







2016年12月14日13時28分にNHK和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鏡などに反射した太陽の光が1点に集中して起きる「収れん火災」が、先月、和歌山市で起きていたことが分かり、消防が注意を呼びかけている。
「収れん火災」は、太陽の光が反射したり屈折したりして、1点に集中することで起きる。
先月末、和歌山市の住宅の2階に置かれていた座布団から火が出ているのを、この家に住む人が見つけ、すぐに消し止めた。
部屋には火の気がなかったため、市の消防局が詳しく調べたところ、カーテンの隙間から入った太陽の光が卓上にあった凹面鏡に反射し、60cmほど離れた場所の座布団の一部に集まって出火した可能性の高いことが分かったという。
消防が、鏡と座布団を使って再現実験を行ったところ、開始後、僅か10秒で煙が出始めて、5分後には激しく立ちのぼり、消防では、近くに紙などの燃えやすいものがあった場合は大きな火災につながったおそれもあるとみている。
収れん火災は、水の入った透明な花瓶やペットボトルなどでも引き起こされるということで、消防では、冬の時期には太陽の位置が低く、部屋の奥まで光が差し込みやすいとして、注意を呼びかけている。
和歌山市消防局の糸川消防司令補は、「鏡などは日の当たらない場所に置き、外出時はカーテンをしっかり閉めることで火災を防いでほしい」と話している。
出典
『太陽光の「収れん火災」に注意』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/2045184161.html?t=1481749992756
(ブログ者コメント)
〇収斂火災に関する情報は、本ブログにも何件か掲載しており、最近も12月12日に甲府市の事例を掲載したばかりだ。
〇今回の事例については、和歌山市のHPに詳しい状況が、実験写真付きで以下のように掲載されている。
『鏡で火災!?』
http://www.city.wakayama.wakayama.jp/syoubou/bousai_yobou/1007724/1013872.html
平成28年11月、和歌山市内の民家において、火の気のないところから、座布団が焼損するという事案が発生しました。
幸いにも、在宅していた家人が早期に発見し、初期消火を行ったことから、大きな火災にはならず、負傷者も発生しておりません。
どうして火災になったの?
焼損した座布団の近くには、卓上鏡が置いてあり、よく調べてみるとカーテンの隙間から入ってきた太陽光をこの鏡が反射させ座布団に照射したことで、火災が発生したと分かりました。
また、この鏡は、顔などを拡大して映す『凹面鏡』でした。
凹面鏡は、拡大して映す性質のほかに、太陽光を収束して反射させる性質があります。
太陽光を収束して、集中的に座布団に照射したことにより発火温度に達したものと考えられます。
このような火災を『収れん火災』といいます。
火災当時の状況を再現して、実験してみました。
なお、鏡と座布団にあっては、火災現場にあったものを所有者の方からお借りしてきました。
夏場は日差しが強く、このような火災事案が多いのかと思いがちですが、冬場あるいは夕方は、太陽の位置が低く、光が部屋の奥まで差し込みやすいため、特に注意が必要です
鏡以外でも火災になります!
室内で「収れん火災」の原因となるものは次のとおりです。
ステンレスのボール
花瓶
金魚鉢
水晶玉
ペットボトル
吸盤など
いずれも身近なものばかりです。
予防対策
・レンズ及び凹面鏡の役割を果たす可能性のある物体は、直射日光の当たらない場所に置くこと。
・外出時は、カーテンをちゃんと閉めて室内に直射日光を入れないことなどが有効である。
2016年12月14日18時49分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前8時半ごろ、都城市の建築資材を製造する会社の工場で、直径1.5m、厚さ10cmの鉄でできた円形の資材が倒れ、この会社の社員の男性(41)が下敷きになった。
男性は救急車で病院に運ばれたが、全身を強く打っていて、およそ2時間後に死亡した。
警察によると、倒れてきた資材は重さがおよそ1.5トンあり、男性は、当時、リモコンを使ってクレーンを操作し、この資材を立てて並べる作業をしていたという。
警察は、工場内で別の作業をしていた同僚に話を聞くなどして、事故の原因を調べている。
出典
『工場で資材倒れ男性社員死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/5065265501.html?t=1481754130057
2016年12月13日9時23分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月15日19時18分にNHK首都圏NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
竜巻は予測が難しい。
「竜巻注意情報」が発表された区域で実際に突風が発生した割合は、数%にとどまる。
最新の科学的知見と高性能レーダーの活用で、この予測精度を改善する技術を気象庁が開発した。
15日から運用を始める。
竜巻注意情報は、積乱雲の発達状況などから、竜巻やダウンバーストといった激しい突風が発生しやすい段階で、気象庁が発表する。
2011~14年は、毎年600回前後で推移している。
ただ、精度は低い。
14年の場合、竜巻注意情報の発表回数のうち、その区域で突風が発生した回数(的中率)は、2%にすぎない。
また、突風が発生したときに、その区域に竜巻注意情報が出ていた回数(捕捉率)は、27%にとどまる。
11月8日に秋田市内で竜巻が発生して住宅など計13件の被害が出たときは、竜巻注意情報は出ていなかった。
竜巻注意情報は08年に始まった。
06年9月に宮崎県延岡市で3人が死亡し、143人が負傷する竜巻が発生。
11月には北海道佐呂間町の竜巻で9人が犠牲になったことがきっかけだ。
予測が難しいのは「現象が小さいから」(気象庁予報部)。
短時間に発生し、現象の範囲が狭く、250m四方のレーダーでは、原因の渦を正確にとらえることができないという。
気象庁では、これまでの調査研究から、渦の発生過程をモデル化。
温度や湿度などの膨大なデータを当てはめることで、発生する区域を絞り込めるようになった。
さらに、国交省の高性能レーダーの観測データを活用することで前兆現象を見つけやすくし、予測精度を向上させた。
12年4月~14年9月のデータを当てはめて検証したところ、約3%だった的中率は約14%に、約40%だった捕捉率は約70%に向上。
これまでより30分早く竜巻注意情報を発表できる場合もあるという。
主に都道府県単位だった注意情報の対象区域も、「県西部」「県北部」などと絞り込む。
たとえば関東地方では、これまでの2倍近い「17」の地域に細分化されて発表される。
出典
『竜巻の予測、精度アップへ 的中率が3%→14%に』
http://digital.asahi.com/articles/ASJCP5W0ZJCPUTIL034.html?rm=252
『竜巻注意情報細分化 関東では』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161215/5050741.html
(ブログ者コメント)
〇『250m四方のレーダーでは、原因の渦を正確にとらえることができないという』と報じられている件、表現が少し分かりにくいが、観測したデータの解像度が250mだということらしい。
『高解像度降水ナウキャストとは』
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html
気象庁は全国20箇所に気象ドップラーレーダーを設置して、日本全国のレーダー雨量観測を行っています。
このドップラーレーダー観測網は、局地的な大雨の観測精度の向上を図るため、平成24~25年度にレーダー観測データの距離方向の解像度を従来の500mから250mに向上させるための機器更新を行いました。
〇12月16日、気象庁HPにアクセスしたところ、竜巻予測に関し、以下の解説があった。
記事中、12月15日から新システムで運用開始、といった記載はないが、「予測の適中率は7~14%」とか「捕捉率が50~70%」という表現があるので、報道された内容どおり、すでに運用が開始されているものと思われる。
『竜巻発生確度ナウキャストとは』
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/tornado3-1.html
竜巻などの突風は、規模が小さく、レーダーなどの観測機器で直接実体を捉えることができません。
そこで、竜巻発生確度ナウキャストでは、気象ドップラーレーダーなどから「竜巻が今にも発生する(または発生している)可能性の程度」を推定し、これを発生確度という用語で表します。
