2018年5月21日19時36分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月22日14時3分にNHK関西から、5月22日11時45分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市生野区で2月、ショベルカーが歩道に突っ込み児童ら5人が死傷した事故で、運転手のS容疑者(35)=自動車運転処罰法違反容疑で逮捕、送検=にてんかんの持病があったことが21日、大阪府警交通捜査課への取材でわかった。
同課は同日、発作の恐れを認識しながら運転を続けたとして、同法違反の過失運転致死傷容疑から危険運転致死傷容疑に切り替え、送検した。
同課によると、S容疑者は病気について黙秘している。
捜査関係者によると、本人の供述と防犯カメラが捉えた事故の状況に食い違いがあったことなどから、検察が鑑定留置を行って当時の精神状態や病気の有無を調べたところ、S被告にはてんかんの持病があり、医師から運転を控えるよう注意されていたことも分かったという.
同課によると、事故直前の防犯カメラ映像や複数の目撃者の話から、S容疑者がうなり声を上げたり、不自然に首を揺さぶるなど、発作とみられる動きがあったことが判明。
同容疑者はてんかんで、医師から薬を飲んでも運転はできないと止められていたという。
同課は、発作が起こる恐れを認識しながら運転を続けたと判断し、より法定刑の重い危険運転致死傷容疑を適用した。
また、過去にも意識障害の症状を呈し、医師から難治性てんかんと診断されたが、平成27年11月の免許更新時、病気に関する質問に嘘の回答をしていた。
本来なら、免許の更新が認められない症状だったといい、府警は道交法違反(質問票虚偽記載)容疑でも追送検した。
事故は今年2月、府立生野聴覚支援学校前で信号待ちをしていた5人にショベルカーが突っ込み、同校小学部5年の女児(当時11)が死亡、同校の児童や教員計4人が重傷を負った。
地検は、運転手の当時の精神状況などを調べるため、16日まで鑑定留置していた。
出典
『てんかんで危険運転容疑 大阪・生野の重機事故』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30766580R20C18A5AC8Z00/
『重機 危険運転致死傷罪で起訴』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180522/0000241.html
『歩道に重機、児童5人死傷事故 医師制止守らず運転か てんかん隠し免許更新』
http://www.sankei.com/west/news/180522/wst1805220036-n1.html
5月19日13時0分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
S容疑者は当初、「赤信号で止まろうとしてブレーキとアクセルを踏み間違えた」と供述したが、防犯カメラには、交差点の前でいったん停止した後、再発進して左側の歩道に突っ込む様子が映っていた。
大阪地検は、てんかんの影響の有無などを調べるため、S容疑者を今月16日まで約3カ月間鑑定留置したが、てんかんについては黙秘している。
2014年施行の自動車運転処罰法は、てんかん発作や糖尿病による低血糖症などで正常な運転ができない恐れがある状態で事故を起こした場合、危険運転致死傷罪を適用できると規定。
法定刑は、死亡事故では懲役15年以下と定められ、過失運転致死傷罪(懲役7年以下)より重い。
出典
『大阪ショベルカー事故 容疑者にてんかんの持病』
https://mainichi.jp/articles/20180519/k00/00e/040/292000c
5月22日5時30分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
S容疑者が過去に、てんかんの発作とみられる症状で事故を起こしていたことが分かった。
勤務先がこうした実態を把握しながら適切な労務管理を怠った疑いがあり、警察は管理責任者らについて業務上過失致死傷容疑での立件を検討している。
元同僚の男性によると、S容疑者は「幼い頃にてんかんと診断され、薬を飲まないと変なことになる」と周囲に漏らしていた。
捜査関係者によると、S容疑者は服薬しても発作を止められないほどの状態で、医師から運転を控えるよう求められていたという。
だが2015年11月、てんかんの持病を隠して運転免許証を更新し、日常的にトラックやショベルカーの運転を続けていた。
昨年には、大阪市内の工事現場に向かう途中で物損事故を起こしたが、記憶があいまいな様子だったという。
警察はS容疑者の勤務先の家宅捜索で、こうした事情を把握している模様で、労務管理の実態を詳しく調べている。
出典
『大阪重機事故 てんかんで事故歴 勤務先管理者の立件検討』
https://mainichi.jp/articles/20180522/k00/00m/040/180000c
(2018年7月28日 修正1 ;追記)
2018年7月26日19時55分に産経新聞westから、勤務先の社長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪府警は26日、運転していた元建設作業員にてんかんの持病があるのを知りながら、運転禁止を徹底していなかったとして、業務上過失致死傷容疑で、勤務先の「K建設工業」(大阪市西成区)の社長(男性、43歳)と専務(71)ら計4人と、元請けの建設会社員の男(71)を書類送検した。
4人の書類送検容疑は、運転していた元建設作業員、S被告(35)=自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)罪で起訴=に持病があるのを知りながら、運転を禁止せず、事故で女児(11)を死亡させたほか、別の児童ら4人にけがをさせたとしている。
また、元請けの建設会社員の男は、府警と協議して定めていた工事の範囲を守らず、ショベルカーを使用させたとしている。
交通捜査課によると、K建設工業の4人は、昨年までにはS被告の持病を認識。
S被告は会社に対し、「持病は治ったが、病院に行っている」などと説明していたという。
社長と専務は、「現場作業員らに、S被告に運転させないよう指示を出していた」と容疑を否認。
残る3人は、それぞれ容疑を認めている。
出典
『ショベルカー死傷事故で社長ら書類送検 てんかんの持病知りながら運転禁止せず』
http://www.sankei.com/west/news/180726/wst1807260068-n1.html
7月26日17時32分にNHK関西からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、意識障害の発作を伴う持病を把握し、事故を起こすおそれがあったにもかかわらず運転にあたらせていたとして、43歳の社長や41歳の現場責任者ら5人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
調べに対し、社長は容疑を否認し、現場責任者は「工期が迫っていたので運転させてしまった」などと容疑を認めているという。
出典
『重機事故 会社社長ら書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180726/0004440.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。