腐食しづらいポリエチレン製の管に交換する作業を進めていた。
ただ、今回のガス漏れは家庭に分配する低圧の管のため、交換対象になっていなかったという。
本間社長は、「管に掛かる内圧が違うので、理論的には長く持つはずだが、亀裂がなぜ起きたのか検証が必要」としている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/510989/
2月12日20時36分にNHK北海道からは、爆発した住宅では内装工事中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前8時20分ごろ、苫小牧市しらかば町4丁目の建築中の住宅で、「ガス爆発のような音がして、建物から黒煙が出ている」と、近くを通りかかった人から消防に通報がありました。
火はおよそ2時間半後に消し止められましたが、平屋建ての建築中の住宅はほぼ全焼しました。
警察と消防によりますと、この火事で内装工事をしていた作業員など男性2人がやけどのけがをして、このうち50代の作業員は重傷だということです。
近くに住む40代の女性は、「ドーンと大きな音がして家がゆれたので、最初は地震がきたと思った。家を出てみると、住宅2階くらいの高さまで火が燃え上がっていた。ガス爆発の可能性があると聞いてすごくぞっとした」と話していました。
この火事を受けて、苫小牧ガスが12日午後に記者会見を開きました。
それによりますと、11日夕方、「ガスのにおいがする」と近所の人から連絡があり、12日朝にかけてガス漏れの場所を調査していた最中に火事が起きたということです。
その後、火事が起きた建築中の住宅から3メートルほど離れた場所に埋まっているガス管に亀裂が見つかったということです。
苫小牧ガスの本間社長は会見で、「ガス管から漏れたガスが地中を伝わり、住宅内に充満して、引火した可能性がある。なぜガス管に亀裂が発生したのか、原因を明らかにしたい」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210212/7000030559.html
(ブログ者コメント)
爆発下限濃度以上のガスが住宅内に溜まったというのに、内装工事をしていた人はガス臭さに気が付かなかったのだろうか?
一気に濃度が上昇した・・・ということも、ありえない話しではないが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。