竜巻発生確度ナウキャストは、竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、その1時間後(10~60分先)までの予測を行うもので、10分ごとに更新して提供します。
竜巻発生確度ナウキャストは、分布図形式の情報として防災機関等に提供するほか、気象庁ホームページでも提供します。
また、民間事業者による携帯コンテンツサービスも準備されており、屋外活動での利用も可能になります。
発生確度2となった地域で竜巻などの激しい突風が発生する可能性(予測の適中率)は7~14%です。
発生確度2は竜巻注意情報の発表に繋がることから、できるだけ絞り込んだ予測としていますので、 発生確度1に比べて予測の適中率が高い反面、見逃し(予測できない突風事例)が多くなります。
発生確度2の捕捉率が50~70%というのは、実際に発生する突風事例のうち、50~70%の事例を予測できるということであり、言い換えると見逃す事例が30~50%あるということです。
発生確度1は、発生確度2で見逃す事例を補うように設定しており、広がりや出現する回数が多くなります。
このため、発生確度1以上の地域では、見逃しが少ない反面、予測の適中率は1~7%と低くなります。
発生確度1以上の捕捉率は80%程度で、言い換えると見逃す突風事例は20%程度となり、発生確度2よりも少なくなります。
それぞれの特徴を踏まえた竜巻発生確度ナウキャストの利用については、「竜巻発生確度ナウキャストの見方」をご覧下さい。
2016年12月14日7時47分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前10時5分ごろ、神戸市営地下鉄西神・山手線の三宮駅(中央区)で停電が発生した。
券売機や改札機が停止し、ホームの照明なども消えたが、3分後に復旧した。
駅構内にいた約1000人に、けがはなかった。
市交通局によると、大倉山変電所で年に1度の機器の点検作業を行っていた作業員が誤ってスイッチを切り、送電が止まったことが原因。
通常は2つの回線で送電しているが、もう一つの回線は機器の更新のため、動いていなかったという。
出典
『間違ってスイッチオフ…神戸市営地下鉄三宮駅で3分間停電、券売機・改札機停止、照明も消える』
http://www.sankei.com/west/news/161214/wst1612140012-n1.html
2016年12月12日付で読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
愛媛県今治市の産婦人科診療所で、昨年までの3年以内に妊産婦2人の死亡が相次ぎ、日本産婦人科医会が指導に乗り出した。
妊産婦に重い障害が残った例も含め、深刻な事態が続発しており、同医会は11日、役員らが現地を訪れて事情を聞き、改善策としてリスクの高い帝王切開は行わないなどの方針を確認した。
同医会が医療機関へ直接指導に踏み切るのは初めて。
同医会は、開業医を中心とする全国約1万2000人の産婦人科医が加入する専門職団体。
厚労省によると、日本の妊産婦死亡率は出産10万件に3.8人と、極めて低い。
同診療所での出産は年間約130件。50歳代の男性医師が一人で診療にあたっていた。
特定の診療所で短期間に死亡や重度障害が続発するのは「通常ない深刻な事態」(同医会)で、異例の対応に踏み切った。
同医会は、問題の可能性があるとの情報が寄せられた出産4件を調査。
カルテを調べたところ、2012年に産後に大出血した女性が死亡、3年後の15年には、帝王切開を受けた女性が死亡していた。
09年には、帝王切開後に脳梗塞を起こした女性が半身マヒの重い障害を負ったほか、16年には、帝王切開後の女性が出血性ショックで重症となったが、他の病院に搬送され、命を取り留めた。
女性4人は、いずれも当時30歳代。
この日、松山市で取材に応じた同医会は、過失の有無は不明としたが、出血や血圧の管理、急変時の対応など、診療に不十分な点があったとの見方を示した。
また、妊産婦が死亡した場合、詳細を報告するよう医療機関に求めているが、同診療所は、1件について簡単な報告をしただけだった。
指導を受け、同診療所では、今後、帝王切開は近隣の病院に任せ、正常分娩も、来年3月までとする方針。
同医会は、同4月にも、改善策が実行されているか実地調査を行う予定だ。
同医会の石渡・常務理事は、「もっと早く情報を把握し対応すべきだった。産科医療の信頼回復や地域医療の立て直しに真剣に取り組みたい」としている。
出典
『愛媛の診療所、妊産婦の死亡・障害続発…産科医会が初の直接指導』
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20161212-OYTET50023/
12月13日11時0分に朝日新聞からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。
この診療所で子宮筋腫の手術を受けた女性が大量出血する事案が2件起きていたことが、13日、分かった。
診療所の男性医師(56)が明らかにした。
医師によると、2008年、通院していた60代(当時)の女性が、子宮筋腫の手術後に大量出血して死亡した。
遺族とは、示談が成立したという。
医師は、「輸血のストックがなかったため、輸血が間に合わなかった。全力を尽くし、過失はなかったと考えている」と話している。
05年には70代女性が大量出血して、県内の総合病院に搬送された。
医師は、「筋腫をはがす手術に時間がかかり、出血が多くなった」と話した。
出典
『愛媛・今治の産婦人科、子宮筋腫手術でも女性死亡』
http://www.asahi.com/articles/ASJDF36M1JDFPFIB005.html
12月12日付で毎日新聞東京版夕刊からは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
愛媛県今治市の産婦人科で、出産直後の女性の死亡などの重大事故が相次いでいたことが明らかになった。
医療事故を繰り返す「リピーター医師」は、重大な医療事故が多発した1999年ごろから問題視されるようになった。
厚労省は、2007年度から行政処分を受けた医師の再教育を義務付けたが、事故の繰り返しは明るみには出にくく、是正制度は十分とはいえない。
医療事故に備えて、医師や医療機関の多くは保険に加入し、開業医には日本医師会が契約する医師賠償責任保険がある。
過去の機関誌によると、73~95年に患者側から100万円を超える損害賠償を2回以上請求された医師は511人に上る。
厚労省の審議会は、02年、刑事事件にならなくても明らかな注意義務違反があった医療ミスを医業停止などの行政処分対象とする方針を示したが、実際に処分したのはわずか2件。
ミスの繰り返しを理由としたのは、12年の戒告1件だけだ。
昨年10月から医療事故調査制度が始まり、従来は特定機能病院などに限られていた死亡事故の報告義務が、全ての死亡事故に拡大された。
しかし、事故の繰り返しをチェックしたり、外部が是正を求めたりする仕組みにはなっていない。
一方、日本産婦人科医会は、04年から会員に重大事故の報告義務を課し、調査や改善指導する独自制度を作った。
年間100~600件台の報告があるが、報告するかどうかは医師の判断任せで、同医会に業務停止などを命じる権限もない。
リピーター医師の排除は難しいのが現状だ。
出典
『産科重大事故 リピーター医師、排除困難 チェック制度不十分』
http://mainichi.jp/articles/20161212/dde/041/040/029000c
12月15日付で毎日新聞東京版朝刊からは、指導を強化するという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本産婦人科医会は、14日、事故を繰り返す医師に対する直接指導を制度化する方針を示した。
従来は、都道府県の産婦人科医会が対応していた。
今後は、積極的に報告を求め、問題があった場合は医療安全の担当者を派遣。地元の医師会や大学病院などと連携して、助言や指導を行う。
石渡常務理事は、「技量が不足している医師には、母体救命処置などの研修を促していく」と話した。
出典
『愛媛・今治の産婦人科事故 事故を繰り返す医師へ直接指導 日本産婦人科医会』
http://mainichi.jp/articles/20161215/ddm/012/040/092000c
(ブログ者コメント)
医療ミスは、原則、本ブログ掲載対象外だが、本事例は特異な事案だと感じたので紹介する。
2016年12月13日付で中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時50分ごろ、藤枝市の花火製造会社「I社」の工場で、近くの住民から「爆発がしたようで建物が揺れた」などと119番通報があった。
