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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2024527130分にYAHOOニュース(トラベルボイス)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ロンドン発シンガポール行きのシンガホール航空が乱気流に見舞われ、英国人男性が死亡し、数十人が負傷した事故は、改めて不安定な空気の流れの中を飛行する危険性を浮き彫りにした。

乱気流による死亡事故は非常に稀だが、負傷者が出ることは珍しくない。

航空会社からの乱気流遭遇の報告は増加しており、一部の気象学者は、世界的な気候変動が飛行条件を難しくしていると指摘する。

乱気流とは、本質的には予測不可能な方法で移動する不安定な空気のことだ。

その中でも、最も危険なタイプは「晴天乱気流」。

前方の空がクリアでも、突然発生する。

ジェット気流と呼ばれる高層の空気の流れ、またはその近くで最も頻繁に発生。

原因は、互いに接近する2つの巨大な気団が異なる速度で移動、速度の差が大きい場合に、大気はその緊張に耐えられなくなり、水の渦のような乱流パターンが発生すると言われている。

 

【米国で発生した航空事故、乱気流関連は3分の1以上】

米国の国家運輸安全委員会(NTSB)の報告によると、2009年から2018年にかけて米国で発生した航空事故の3分の1以上は乱気流に関連。

そのほとんどは、1人以上の重傷者を出したものの、飛行機には損傷はなかったという。

また、NTSBの統計によると、2009年から2022年の間に、乱気流が原因による揺れで少なくとも2日間の入院治療が必要な重傷を負った人は163人。

そのほとんどは客室乗務員だった。

長年、乱気流を研究してきた米国科学財団国立大気研究センターのプロジェクトサイエンティスト、ラリー・コーンマン氏は、「乱気流に遭遇して骨折などの軽傷を負うことは珍しいことではないが、大型旅客機での死亡事故は非常にまれ」と話す。

国際航空運送協会(IATA)の運航・技術業務担当ディレクター、スチュアート・フォックス氏によると、大手航空会社から最後に晴天乱気流による死亡事故が報告されたのは1997年。

小型機では数件の死亡事故が報告されているという。

 

【晴天乱気流は回避できるのか? 気候変動の影響は?】

パイロットは乱気流を避けるために、気象レーダーなどさまざまな方法をとる。

時には雷雨を単視認し、それを回避して飛ぶこともある。

しかし、元航空パイロットで安全コンサルタントのダグ・モス氏は、晴天乱気流は「まったく別物」だという。

「事故が起きるまでは非常に平穏で、不意を突かれるため、それは壊滅的なものになる可能性がある」と話す。

現代の航空機は、どんな乱気流にも耐えうる十分な強度を持っている。

頭上の収納棚などの客室エリアは外観上の損傷を受ける可能性があるが、「航空機の構造に影響はない」とモス氏は明かす。

乱気流遭遇の増加は、気候変動の影響の可能性があると指摘する科学者もいる。

エンブリー・リドル航空大学のグイン氏は、気候変動によってジェット気流が変化し、ウィンドシア(風速や風向きの差)が上昇することで、空気の乱気流が促進される可能性があると説明する。

英国レディング大学の大気科学教授ポール・ウィリアムズ氏と彼の研究チームは最近、北大西洋における激しい晴天乱気流が1979年以来55%増加していることを突き止めた。

研究チームは、今後、ジェット気流の激しい乱気流が数十年間で2倍か3倍になる可能性があると警告している。

一方、国立大気研究センターのコールマン氏は、航空交通量が増加しているために、それだけ乱気流に遭う航空機の数も増えると指摘する。

 

【乗客の安全を守るためには】

航空会社は、これまで乱気流による事故を減らす努力を続けてきた。

専門家は、乱気流の予測は難しいが、負傷を避けるためには、とにかく可能な限りシートベルトを締め続けることだと強調する。

グイン氏は「絶対確実な予防策はないが、シートベルトを着用することで重傷を回避できる可能性が大幅に高まる」と話す。

※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ba851212417ba76b14772a1a1cd124796671a579

 

5281956分に朝日新聞からは、わが国では直近20年で44人が機体の揺れで重傷を負った、そのうち8割は機体後方など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

運輸安全委員会が調査した航空事故で、200423年の20年間に、乗員・乗客計44人が機体の揺れで重傷を負ったことがわかった。

重傷を負った乗客のうち、シートベルトサインが点灯していた時の事故が12人で、そのうちシートベルトを適切に着用できていたのは2人だけだったといい、運輸安全委が注意を呼びかけている。

運輸安全委が公表した調査結果https://www.mlit.go.jp/jtsb/bunseki-kankoubutu/jtsbdigests/jtsbdigests_No44.html別ウインドウで開きますによると、機体の揺れで重傷者が出た航空事故は20年間で36件発生。
44
人のうち、客室乗務員が26人、乗客が18人だった。
ほか1件は調査中という。

けがをした場所は、機体後方が約8割を占めた。

機体の大きさによる傾向の違いはみられなかったという。

対策として運輸安全委は、乗客が座席に深く座ってシートベルトを腰の低い位置でしっかりと締めることや、乗務員の間での気象予想の共有などを挙げている。

今月21日にはシンガポール航空の旅客機の乗客1人が乱気流で死亡した事故もあり、運輸安全委の武田展雄委員長は28日、定例会見で「航空機は揺れるということを前提に着席して常にシートベルトを腰の低い位置で締めることが被害の防止と軽減に大変効果的だ」と呼びかけた。

https://www.asahi.com/articles/ASS5X3GYWS5XUTIL039M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n

 

528190分にYAHOOニュース(COURRiER JAPON)からは、乱気流とは「飛行中に感じるもの」という定義がある、乱気流が予想されるのは高い山や赤道、ジェット気流に入る時など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

・・・

空の旅に乱気流はつきものだが、なかでも起こりやすい路線はあるのだろうか? 

