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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2017320150分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

建物を包む激しい炎に、立ち上る黒い煙。

素人なら思わず立ちすくんでしまうような火災現場で果敢に炎に立ち向かう消防隊員は、一体、どんな訓練を行っているのだろうか。

 

先月、東京消防庁の消防学校(東京都渋谷区)で、訓練の一部を体験させてもらった。

 

防火服や防火帽などの装備は想像以上に重く、体が動かない。

本物の炎の熱が、肌をヒリつかせる。

危険と隣り合わせの火災現場を模擬体験した。(社会部 緒方優子)

 

訓練の舞台となる消防学校は、渋谷区の閑静な住宅街の中にあった。

門に入ると、広大な敷地内におびただしい数の消防車がずらりと並び、制服姿の学生らがかけ声とともに、きびきびと動いていた。

 

背筋の伸びた姿勢が、すがすがしい。

久しぶりの「学校」という響きに浸っていると、訓練を担当してくれる教官から声がかかった。

「訓練では本物の炎を使います。真剣にやらないと、けがをしますよ」。

 

緊張した心と体をほぐすため、まず始めたのは準備体操。

等間隔に整列し、号令とともに体を動かすだけで、不思議と気持ちがすっきりとしてくる。

日頃の運動不足で重たくなっていた体が徐々に温まり、軽くなっていった。

 

「それでは、防火服を装着してください」。

この日、用意してもらった装備は、実際に火災現場に出動する隊員と同じもの。


防火服の上衣と下衣、防火帽、長靴のセットで、全て身につけると9kgほど。

とくに、長靴の底にはくぎの踏み抜きなどを防ぐ鉄板が入っていて、重りを足につけて歩いているようだった。

防火帽には、後頭部を守る「しころ」と呼ばれる防火性の布がついており、装着すると周囲の音が少し聞こえづらくなる。

 

さらに、ここへ重さ約11kgの酸素ボンベを背負う。

総重量は、なんと約20kg。

よろいを着ているような感覚だ。

 

「ここまで、通常は45秒程度で装着します。見ていてください」

記者が装着にもたついていると、教官がお手本を見せてくれた。

安全靴に下衣から上衣、ヘルメットを流れるような動作で身につけ、重さ11kgのボンベを「ヒョイッ」と背負う。

装着は40秒ほどで完了。無駄のない動きに見とれてしまった。

 

東京消防庁によると、出動指令から隊員らが準備をして消防車に乗り込むまでの時間は約1分。

こうした基本動作を「当たり前」にこなす消防隊員の日々の鍛錬が、迅速な消火活動を支えている。

 

記者も、教官に手伝ってもらいながら装備を完了し、いよいよ「模擬消火訓練施設」の中へ。

この施設は、室内に本物の炎や煙を発生させることで、火災現場と同じような環境で訓練ができる。

 

今回与えられた“ミッション”は、放水しながら突入する教官に続いて室内に入り、要救助者にみたてた人形を外へ運び出すというもの。

入り口付近に立っただけで、「ジリッ」と焼け付くような熱気が肌を刺激した。

 

「頭を低くして! 身をかがめないと、やけどしますから!」。

室内の天井付近に設置された温度計が示している数値は250℃。

室内で火災が発生すると、熱せられた熱い空気は上に行くため、天井に近づくほど高温になる。

 

教官は、ホースを持ちながらしゃがみ込むような姿勢で、比較的低温の床に近い部分を一歩ずつ、安全を確認しながら進んでいく。

 

慌ててその後に続くと、再び教官の声が飛んできた「ひざはつかないように!」。

ホースから出た水は、炎にさらされて熱湯になる。

ひざを床に付ければ、実際の現場ではやけどする可能性もあるという。

 

緊張感から、呼吸が荒くなる。

煙が立ちこめると数m先の視界はほとんどなくなり、教官の声と手の先の感覚を頼りに進む。

 

「要救助者発見!」。ついに人形を発見。

わずか約25kgほどの人形が、実際に持ち上げてみると、とてつもなく重く感じる。

「このまま自分も外へ出られなくなるかもしれない」。

訓練ということを忘れて、そんな恐怖すら感じた。

それでも低い姿勢を保ったまま、なんとか引きずるようにして外へ運び出した。

 

呼吸器を外した瞬間、安堵感とともに背中を汗がつたっているのが分かった。

ボンベは通常、20分程度活動できるぶんの酸素(※ブログ者注;実際は空気)が充填されているが、呼吸が荒くなるとそれよりも早く消費してしまうこともあるという。

これが実際の火災現場だったら、どうなっていただろうか。

そう考えると、ぞっとしてしまった。

 

記者はこれまで、さまざまな火災現場を取材してきた。住宅に商店街、高層マンション…。

「1名を救助!」「延焼防止しました!」。

どの現場でも、現場には炎に立ち向かい、人命救助に当たる消防隊員らの姿があったが、その活動の裏側にどれほど厳しい訓練や葛藤があるのかは、あまり想像してこなかったように思う。

命をかけた活動の重みを、訓練の体験を通じて改めて感じた。

 

出典

消火現場で「ひざ」をついてはいけない理由は? 本物の炎の熱気、視界をふさぐ黒い煙…

http://www.sankei.com/affairs/news/170320/afr1703200001-n1.html 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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