警察や消防によると、工場敷地内の5m四方のテントで爆発があり、同社社長の男性(52)が全身やけどと左手を切断する重傷。
女性従業員(43)が顔や両手にやけどを負った。
2人とも意識はあるという。
ほかの建物への延焼はないという。
現場は、JR藤枝駅から北西約7km。住宅地からは500mほど離れている。
出典
『藤枝の花火工場で爆発』
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20161213/CK2016121302000087.html
12月12日18時56分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月13日12時23分に静岡新聞から、12月13日19時34分にNHK静岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
救急隊が駆け付けた時、社長は爆発の衝撃で数mほど飛ばされ壁にもたれかかる格好で、従業員は地面に倒れた状態だったという。
工場敷地内の屋外に設置していた約5m四方のテントは爆発で損壊し、骨組みだけとなった。
周囲の車や作業所の窓ガラスが割れるなどの被害も出ているという。
警察などによると、当時、2人は屋外のテントの中で、花火の製造過程のうち、火薬玉の芯を小型ミキサーのような専用の機械で回転させながら外側に火薬を加えて少しずつ大きくしていく「星掛け」と呼ばれる作業をしていたとみられるという
県消防保安課によると、火薬類取締法では、この「星掛け」の作業は「星掛け工室」と呼ばれる、爆発や火災が起きても周囲に影響が及ばないよう壁や塀などが設置された専用の部屋の中で行うよう定められている。
このため警察は、業務上過失傷害などの疑いもあるとみて、当時の作業手順や作業方法などに問題がなかったか、さらに詳しく調べることにしている。
I社は、創業110年を超える花火製造販売の老舗企業。
社長は、駆けつけた救急隊員に対し、「失敗した」などと話したという。
出典
『花火製造販売会社で爆発、2人が重傷 静岡・藤枝』
http://www.asahi.com/articles/ASJDD62LGJDDUTPB01J.html
『作業中のミス原因か 藤枝・花火工場爆発』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/310270.html
『花火メーカー社長「失敗した」』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035200991.html?t=1481659866610
(2016年12月21日 修正1 ;追記)
2016年12月20日付で熱海ネット新聞から、社長が死亡したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
全身やけどで入院していた同社社長(52)が、20日、死亡した。
同社は50数年にわたり、熱海海上花火大会をはじめ、市内の花火大会を手掛け、誘客に尽力してきた。
社長は同社の5代目。
出典
『花火工場、社長が死亡』
(ブログ者コメント)
花火大会というキーワードで調べてみたところ、同社は、ハウステンボスで開催された世界花火師競技会で世界一になったり、大曲の花火大会で最優秀賞になるなど、ハイレベルの技術を有する会社だった模様。
そういった、いわば業界の一流会社で、爆発原因は別にして、なぜ社長自ら専用室以外の場所で星掛け作業を行うという、初歩的とも思えるルール違反をおかしていたのだろうか?
(2017年7月15日 修正2 ;追記)
2017年7月12日19時6分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火薬類取締法に基づき、経産省の事故防止対策委員会の専門家と「I社」が合同で調査し、今月とりまとめた事故報告書によると、当時、新作の打ち上げ花火の開発に向け、社長が新たな配合の火薬を型に入れ、木槌で叩く「圧縮」の作業を行った瞬間に爆発が起きたという。
爆発のあとの燃えかすを調べたところ、火薬の原料に、衝撃によって発火しやすいチタンなどの金属が含まれていたことがわかり、報告書では、火薬が発火しやすくなっていたことが爆発の要因の一つと考えられるとしている。
そのうえで再発防止策として、今後は、新たな薬品を使う場合は事前に専門機関に相談するなどとしている。
出典
『花火爆発は発火しやすい金属か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035094391.html
(2017年7月21日 修正3 ;追記)
2017年7月21日7時33分に静岡新聞から、死亡した社長が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
藤枝署は20日、業務上過失傷害の疑いで、試作花火を作成中に事故で亡くなった当時の社長を、被疑者死亡のまま書類送致した。
同社がまとめ、7月上旬に県に提出した事故の最終報告書では、当時の社長が試作花火を作成した際にチタンのような発火しやすい金属を原料に使用していたことが影響したと推測される、と指摘。
発火しやすい金属を含んだ火薬に局所的にエネルギーを加えたことが発火、爆発につながったと結論付けていた。
出典
『死亡の社長を書類送検 藤枝の花火工場、2人死傷爆発』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/382714.html
2016年10月30日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6413/
(2016年12月18日 修正2 ;追記)
2016年12月11日9時13分に朝日新聞から、指を発見した客から指摘を受けた後の店側の対応などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ラーメンチェーンK社の静岡市内の店舗で提供されたラーメンに親指の一部が混入していた問題は、食の安心とは何なのか、企業が向き合うべき相手は誰なのか――を、改めて考えさせる事案となった。
発生から約3カ月、当事者の女性が経過などを語った。
女性が6歳の子どもと同店で食事をしたのは、9月10日昼ごろ。
子どものラーメンの器に異物を見つけ、ハッとしたという。
「肉片とツメがみえたので、すぐに人の指だと思いました」
テーブルに店員を呼ぶと騒ぎになる……。
そう判断した女性はレジに行き、店員に異物のことを伝えた。
「とにかく怖くて、気持ち悪くて。すぐにその場を離れたかった」。
請求された金額を支払って、店を出たという。
翌日、少し落ち着きを取り戻した女性は、会社側の窓口だというエリアマネジャーの男性に、電話で「指をみせてほしい」と伝えた。
前日も電話で話したが、K社側が事態をよく把握しておらず、なかったことにされるのではないかと不安を覚えたからだ。
マネジャーは1人で家に来て、玄関先で茶封筒に入れた「指」を差し出したという。
マネジャーには、「(あなたの)上司が対応すべきではないか」とも伝えたという。
その後、女性は静岡市保健所に連絡し、指を提出。
会社側から正式に謝罪があるのを待っていたが、音沙汰はなかった。
驚いたのは、その後だった。
会社側が10月中旬になって、メディアの取材や自身のホームページ上で「混入したのは指ではなく、ツメの一部」「保健所には自ら届けた」といった内容の見解を説明し、公表していることを知ったためだ。
「人が読めば、まるで私がウソをついているかのよう。なぜこんなひどい仕打ちをされるのか」とショックを受けた。
「指を切った店員さんもすごく痛かっただろうに、これではあんまりだ」とも思った。
その後、「混入は指」との保健所の見解などがメディアで報道され、会社側はホームページに訂正と謝罪文を掲載。
マネジャーからも、約1カ月ぶりに電話があった。
女性は、「いまさら何ですか」と不快感を伝えた。
以降、会社側からの連絡はないという。
子どもは、あの日以降、給食を食べられなくなり、女性は毎日、弁当をつくって持たせてきた。
自身も吐き気に苦しんだ。
最近、子どもが給食を食べられるようになり、少しほっとしている。
診察の結果、病気感染の心配もないようだ。
「誠実に謝罪し、説明して安心させてほしかっただけです。会社が再発防止とか何とか発表していることはよく知らないし、別の世界の出来事のようです」
〈消費者問題に詳しい西村隆男・横浜国立大教授の話〉
料理に混入していたのは、人体の一部。
子どもに食べさせた母親のショックや不安は大きかったはずだが、事業者側にそのことは想像できていただろうか。
客からの苦情は事業者にとっては貴重な情報で、改善の機会にもなる。
小さな声をきちんと受け止めるのが事業の本質でもあり、そこから目をそらせば、客の不信感は深まるばかりだ。
