2017年9月27日21時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旅客機の機体のパネルが27日朝、茨城県稲敷市江戸崎甲の鋼材加工メーカーの敷地内で見つかった。
けが人や建物への被害はなかった。
国交省成田空港事務所は点検窓のふた(アクセスパネル)とみており、どの飛行機が落としたものか調べている。
見つかったのは、縦30cm、横147cm、重さ3.14kgの台形の白いパネル。
場所は、成田空港のB滑走路に北側から着陸する際の飛行ルート近くで、霞ケ浦の東、日本中央競馬会の美浦トレーニングセンターの南という。
パネルが見付かった野村鋼機茨城支店・関東スチールセンターの佐々木センター長は、「電気室と事務室の間に落下していた。けが人も建物への被害はなく、いつ落下したものかも分からない」と説明。
「遊覧飛行をする軽飛行機のものかと思っていた。まさか大型の飛行機のものだったとは……」と話す。
成田空港に発着する飛行機では、7、8の両日、全日空の同じ機体から脱出用スライドを収納するパネルが落下する事故が起きていた。
27日夜、今回見つかった部品を確認したANA整備センター品質保証室品質企画部の奥リスクマネジメントチームリーダーは、「(7、8両日に)脱落した部品と同じもの。番号などから、当社のものであるか、持ち帰って確認を急ぎたい」と話した。
この部品落下については、成田市が20日、国交省航空局や成田国際空港航空会社運営協議会などに、点検整備の徹底を求める要望書を提出していた。
出典
『旅客機のパネルが落下 茨城の会社敷地、けが人なし』
http://www.asahi.com/articles/ASK9W5DCNK9WUDCB01K.html
9月28日12時59分に朝日新聞からは、窒素漏れでパネルのロックが外れたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空(ANA)は28日、同社運航のボーイング767型機が飛行中に落としたものだったと発表した。
左の主翼の付け根にある脱出用スライドを収納するパネルで、強化プラスチック(FRP)製。
中国・アモイから成田空港に向かっていたANA936便が7日に落としたという。
この機体は、翌8日にも、成田空港へ飛行中に同じパネルを落としているが、このパネルはまだ見つかっていないという。
ANAは原因について、「非常時にパネルを外すための高圧窒素ボトルからわずかな窒素が漏れ、パネルのロックが外れた」と説明。
「関係者とご搭乗の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」とコメントした。
出典
『旅客機パネル、全日空機から落下 翌日も同機体から落下』
http://www.asahi.com/articles/ASK9X35PFK9XUDCB00C.html
9月28日18時10分にNHK茨城からは、全日空が再発防止策を取ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
パネルは、今月7日に中国から成田空港に到着した全日空936便、ボーイング767型機から脱落したものだと、製造番号で確認された。
この機体については、新しいパネルを取りつけて翌日も運航したが、中国・大連から戻ったあとで点検したところ、同じパネルが再びなくなっていた。
全日空によると、このパネルは、主翼近くにある脱出用シューターが入る箱のふたにあたり、緊急時には配管を通じて高圧ガスが流れ、パネルのロックが外れる仕組みになっている。
今回は、配管からガスが漏れ出していたため、飛行中にロックが外れたとみられているが、全日空は、漏れた量が僅かだったために点検の際に気付かず、2度にわたって脱落が起きたとしている。
これを受けて全日空は、すべての同型機について、出発前にパネルなどの点検を行う再発防止策を取った。
出典
『全日空機2度脱落 再発防止探る』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20170928/1070000212.html
(ブログ者コメント)
〇7日、8日と続けて落下した後、落下したという報道はないので、今回、発表された原因の窒素漏れは、8日のトラブル時に見つけていたのかもしれない。
〇再発防止策の要は、今後、窒素漏れがないことを、どのように確認するか?ということだと思うのだが、その点に触れた報道は見当たらなかった。
〇ちなみに、飛行機からのパネル落下トラブルは、先月9月23日、関西空港を離陸したKLM機でも起きている。(本ブログで紹介スミ)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。