また、どこの上空が最もひどいのだろうか?

【乱気流とは何か?】

オーストラリアの民間航空安全庁によると、乱気流とは、航空機が比較的乱れた気流のなかを飛行するときに感じるもので、「突然の横揺れや縦揺れ」を引き起こす。

乱気流はまた、乗務員や乗客が機内で負傷する主な原因となっている。

【乱気流が発生しやすい場所は?】

グリフィス大学(オーストラリア)のグリフィス航空学部長ギド・カリムによると、一般的に乱気流が予想されるのは、高い山、海、赤道の上を飛行中や、ジェット気流に入るときだという。

しかし、晴天乱気流(通常、風向きの急激な変化によって起こる)は、いつでもどこでも発生する可能性がある。

「非常に複雑な要因が絡み合って乱気流が発生するのです」と、元パイロットでもあるカリムは言う。

「乱気流を探知するレーダー技術は向上していますが、それでも乱気流がいつどこで発生するかを正確に予測することはできません」

湿度と気温が高いと乱気流が強くなる傾向があるため、夏のロンドンからニューヨークへのフライトは、12月に同じルートを飛ぶよりも揺れが大きくなる可能性が高いという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f3d9164cb6dcbd4dd8d0bf22f2f5c6386f41fc0a 

 

※シンガポール航空機事故は下記記事参照。

2024522190分 CNN

乗客乗員229人を乗せたシンガポール航空機が21日、強い乱気流に見舞われた。

乗客は急降下時の様子について、「全ての地獄が解き放たれた」と振り返っている。

航空追跡データによると、ロンドン発シンガポール行きのSQ321便は高度1万1000メートルを飛行中、急降下した後に数百メートル上昇し、約90秒にわたって乱高下を繰り返した。

ニュージーランドへ出張に向かっていた乗客のアンドルー・デービスさんは、最初「フライトは全く普段通りだった」「非常に滑らかだった。乱気流のことは全く覚えていない」と振り返る。

当時、多くの乗客は朝食を取っているところだった。

その後、約13時間のフライトのおよそ9~10時間が経過したタイミングで、映画鑑賞中にシートベルト着用サインが点灯したため、デービスさんはシートベルトを締めた。

「着用して正解だった。その直後に全ての地獄が解き放たれたから」

「落下しているように感じられた。恐らくわずか数秒の時間だったが、靴やiPad、iPhone、クッション、毛布、ナイフやフォークに皿、コップが宙を舞い、天井にたたきつけられたのを鮮明に覚えている。
隣の男性が手にしていたコーヒーカップは一直線に私に向かってきて、天井に直撃した」

機内からの写真には、混乱した客室の様子が写っている。
紙やコップ、水差しが床に散乱し、天井のパネルや配管が垂れ下がっている。

デービスさんは機内の前方に座っていて、負傷者数十人の一部を目撃した。

その中には、今回のフライトで亡くなった英国人、ジェフ・キッチンさん(73)の姿もあった。

「彼は私のすぐ後ろに座っていた」
「たくさんの人が助けを求めていたが、私たちは彼の手当てを優先した。
私は彼の搬送を手伝って座席から運び出し、医療関係者が心肺蘇生法(CPR)を施せるように床に寝かせた」

キッチンさんは20分ほど「心肺蘇生法(CPR)」を受けたという。

航空機は事故後、行き先を変更してタイの首都バンコクに向かった。

シンガポール航空のゴー・チュン・ポン最高経営責任者(CEO)によると、搭乗していた乗客211人、乗員18人のうち、143人は救助機でシンガポールに搬送され、22日早朝に着陸した。

https://www.cnn.co.jp/world/35219225.html

 

※旅客機が乱気流に巻き込まれ負傷者が出た事故は、シンガポール航空機事故の5日後、526日にトルコ上空を飛行中のカタール航空機でも起きている。

2024527932分 YAHOOニュース;中央日報)

カタールのドーハからアイルランドのダブリンに向かっていたカタール航空の旅客機が26日(現地時間)、乱気流に巻き込まれて、搭乗者12人がけがする事故が発生した。

これに先立ち、21日にも旅客機が乱気流に巻き込まれ、乗客1人が死亡するなど、関連事故が相次いでいる。

ダブリン国際空港はこの日、X(旧ツイッター)の公式アカウントを通じて、カタール航空QR017便旅客機から「トルコの上空で乱気流に巻き込まれて乗客6人と乗務員6人がけがした」という内容の報告を受けたと明らかにした。

空港側は「午後1時ごろ、旅客機が予定通りダブリンに安全に着陸した」とし、着陸直後に救急サービスを支援したと伝えた。

けが人の負傷程度については言及しなかった。

QR017便は米ボーイング社の787-9ドリームライナー機種だったと英国BBC放送は伝えた。

21日には英国ロンドンからシンガポールに向かっていたボーイング777-300ER機種のシンガポール航空SQ321便がミャンマー上空で乱気流に巻き込まれ、急降下してタイに緊急着陸し、1人の死亡者と85人のけが人が発生した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d7a6ed4be1114a7325fc31d10411e878447fdd8e

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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