「混入はツメの一部」などと誤った事実を公表していたK社。
その後、従業員が指を切断したのが混入の2日前だったことや、市保健所に申立書類を正しく書き直すよう繰り返し指導されていたことなどが、次々に表面化した。
同社は10月下旬、一連の事態を調査する再発防止対策委員会(委員長=新井田・同社経営管理本部長)を設置。
同委員会は、11月30日付で公表した文書で「社内外への報告に関するルールが明確ではなかった」「食品衛生に関する専門知識の更新不足」などを原因として挙げた。
今後、本社に危機管理室を設置するなど、対策を取るという。
一方、同社によると、女性側にこうした調査についての連絡はしていないという。
武田専務は、今月8日の朝日新聞の取材に、「(女性側に苦情の後から1カ月間連絡をしていなかったことについて)弁護士を立てるとのことだったので、対応を待っていた。エリアマネジャーから電話も入れたが、出てもらえなかった」と説明。
「今後は弁護士を通じての話し合いになる。(女性側には)申し訳ないことをしたと思っている」などと話した。
出典
『指混入ラーメン、なぜツメと発表? 発見者、募る不信』
http://www.asahi.com/articles/ASJD977Q9JD9UTPB01G.html
(2017年1月14日 修正3 ;追記)
2017年1月13日16時57分に日本経済新聞から、この影響で17年3月期の会社の業績が急落したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は、13日、2017年3月期の連結最終損益が3億3400万円の赤字(前期は1億3300万円の黒字)になる見通しだと発表した。
店舗で昨年9月に提供したラーメンに従業員の指の一部が混入していたことが判明してから客数の減少が続いているほか、再発防止のための費用も膨らむ。
同社は、ラーメンへの異物混入が判明した後、それまで増収増益としていた今期の業績予想を取り下げて、売上高や利益の見通しを「未定」としていた。
13日に発表した業績見通しは、売上高が前期比1.6%減の375億円、営業利益が90%減の8500万円と、当初の計画を大幅に下回る。経常利益は76%減の2億800万円。
昨年10~12月の3カ月間で、新店以外の既存店舗を訪れた客の数は、前年の同期間よりも1割ほど減った。
今年1月に入ってから、既存店売上高の落ち込み幅は小さくなっているが、同社は、「消費者の信頼を取り戻し、客数や売上高が回復に向かうまでには時間がかかる」とみる。
出典
『K、17年3月期は赤字に 異物混入で客離れ』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ13HLE_T10C17A1000000/?n_cid=NMAIL002
2016年12月12日1時50分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月12日2時5分に毎日新聞から、12月12日6時3分に産経新聞から、12月12日12時46分に読売新聞から、12月13日付で朝日新聞北海道総合版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後5時20分ごろ、北海道函館市元町の「函館山ロープウェイ」の山麓駅で、従業員が機械に体を挟まれたと119番があった。
従業員は重傷を負い、搬送先の病院で12日未明に死亡した。
救助や点検のため、ロープウェイは運行を停止。
ゴンドラに閉じ込められた客はいなかったが、運行会社は11日の運行を取りやめ、函館山(334m)の山頂付近で観光客約1000人が、一時、足止めされた。
函館山は国内有数の夜景の名所で、ナポリ、香港と並んで「世界三大夜景」の一つに数えられる。
山麓と山頂を結ぶ車道は冬季閉鎖中で、観光客は、運行会社が手配し臨時に通行を許可されたタクシー約30台に分乗するなどし、11日午後10時ごろまでに全員が下山した。
警察や消防などによると、従業員の男性(26)が、ワイヤにたまった油を清掃中、駅に到着したゴンドラの滑車とゴンドラを止めるダンパーの間に両太ももを挟まれ、11日午後7時ごろ、救助された。
腰の骨を折る重傷で、病院に運ばれたが、12日午前0時10分ごろ、死亡した。
同社によると、同日午後4時過ぎ、乗客から「滑車から油が落ちて衣服についた」と指摘があったため、男性が、運行の合間に点検や清掃作業をしていたという。
通常は、暗くなってからの作業は行わないが、「客に迷惑がかかるかもしれない」と、急きょ、男性が1人で作業をしていたという。
事故当時、ロープウェイは5分間隔で運行。
乗降時に停止している時にしか、作業はできないという。
同社幹部は、「乗客が多く運行間隔の短い夜間に無理してやる作業ではなく、翌朝などにすべきだった」としている。
事故が発生した時間帯は夜景観光で利用者が多く、川崎市から来た女性(49)は、「詳しい説明もなく長時間待たされた。お年寄りや小さい子どももいて大変そうだった」と話した。
山頂駅で懐中電灯を借り、一家6人で登山道を約40分歩いて下山したという函館市の会社員(41)は、「山頂では、展望台の施設からあふれるくらい多くの客がいて、いつタクシーに乗れるか分からなかった。こんなことは初めて」とため息をついた。
下山した観光客の多くは山麓駅で運賃の払い戻しを求め、スタッフが対応に追われた。
運行会社は、「ご迷惑をかけ、おわび申し上げる。事故の状況を調べ、再発防止に努める」としている。
12日以降の運行は未定という。
札幌管区気象台によると、函館市内の午後6時の気温はマイナス5℃で、山頂付近はさらに寒かったとみられる。
出典
『函館山のロープウエーで事故、従業員死亡 観光客一時足止め』
http://www.nikkei.com/article/DGXLAS0040012_R11C16A2000000/
『函館山 山頂展望台駅足止めは1000人 下山に4時間半』
http://mainichi.jp/articles/20161212/k00/00m/040/083000c
『従業員死亡、道警が安全管理を捜査』
http://www.sankei.com/affairs/news/161212/afr1612120002-n1.html
『函館山ロープウェイ、再開めど立たず…死亡事故』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161211-OYT1T50096.html
12月12日19時43分に共同通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゴンドラ運転中の作業を運行会社が内規などで明確に規制していないことが、12日、分かった。
同僚も、男性の作業状況を詳しく把握しておらず、警察は、運行会社の安全管理について調べている。
警察などによると、駅構内のワイヤに固定された車輪止めから潤滑油が漏れ出すため、従業員が定期的に清掃作業をしている。
通常、ゴンドラが駅で停止中に行うことになっているが、11日は乗客から「油が服に付いた」と苦情があり、急きょ、男性が清掃を始めた。
出典
『運転中の作業に規制なし、函館 ロープウェイ事故』
http://this.kiji.is/180993621200617480?c=39546741839462401
(2017年6月22日 修正1 ;追記)
2017年6月21日14時54分にNHK北海道から、油を取り除く際は起動装置を停止し鍵をかけるなどの規則を守っていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
函館労基署は、必要な安全対策を怠ったとして、運行会社と会社の50代の安全管理者を労安法違反の疑いで書類送検した。
同署によると、ワイヤーの点検や清掃を行う際は、ゴンドラが動かないよう起動装置を停止させ鍵をかけるほか、作業中の表示板を取り付ける規則になっているが、ゴンドラは稼働したままで、対策はとられていなかった。
この事故では、警察も業務上過失致死の疑いで捜査を続けている。
出典
『ロープウエー死亡事故で書類送検』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170621/4463641.html
(2017年9月24日 修正2 ;追記)
2017年9月22日20時8分に毎日新聞から、警察からも書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
道警は22日、運営会社のT社長ら役員2人と、当時、安全管理責任者だった索道部長の計3人を、業務上過失致死容疑で書類送検した。
容疑は昨年12月11日夕、同駅で、従業員のNさん(当時26歳)にゴンドラをつるすワイヤ付近の清掃作業をさせる際、事前に具体的な安全管理の方法を定めていなかったほか、作業時もゴンドラを停止させないなど、事故を防ぐ措置を講じなかったとされる。
