2017年3月21日1時44分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月20日23時53分に毎日新聞から、3月22日付の毎日新聞東京版から、3月22日19時27分にNHK東海NEWS WEBから、3月23日19時40分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後5時半ごろ、三重県いなべ市員弁(いなべ)町市之原のトヨタ車体いなべ工場で火災報知機が鳴り、社員が119番した。
約3時間後に鎮火した。
消防などによると、塗装工程のある第2工場4階から黒煙が上がり、4階フロア約1万6500m2のうちの一部、約400m2を焼いた。
作業中の従業員約800人にけがはなかったが、消火作業中の消防署員1人が煙を吸って病院に運ばれ、軽傷。
危険防止のため、同消防本部は消防法に基づき、第2工場の緊急使用停止命令を出した。
トヨタ車体などによると、第2工場は鉄骨造り4階建てで、1階が組み立て工程、2~4階が塗装工程となっている。
4階は常時無人で、塗装した車のボディーを熱風で乾かす乾燥炉がある。
21日に実況見分したところ、塗装した車体を熱風で乾燥させる乾燥炉上部にあるダクト周辺約100m2が激しく燃えていた。
22日に現場検証したところ、消防によると、この装置に約200℃の熱風を供給するダクトの一部に、長さ10cmほどの亀裂が見つかったという。
この亀裂から漏れた熱風のためにダクトの周囲から出火した可能性もあるとみて、警察と消防は、火事の原因を詳しく調べることにしている。
トヨタ車体によると、亀裂から熱風が漏れ、この風に含まれる塗装成分がたまって熱せられたことが出火につながったとみられるという。
今後は点検や掃除の回数を増やし、再発を防ぐ。
工場ではトヨタ自動車の高級ミニバン2車種を生産しており、トヨタ車体は21日未明、「21日の生産ラインの一部で稼働停止になる」と発表したが、その後、原因がほぼ特定でき、復旧のめどが立ったということで、27日から再開すると発表した。
出典
『高級ミニバン2車種生産、トヨタ車体工場で火災』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170320-OYT1T50081.html?from=ycont_top_txt
『三重火災 800人作業中、トヨタ車体いなべ工場燃える』
http://mainichi.jp/articles/20170321/k00/00m/040/076000c
『三重・トヨタ車体工場火災 24日再開目指す』
http://mainichi.jp/articles/20170322/ddm/041/040/044000c
『工場火災で熱風ダクトに亀裂』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170322/4932171.html
『トヨタ車体の工場、27日に生産再開 火災原因ほぼ特定』
http://www.asahi.com/articles/ASK3R56QFK3ROIPE01C.html
(ブログ者コメント)
〇亀裂があったのは「200℃の熱風を供給するダクト」ではなく、「車体乾燥後の熱風が通るダクト」ではないだろうか?
フレッシュ熱風に塗料成分が含まれているとは、ちと考えにくいので。
〇200℃という、温度的にはそう高くない熱風が着火源になったのだろうか?
それとも、熱風が当たり続けるという環境下でもあることだし、ダクト外のどこかに塗料成分が蓄積され、一定量に達したところで自然発火したのだろうか?
詳細不明だが、熱風が関与したことは間違いなさそうなので、この事例は「様々な着火源」カテゴリーに入れておく。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。