2017年9月27日8時11分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
宮城県で8月に開催された全国高校総合文化祭(総文祭)の自然科学部門のポスター発表部門で、山梨県の韮崎高校生物研究部が文部科学大臣賞(最優秀賞)を受賞した。
青い光による殺虫効果の仕組みを調べた成果を発表した。
韮崎高は、6年前の総文祭でも、同じ部門の最優秀賞を受けている。
ポスター部門では、全国から41の発表があった。
生徒は成果をまとめたポスターの前で4分間の説明をし、審査員の質疑に応じる。
韮崎高は、生物研究部の平田部長(3年)が「青色光によるハエの死亡原因は本当に酸化ストレスなのか」の題で発表した。
青い光にはハエなどに殺虫効果があることが知られているが、詳しい仕組みは分かっていないという。
平田さんはショウジョウバエを使い、1年半がかりで実験。
青い光を当てると体内の活性酸素が細胞を傷つける「酸化ストレス」が強まり、細胞が自ら死ぬ「アポトーシス」を促すらしいことを突き止めた。
韮崎高が2011年の総文祭で最優秀賞に選ばれたのも、ショウジョウバエの研究だった。
平田さんは、「先輩たちから続く伝統のおかげです。ハエの飼育は手間がかかり、5月の連休も毎日実験で大変でしたが、先生や部員たちの励ましでがんばれました」と話した。
出典
『ハエ、青い光を当てるとなぜ死ぬ? 山梨の高校生が解明』
http://www.asahi.com/articles/ASK9G3F4MK9GUZOB001.html
(ブログ者コメント)
調べてみると、今回の研究の動機だったかもしれない研究成果が、2014年12月に東北大学から下記趣旨で発表されていた。
<概要>
東北大学大学院農学研究科の堀雅敏准教授の研究グループは、青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見しました。
紫外線の中でも波長が短いUVCやUVBは、生物に対して強い毒性をもつことが知られています。
しかし、比較的複雑な動物に対しては、長波長の紫外線(UVA)でも、致死させるほどの強い毒性は知られていません。
一般的に、光は波長が短いほど、生物への殺傷力が強くなります。
よって、紫外線よりも波長の長い可視光が昆虫のような動物に対して致死効果があるとは、考えられていませんでした。
さらに、この研究で、ある種の昆虫では紫外線よりも青色光のほうが強い殺虫効果が得られること、また、昆虫の種により、効果的な光の波長が異なることも明らかになりました。
本研究成果は、青色光を当てるだけで殺虫できる新たな技術の開発につながるだけでなく、可視光の生体への影響を明らかにする上でも役立つと考えられます。
本研究の一部は、農林水産省委託研究プロジェクト「生物の光応答メカニズムの解明と省エネルギー、コスト削減技術の開発」および日本学術振興会科学研究費補助金によってサポートされました。
この成果は、2014 年12月9日に英国Nature Publishing Groupのオンライン科学雑誌「Scientific Reports」に掲載されました。
出典
『青色光を当てると昆虫が死ぬことを発見 (新たな害虫防除技術の開発に期待)』
http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press_20141209_02web.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。