出典
『函館山・死亡事故 運営会社社長ら3人書類送検 北海道警』
https://mainichi.jp/articles/20170923/k00/00m/040/061000c
(2019年9月30日 修正3 ;追記)
2019年9月27日5時0分に北海道新聞から、社長などが不起訴になったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死容疑で書類送検された同社の竹村社長のほか当時の取締役と担当部長について、函館地検は26日、嫌疑不十分で不起訴処分とした。
地検は不起訴理由について「起訴するための証拠が足りなかった」と説明した。
また、函館労基署が労安法(機械の運転停止義務)違反容疑で、法人としての同社と担当部長を書類送検していたが、地検は同容疑についても同日付で嫌疑不十分で不起訴処分とした。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/348847/
2016年12月12日12時10分にNHK津から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月12日12時18分に毎日新聞から、12月12日1時13分にyahooニュース(CBCテレビ)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後4時40分ごろ、四日市市新正の近鉄名古屋線の高架橋の下を通る国道1号線を50代の男性が乗用車で走っていたところ、異常な音がしてフロントガラスの左側に亀裂が入ったことに気づいた。
男性が車をとめて付近を確かめると、縦3.5cm、横3cm、高さ1.8cmの鋼製ナットが落ちていたため、近鉄に連絡した。
男性にけがはなかった。
近鉄によると、ナットは重さが86gで、今月9日の夜間に、高架橋から物が落下するのを防ぐための板を交換する工事の際にいったん外し、締めなおした7本のうちの1本だったという。
ナットが落下した原因について、近鉄では、締め付け不足のためだったとしていて、「ご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。工事の確認をより丁寧にし、再発防止に努めたい」と話している。
出典
『近鉄の高架橋からナット落下』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/3075177021.html?t=1481579397925
『近鉄名古屋線 高架橋から鋼製ナット落下 車ガラスに亀裂』
http://mainichi.jp/articles/20161212/k00/00e/040/151000c
『四日市市の近鉄の高架橋からナット落下』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161212-00001290-cbcv-soci
(ブログ者コメント)
いまから数十年も前のこと、ブログ者が勤務していた工場では、業者が開放点検し、その後に組み立てた機器内部のインターナルが、ちゃんと組み立てられているか、工場の担当者が一つ一つ確認していた。
ブログ者も、何回か、その業務に従事したことがあるが、今でも覚えていることがある。
それは、ボルトをテストハンマーで1つ1つ叩いて確認しているうち、何回か、ボルトが動くことがあり、締めなおしてもらったことだ。
また、内部にレンチの忘れ物を発見したこともあった。
当時は、まだ人手が多かった時代。
今は、そこまで工事品質を上げることは無理なのかもしれない。
2016年12月10日5時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(今回の情報で過去のコストコ記事タイトル修正忘れに気付き、修正した)
東京地検が異例の再捜査を始める「コストコ多摩境店」(東京都町田市)の駐車場スロープ崩落事故。
業務上過失致死傷罪で起訴され無罪が確定した1級建築士Tさん(70)は、真相解明に期待する一方、振り回された捜査に疑問も感じている。
1月下旬、Tさんは、石川県野々市市にある自身の建築事務所で、新しい設計の仕事に取りかかっていた。
東京高裁で無罪判決を受けてから約1カ月。
「幸い、仕事は減らなかった。設計ミスではなく施工ミスだと説明し、取引先は分かってくれたが、検事は理解してくれない。誰かを起訴しないと都合が悪く、私が一番起訴しやすかったのだろう」
同店の設計に関わったのは、15年前の2001年12月。
知り合いのコストコ担当者から、「当初の設計では、工期も費用も間に合わない。設計を引き継いでほしい」と依頼された。
着工予定まで1カ月ほどで、一度は断ったが、「前任者がつくった設計図を手直しするだけでいい。他の設計者との協議もしなくていい」と言われ、引き受けたという。
11年3月の東日本大震災で事故が起きて2日後、現場を見て唖然とした。
建物とスロープをコンクリートでつなぐ一体構造の設計にしたはずなのに、接合部はきれいに分断されていた。
「設計通りに施工されていない」と感じた。
「まさか起訴されないだろう」と、警察や検察の取り調べは1人で対応した。
起訴されて初めて、地元の弁護士に依頼。
公判が始まり、弁護人が「設計のどこが間違っているのか」と重ねて説明を求めると、検察は、当初の起訴内容を変更した。
主任を務めた細見弁護士は、「検察は、本来起訴すべき相手を間違えた。訴因変更の段階で捜査をやり直すべきだった」と指摘する。
今年2月の一審は有罪判決。
その日の夕方、ともに事務所を切り盛りしてきた妻が倒れた。
病床で「無一文になってもいいから闘って」と言い続けていたが、一度も退院することなく、6月に亡くなった。
「無罪を報告できず、一生の心残り。検察は正しい捜査をしてほしい」と話している。
業務上過失致死傷の罪に問われた被告が無罪になるケースが目立つ。
原因や過失の特定が難しい一方、遺族からは真相解明と処罰を求められ、難しい捜査を迫られることが背景にある。
スロープ崩落事故の捜査は迷走した。
東京地検立川支部は、当初、Tさんの設計に過失があるとしたが、初公判後に弁護人の指摘を受けて起訴内容を変更。
他の担当者に設計内容を適切に伝えなかった配慮義務違反を問う内容にした。
東京高裁はTさんを無罪とする一方、それ以外の担当者の責任に触れた。
東京都港区で、2006年、高校2年生がシンドラー社製のエレベーターに挟まれて死亡した事故では、東京地裁は、業務上過失致死罪に問われた保守点検会社の幹部らを有罪とする一方、シンドラー社元課長は「事故を予測できなかった」と、無罪にした。
札幌市で10年に認知症高齢者向け施設が全焼し、7人が死亡した火災でも、業務上過失致死罪に問われた運営会社代表に、札幌地裁が無罪を言い渡した。
「原因が特定できない」という理由だった。
ある検察幹部は、「複数人が関係する事故は、過失責任の認定が難しい。事故原因の特定も専門家の鑑定に頼る部分があり、意見が分かれることが多い」と話す。
一方、業務上過失致死傷事件に詳しい山本憲光弁護士は、「個人にしか罰を科せられない同罪の限界がある」と、問題提起する。
警察や検察の捜査で明らかになる事実が多い一方、処罰をおそれて、関係者が口を閉ざすことも多いという。
「真相解明や遺族、社会の納得のためには、企業などの法人を処罰できるようにするとともに、捜査対象者個人の刑事免責を可能にすることも検討する必要がある」と話している。
<コストコ事故>
東日本大震災で、震度5弱から5強の揺れがあった東京都町田市の「コストコ多摩境店」で、建物本体と鋼板で接合されていたスロープが崩落し乗用車3台が下敷きになり、夫婦2人が死亡、6人が負傷した。
2013年12月、東京地検立川支部は、接合部の設計に問題があったとして、構造設計を担当した1級建築士を起訴。
一審・東京地裁立川支部は有罪としたが、東京高裁は、今年10月、逆転無罪を言い渡し、確定した。
出典
『「検察は正しい捜査を」 コストコ・スロープ崩落、無罪の建築士』
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12699574.html?rm=150
(ブログ者コメント)
コストコ事例については、本ブログで数件、情報を掲載しているが、今回の情報で、東京地検が異例の再捜査に乗り出した意味が、より理解できた。
2016年12月11日8時0分に静岡新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月11日16時41分にNHK静岡から、12月10日23時55分に共同通信から、12月10日23時43分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後4時25分ごろ、裾野市須山の富士サファリパークで、シロサイ4頭を展示場から宿舎に追い込む作業をしていた男性飼育員(23)=富士市=が1頭のシロサイに襲われ、腹部を突かれるなどして負傷した。
