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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20151019173分にYahooニュース(時事通信)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

滑走路整備の不十分など、各地の空港で設備管理に不備があったとして、会計検査院は19日、管理する国土交通省と新関西国際空港会社に、点検の徹底や迅速な補修実施などを求めた。


羽田や仙台など7空港で滑走路が規定より滑りやすい状態になっていたほか、無線施設がある鉄塔のさびなど、施設の劣化も多数見つかった。


国交省空港安全・保安対策課は、「検査院が指摘した箇所は滑走路の一部に限られ、目視点検もしており安全上問題はなかった」とした上で、今後は各空港の指導などに努めるとした。


検査院は、全国約50の空港や関連施設を調査。

その結果、7空港で、滑走路の滑り止め用の溝に、削られた航空機の車輪のゴムがたまるなどして摩擦係数が国の基準値を下回り、滑りやすい状態になっている場所があったことが分かった。


各空港は、一部の場所でも基準値を下回れば補修すると規定していたが、下回っていると把握しながら迅速な補修をしていなかった。

羽田では、2012年9月に把握しながら、補修したのは約15カ月後だった。


また関空では、滑走路や誘導路の路肩部分に隆起があったほか、釧路など4空港では、滑走路や着陸帯の勾配が基準を超えていた。

各空港は問題を把握していたが、修繕計画は立てていなかったという。


このほか、新千歳や新潟など5空港は、侵入防止の外周フェンスが破損。

約20の空港・関連施設では、無線設備がある鉄塔や航空灯を支える柱に腐食が見つかった。

各空港の点検規則では、対象は照明や無線本体だけで、鉄塔や灯柱は点検していなかったという。


検査院は、「発着の安全や施設管理に支障が出た恐れがある」と指摘した。 

 

出典URL

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151019-00000085-jij-soci

 

 

10191736分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

釧路、函館、仙台、羽田、高松、熊本、長崎の7空港の滑走路では、滑りやすさを示す摩擦係数が一部で基準値(0・44)以下となっていた。

 

摩擦係数の低下は、滑走路に刻まれた滑り止めの横溝(深さ・幅各6mm)に、熱で溶けたタイヤのゴムが付着すると起きる。

 

空港の事務所は、維持管理計画でゴム除去を定めていたが、点検で確認しながらすぐに修繕をしていなかった。

 

羽田空港では、2012年9月、摩擦係数が0・33の場所が見つかったが、事務所がゴム除去をしたのは13年11月だった。

同年8月の再測定時には、0・20まで低下していたという。

 

このほか、鹿児島など4空港では、滑走路や誘導路の傾斜が基準を超える場所があった。

関西空港では、路肩に92カ所の盛り上がりが見つかった。

いずれも、事務所や空港会社は、速やかに修繕していなかった。

 

国交省は、「滑りやすくなっていた場所は目視で確認し、安全上問題ないと判断していた。今後は空港事務所に適切な管理を指示していく」としている。

 

出典URL

http://www.asahi.com/articles/ASHBK73M7HBKUTIL01R.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

平成271019日付で会計検査院のHPに、関空に処置要求した旨、以下の資料が掲載されていた。
(会計検査院HPには、国土交通大臣宛と関空社長宛以外の文書は掲載されていなかった)

 

会計検査院法第36条の規定による処置要求

会計検査院は、空港施設の維持管理について、合規性、有効性等の観点から、空港施設の台帳等が適切に整備されているか、点検が適切に実施されているか、点検結果が修繕等に活用されているかなどに着眼して検査しました。

その結果、平成271019日、新関西国際空港株式会社代表取締役社長に対し、会計検査院法第36条の規定により改善の処置を要求しました。

http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/27/h271019_2.html

 

うち、滑走路の整備状況については、4ページに以下の記載がある。

 

ア滑走路及び誘導路の舗装の盛り上がりの管理

 

貴会社は、舗装の盛り上がりについて、維持管理計画に基づき、滑走路は高さ38mm以上、誘導路は高さ57mm以上のものをできるだけ早期に修繕する必要があると分類し、滑走路及び誘導路の本体部分の盛り上がりについては修繕を実施していた。

 

しかし、貴会社は、滑走路及び誘導路のうち両側のショルダー部分の盛り上がりについては、計画的に修繕を実施した部分があるものの、通常の運航では航空機が通過しないことなどから修繕の予定も立てていない箇所が多数残っていた。

 

このため、滑走路の38mm以上の盛り上がりと誘導路の57㎜以上の盛り上がりについて、25年度及び26年度の2年間で修繕を実施したのは本体部分5か所のみで、26年度末時点で修繕を実施していない箇所が2施設の滑走路のショルダー部分で43か所(財産台帳価格計680万余円)、2施設の誘導路のショルダー部分で49か所(同計2193万余円)あった。

 

これらの中には、最大で150mmのところもあって、当該箇所を航空機が通過する場合には航空機の走行に支障が生ずるおそれがある状況となっていた

 

http://www.jbaudit.go.jp/pr/kensa/result/27/pdf/271019_zenbun_02.pdf

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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