警察によると、飼育員は肝臓を損傷し、緊急手術を受けているというが、命に別状はないという。
警察は、けがをした状況や詳しい原因を調べている。
警察によると、作業は閉園後、別の男性飼育員(27)と2人で行っていたが、1頭がなかなか宿舎に入らなかったため、専用車両から降りて鉄製の棒で追い込んでいたところ、突然、数10m追い掛けられ襲われた。
シロサイは雄で全長約3m、体重約3トン。
飼育員は搬送時に「腹と腰が痛い」と訴えていたという。
富士サファリパークのマニュアルでは、通常は車の中で作業することになっており、車を降りたままの作業は禁じられていたということで、警察で、当時の詳しい状況を調べている。
富士サファリパークでは、11日はサイの展示については中止して、事故の原因を調べている。
富士サファリパークでは、2012年、飼育員がアジアゾウに襲われて死亡する事故が発生している。
05年には、飼育員2人がヒグマを飼育舎から展示場に出す作業中に襲われ、一人が死亡、もう一人が重傷を負った。
出典
『シロサイに追われ負傷 富士サファリパークの飼育員』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/309633.html
『サイに突かれ飼育員が大けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035154301.html?t=1481494579175
『サイに襲われ飼育員負傷 静岡・富士サファリパーク』
http://this.kiji.is/180332264622440450?c=39546741839462401
『体重3トンのサイに襲われ飼育員が腹部負傷 静岡・富士サファリパーク』
http://www.sankei.com/affairs/news/161210/afr1612100039-n1.html
2016年12月10日17時27分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前9時半すぎ、魚沼市下島で送電線の鉄塔から男性の作業員が転落したと、警察に通報があった。
転落したのは南魚沼市の会社員の男性(28)で、全身を強く打ち病院に運ばれたが、およそ2時間後に死亡した。
警察の調べによると、男性は午前9時20分ごろから、ほかの作業員8人と、現在は使っていない送電線を使えるようにするため、鉄塔の高さ40mほどのところで、電気を逃がすアース線の取り付け作業をしていたという。
警察は、男性が命綱を支柱に取り付けていたかなど、状況を調べている。
出典
『送電線鉄塔で作業中に転落死』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1035151381.html?t=1481408441327
12月10日18時47分に新潟放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日、午前9時半過ぎ、魚沼市下島で会社員の男性が送電線の鉄塔に登り、アース線の取り付け作業をしていたところ、誤っておよそ40m下に転落した。
男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡した。
警察の調べによると、男性は朝から同僚4人で、電気を通す作業を行っていた。
作業中、命綱は装着していたということで、警察は、転落した原因について調べている。
出典
『魚沼市で作業中に転落死』
https://www.ohbsn.com/news/detail/kennai20161210_7333496.php
2016年12月10日付で鹿児島放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月10日17時42分に南日本放送から、12月10日18時43分にNHK鹿児島からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前8時ごろ、奄美市の名瀬港岸壁に停泊していた貨物船「きょらむん」で、作業員がフォークリフトでコンテナの荷下ろしをしていたところ、近くで作業をしていた貨物船の次席二等航海士の男性(56)を轢いた。
男性は胸などをタイヤで轢かれていて、心肺停止の状態で病院に運ばれたが、およそ1時間半後に死亡が確認された。
「きょらむん」は9日夕方、谷山港を出て、10日朝、名瀬港に入港し、午前7時ごろから荷下ろし作業中だった。
海保の調べに対し、フォークリフトを運転していた59歳の男性は「ブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているということで、さらに詳しく事故の状況や原因を調べている。
出典
『停泊中の貨物船で死亡事故』
『奄美名瀬港に接岸中の船で事故 男性死亡』
http://www.mbc.co.jp/newsfile/mbc_news_disp.php?ibocd=2016121000020602
『フォークリフトにひかれ死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5055152321.html?t=1481409121873
(ブログ者コメント)
「きょらむん」は、鹿児島から名瀬、徳之島を通って喜界島まで行く定期貨物船。
(2017年1月14日 修正1 ;追記)
2016年12月11日付の南日本新聞紙面に、当時のやや詳しい状況が、下記趣旨で掲載されていた。
海保によると、航海士はコンテナとトラックを連結するため、船内を歩いていたところ、フォークリフトと接触、転倒した。
フォークリフトを運転していた男性は、「危ないとの声を聞き、ブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているという。
2016年12月13日19時34分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県小山町にある陸上自衛隊の富士駐屯地で、隊員などおよそ350人が9日から下痢やおう吐などの症状を訴えていることがわかり、保健所は、ノロウイルスなどによる集団感染や食べ物が原因の集団食中毒の疑いががあるとみて調べている。
御殿場保健所などによると、小山町の陸上自衛隊・富士駐屯地の中にある富士学校に所属する隊員や学校に行き来した他の部隊の隊員など、合わせておよそ350人が、9日夜から10日にかけて下痢やおう吐、発熱などの症状を相次いで訴えたという。
富士駐屯地によると、一時、入院した隊員もいたということだが、いずれも症状は軽く、現在は全員が回復に向かっているという。
保健所では、隊員らの症状などから、ノロウイルスなどによる集団感染や食べ物が原因の集団食中毒の疑いがあるとみて、学校にある食堂などの施設を検査したり隊員らの検便を行ったりするなどして、原因を調べている。
富士駐屯地は、「全員、回復に向かっているが、保健所の調査に協力して原因の究明を進めるとともに、再発防止に努めたい」としている。
出典
『富士駐屯地350人が下痢等』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035161571.html?t=1481494826838
12月13日19時34分にNHK静岡からは、下記趣旨の続報がネット配信されていた。
保健所が調べたところ、少なくとも症状を訴えたうちの18歳から60歳の隊員、合計265人が今月8日に富士学校の食堂で食事をしたあと、食中毒の症状を訴えたことがわかったという。
1カ所で発生した集団食中毒としては、県内で今年最多。
全員が快方に向かっている。
また、便検査の結果、症状を訴えた隊員のほか、調理をした隊員からも同じ型のノロウイルスが検出されたことから、県は、ノロウイルスが原因の集団食中毒と断定するとともに、食堂を当分のあいだ業務停止とする命令を出した。
食堂で8日に提供された昼食が原因とみられる。
調理従事者だった隊員70人中36人の便から、ノロウイルスが検出された。
富士駐屯地は、今月9日以降、隊員の食事を弁当や非常食に切り替えているということで、「ほかの駐屯地でも注意喚起を行うとともに、今後は衛生管理を徹底していきます」とコメントしている。
出典
『冨士駐屯地食堂に業務停止命令』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3035226961.html?t=1481659704027
(ブログ者コメント)
自己完結型の自衛隊ゆえ、調理も自衛隊員が行っていたようだ。
しかし、国を守る自衛隊の隊員が、イザという時に食中毒でダウンしていたのでは、話にならない。
衛生管理のレベルは、民間と同程度なのだろうか?
2016年12月10日12時39分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後7時ごろ、滋賀県長浜市余呉町の浄水場の敷地内の電柱に雷が落ち、発電機などが故障して送水ポンプを動かせなくなった。
この影響で、長浜市内の合わせて900世帯で断水が続いている。
長浜市は、10日朝から給水車を4台だして地域の公民館や集会場で水を配るとともに、防災行政無線で、市の対応について住民に知らせている。
市によると、新たな発電機を設置する必要があるため、復旧には時間がかかる見通しだという。
彦根地方気象台は、長浜市を含む滋賀県北部に、9日の朝から雷注意報を出していた。
長浜市内で断水が続いている地域では、公民館や集会所に500ℓ入りのタンクが置かれ、給水車が巡回して給水している。
近くの住民は、持ってきた容器に水を入れたり、市が用意したペットボトル入りの水を受け取ったりしていた。
飲食店を経営する60代の女性は、「料理に使う水がなくて困っていました。ここで水をもらって何とかします」と話していた。
出典
『長浜 浄水場に落雷で断水』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161210/5145361.html
12月10日19時26分にNHK関西NEWS WEBからは、仮復旧したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は、仮設の発電機を設置して復旧作業を進めたところ、10日午後5時半までに、断水したすべての世帯で水の供給を再開した。
ただ、一部の世帯では水が濁っていることから、市ではしばらくの間、公民館などに給水タンクを置いて、利用できるようにするという。
出典
『浄水場に落雷 水の供給再開』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20161210/5145362.html
(ブログ者コメント)
映像によれば、敷地フェンスぎりぎりに建てられている電柱の碍子が、割れてぶら下がっているように見える。
(2017年1月22日 修正1 ;追記)
2017年1月20日16時53分にNHK大津から、被害状況に関するやや詳しい情報が、下記趣旨でネット配信されていた。
長浜市が調べた結果、このトラブルで、水の量などを監視するシステムの一部や送水ポンプ、それに非常用発電機の一部が壊れ、被害の総額が2400万円に上ることがわかったという。
長浜市は、復旧費用の補助を受けるため、国に対して災害復旧事業の申請を近く行うことになった。
認められれば、市の負担は2分の1に圧縮できるということで、来月上旬にも国の査定官が視察する予定。
出典
『落雷で断水 国に補助申請へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2063177661.html?t=1484948622040
2016年12月9日15時45分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前10時20分ごろ、北海道室蘭市白鳥台で、解体工事中の4階建てアパート屋上から解体業者社員の男性(59)が約12m下の地上に転落、全身を強く打ち、病院で死亡した。
警察によると、現場では、当時、切断した屋根の一部を、ショベルカーを使って地上に下ろす作業中だった。
屋上にいた男性が、何らかの理由でショベルカーのアームに巻き込まれて転落した可能性があり、警察は、詳しい原因を調べている。
出典
『4階アパート屋上から作業員転落し死亡 解体工事中』
http://www.sankei.com/affairs/news/161209/afr1612090025-n1.html
12月9日19時0分にNHK札幌からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、男性は屋上で屋根を切り取ったあと、重機のアームの先の容器に積んで下ろす作業をしていたということで、転落防止のために命綱と体を結ぶ安全帯を装着していたが、何らかの理由で命綱が体とつながっていなかった可能性があるという。
出典
『解体中のアパートから落下死』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161209/5125891.html
12月10日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察の調べでは、男性は屋根を切断する作業中で、切断した屋根の一部を下ろしていた重機のアームが男性の命綱に引っ掛かったのではないかとみて、調べている。
2016年12月10日付で毎日新聞島根版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月10日付で日本海新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
中国電力は、8日、島根原発2号機(松江市)で、発電所の状況を監視する中央制御室に外気を取り入れる送風管(ダクト)に腐食穴(縦約30cm、横約100cm)が見つかったと発表した。
運転開始(1989年)時から、一度も直接点検した記録が残っていないという。
原発が運転中でも、施設外への影響はないが、事故発生時に放射性物質が制御室に流入し、作業員が被ばくする可能性がある。
中国電によると、ダクトは亜鉛メッキ鋼板製の1m四方で、厚さは0.8mm。
8日午後2時50分ごろ、新規制基準に基づく準備で、ダクトの寸法や材料を確認しようと、協力会社の職員が、結露を防ぐための保温材を外したところ、腐食穴を発見。
鋼板が垂れ下がり、周辺がさびていた。
穴があいたダクトは保温材で包まれ、18年前の定期点検で周辺を確認した記録があるが、保温材をはがして直接点検したかは不明で、腐食した時期や原因は特定できていない。
建設時から、正常に機能しているか空気量を計る流量計に異常がなかったため、これまでの点検でも気付かなかったという。
中国電は、同日、ダクト系統は国が定める安全上重要な設備に該当するため、原子力規制庁や鳥取、島根両県と原発から30km圏の6市に報告などに事案を報告した。
中国電の島根原子力本部は、「心配を掛けて申し訳ない。周辺環境への異常はないが、原因究明と補修を進めていく」としている。
溝口知事は、9日、定例記者会見で「中国電は原因の分析に全力を挙げるべき。県としても、結果(報告)を求めていく」と述べた。また国にも原因を究明するよう求めた。
県は、8日夜、中国電から報告を受け、職員を島根原発に派遣。県と松江市の職員計4人で、腐食穴の状況などを確認した。
溝口知事は中国電の点検態勢について、「首脳部の判断か、技術的なレベルなのか、ルールがあっても作業員が守っていないのか。どこに問題があったかで注意(指導)の仕方が変わる」と述べた。
出典
『島根原発 2号機、送風ダクトに腐食穴 点検記録なし』
http://mainichi.jp/articles/20161210/ddl/k32/040/457000c
『島根原発2号機ダクトに穴 中電「環境への影響なし」』
https://www.nnn.co.jp/news/161210/20161210003.html
12月14日18時8分にNHK松江からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制委員会の更田豊志委員は、14日の会合でこの問題に触れ、「設計を変えて多重化させるか、点検のレベルを上げるかなど議論したい」と述べた。
その上で、中国電力がまとめる今回の問題の原因や再発防止策などを踏まえながら、多重化されていない設備の安全性の確認をどのように行うべきか、検討を進めることを決めた。
出典
『ダクトに穴 安全確認検討へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/4035229311.html?t=1481833969919
(2016年12月18日 修正1 ;追記)
2016年12月16日21時22分にNHK松江から、12月16日21時54分にNHK鳥取から、結露が原因だった可能性など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
中国電力は、16日、ダクトの腐食は結露が原因となった可能性があることや、換気装置のダクトを穴が見つかった箇所からさらに40mにわたって点検した結果、新たに9カ所で13個の穴が見つかったことを明らかにした。
穴は、最も大きいもので長さ15cm、幅1cmの亀裂状のもので、それ以外は直径1cm程度で、中国電力は「安全上、問題ない」としている。
年内をメドに、保温用のカバーで覆われた部分をすべて点検する。
出典
『島根原発 新たに13個の穴』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/4035328051.html?t=1481920621453
『原発のダクト腐食で県に報告』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/4045329751.html?t=1481920518506
(ブログ者コメント)
中国電力HPにダクト配置のイメージ図が掲載されているが、それによると、開口したのはダクトが立ち下がった部分。
そのことが、結露原因説の根拠の一つになっているのだろうか?
http://www.energia.co.jp/atom/press16/__icsFiles/afieldfile/2016/12/16/p161216-1b.pdf
(2017年1月12日 修正2 ;追記)
2017年1月11日18時39分にNHK松江から、他の原発にも横展開対応するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日開かれた原子力規制委員会の会合で、規制庁の担当者から、同じダクトで最大で長さ15cmを含む18個の穴が見つかったと報告があった。
これを受けて規制庁は、国内のほかの原発でも同じような問題が起きていないか確認する必要があるとして、全国の事業者にダクトの状態や点検方法などの調査を求める方針を明らかにした。
調査は今月中に開始する見通しで、このうち、運転中の鹿児島県の川内原発と、愛媛県の伊方原発については、再稼働する前に中央制御室の気密性を検査し、いずれも問題がないことを確認しているということだが、調査で穴が見つかった場合、運転に影響する可能性もあるとしている。
出典
『ダクト腐食問題で他原発も調査』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/4035928921.html?t=1484167983649
2016年12月8日16時28分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ドライヤーの使用中にコードから火花が出てやけどをしたり、髪の毛が吸い込まれて取れなくなったりしたという事例が、この5年半ほどの間に120件寄せられ、国民生活センターは、コードの損傷などが事故につながっているとして、注意を呼びかけている。
同センターによると、ドライヤーの使用中に危険な目に遭ったり不安を感じたりしたという相談が、ことし10月までの5年半ほどの間に366件寄せられている。
このうち、コードから火花が出るなどしてやけどしたという事例が105件、髪の毛が吸い込まれて取れなくなったり焦げてしまったりしたという事例が15件あったという。
同センターが調べたところ、繰り返しねじられるなどして損傷したコードは局所的に発熱し、実験の結果、損傷した部分から火花が出ることが分かったという。
また、空気を取り込むドライヤーの吸い込み口に髪の毛が近づきすぎると吸い込まれる場合があることも、確認されたという。
同センターは、コードの損傷を防ぐためコードを巻きつけて保管しないようにし、コードの一部が熱くなるなど異常を感じたら使用をやめることなど、注意を呼びかけている。
同センターの村嶋さんは、「ドライヤーは毎日使われるため、家電製品の中でも過酷な状況で使われている。コードを巻きつけて保管しないなど、改めて使い方に気をつけてほしい」と話している。
出典
『ドライヤーのやけどなどに注意』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161208/5061991.html
(ブログ者コメント)
国民生活センターHPに掲載されている記事は下記。
『ヘアドライヤーの取り扱いに注意-発火、火花の発生によるやけどや、髪の毛が吸い込まれて抜けなくなることも-』
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161208_1.html
以下は序文。
ヘアドライヤーは一般家庭に広く普及し、日常的に使用されています。
PIO-NETには、2011~2015年度の間に「ヘアドライヤー」に関する相談が毎年100件以上寄せられています。
この中には危害・危険情報が毎年50~70件程度含まれており、「コードの付け根から火花が出てやけどをした」、「髪の毛が吸い込まれて取れなくなり、はさみで切った」等の事例が見られました。
そこで、これらの相談事例をもとに、消費者にヘアドライヤーの使用実態等についてのアンケートを実施するとともに、一般家庭で使用中のヘアドライヤーに関する調査、コードの損傷不具合や、ヘアドライヤーによる髪の毛の吸い込みについて再現テストを行い、注意喚起及び情報提供を行います。
2016年12月8日11時43分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国民生活センターは8日までに、買い物中に6歳以下の子供がショッピングカートから転落して重軽傷を負う事故が多発しているとして、クリスマスや年末年始を控え、買い物の機会が多くなるのに合わせて注意を呼び掛けた。
各地の30医療機関から寄せられたスーパー、ショッピングセンターなどでの事故情報を分析したところ、事故は今年10月までの5年半で108件。
年齢別では1歳が35件で最も多く、2歳31件、3歳19件などと続いた。
状況別では転落69件が最も多く、親が目を離した隙にカート上で立ち上がったり、商品などに手を伸ばそうと幼児用座席から身を乗り出したりした事故が目立った。
次いで多かったのは転倒18件で、カートのかごや下部の荷台に乗ってカートごと倒れたり、よじ登ろうとして転倒したりした事故があった。
センターは、国内外の文献を踏まえ、「床から頭部までの高さが73cmを超えると、転落した際に頭を損傷する危険が高まる」と説明。
安全ベルトがあれば必ず着用するよう、促した。
出典
『買い物カート、子供の転落に注意 5年半で事故108件』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG07HBS_Y6A201C1000000/?n_cid=NMAIL001
(ブログ者コメント)
国民生活センターHPに掲載されている記事は下記。
『医療機関ネットワークにみる店舗用ショッピングカートでの子どもの事故-転落時の頭部損傷のリスクが高く、危険です!-』
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161207_1.html
以下は序文。
スーパーマーケットやショッピングモール等の店舗には、購入する商品を運ぶための店舗用ショッピングカート(以下、「ショッピングカート」)があり、日常的に多くの消費者に利用されています。
こうしたショッピングカートには、子どもを乗せる座席がついているものなど、大きさや形状にも様々なタイプがあります。
店舗によっては、複数のタイプを揃えており、子どもを座席に乗せて買い物をする姿もよく見受けられます。
一方、医療機関ネットワークには、店舗で子どもがショッピングカートから落ちてしまった、ショッピングカートに乗ったまま転倒してしまったなどの事例が多く寄せられ、頭部や顔面にけがを負ったり、なかには骨折や頭蓋内損傷などの重症事例も寄せられています。
そこで、医療機関ネットワークで収集した店舗内でのショッピングカートによる子どもの事故情報について分析し、事故防止のために消費者に注意喚起・情報提供します。
以下はリスク評価の説明文。
子どもの転落・転倒事故の分析における頭部の損傷リスク評価について、3歳児が床と水平な状態で転落したと想定したシミュレーションを行ったところ、頭部の転落高さが約73cmを超えると、硬いコンクリートの床面に対して転落したときに中程度の頭部損傷(頭蓋骨の骨折や、意識喪失を伴う顔の骨折や深い切り傷など)が発生するリスクが非常に高くなります
実際に店舗で使用するものとして販売されているショッピングカートの座面の高さ及びカゴの上端までの高さについて、製造・販売事業者3者にアンケートを実施したところ、座面の高さは最大で80cmで、カゴの上端高さは最大で89cmでした。
カートの座面に子どもが立ち上がったり、カゴから外へ子どもが顔や半身を乗り出したりした状態から転落した場合、頭部損傷のリスクが高く、危険であると考えられました


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。