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2014年6月17日20時46分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
16日午前7時半頃、山口県光市浅江3のJR山陽線島田~光駅間で、周南市の廃棄物処理会社の資源ごみ収集車(3.5トン)が市道から約1.5m下の線路に滑り落ちた。
列車との接触はなく、収集車を運転していた男性(37)にけがはなかった。
警察などによると、収集車は線路と並行する市道脇の駐車場から発進するところだった。
取材に対し男性は、「ブレーキが利かなくなり、(道路ののり面を)滑り落ちた。この収集車を運転するのは初めてで、サイドブレーキの位置も知らなかった」と話しており、警察が原因を調べている。
現場にはガードレールはなかった。
JR西日本広島支社によると、事故のため、柳井―徳山駅間の上下線で計6本が運休、計6本が最大で約2時間半遅れ、乗客約2000人に影響が出た。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140616-OYT1T50133.html
6月17日付の朝日新聞山口東版からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は取材に対し、「ブレーキがきかずパニックになった」と話していた。
6月17日付の毎日新聞山口東版からも、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本広島支社によると、東広島市の白市駅発下関駅行きの普通列車(乗客約400人)が直前で停車、けが人はなかった。
警察などによると、駐車場からごみ収集車を出した際に、市道を横切ってのり面から約1.5m下の線路内に落ちた。
男性は現場で取材に対し、「ブレーキの操作を十分知らなかった」と話した。
同社によると、男性は中型、大型の運転免許を持っており、今月採用した。
ごみ収集車の運転は、今回が初めてではないとしている。
出典URL
http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20140617ddlk35040515000c.html
(ブログ者コメント)
上記3記事から推測するに、『フットブレーキがきかなくなった、サイドブレーキのかけ方を知らなかった』ということかもしれない。
(2014年7月8日 修正1 ;追記)
2014年6月17日付の山口新聞紙面に、当時の状況に関する、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
収集車は、幅約6mの市道に出ようとして停車することができず、市道を横切って転落したらしい。
線路手前に金網やガードレールはなかった。
当時、乗員乗客計約400人の下関行きの電車が光駅に向かって走っていた。
事故後、収集車の運転手(37)が近くの踏切に設置された非常ボタンを押し、線路内の信号が赤に変わったのに気付いた電車の運転士が停車した後、徐行で進んでいたところ、転落した収集車を見つけたという。
運転手は、この収集車を運転するのは初めてだったという。
「ブレーキが利かなかった」と話している。
2014年5月30日21時14分にmsn産経ニュースwestから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月31日付で毎日新聞京都版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市内でバイクを運転中に転倒し顔に傷を負ったのは、市道のくぼみが原因だとして、同市の女性会社員(26)と保険会社が京都市に計約2千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、京都地裁は30日、市に計約580万円の支払いを命じた。
判決で上田裁判官は、「道路は通常有すべき安全性を欠いていた。くぼみは街灯から陰になっており、女性が認識することは容易ではなかった」と判断した。
その上で、「若い女性の顔に傷跡が残った心理的負担は少なくない」こと、「女性に速度超過があった」ことなどから市側の過失を6割とし、傷が残った逸失利益などを算出した。
判決によると、女性は平成20年12月、京都市伏見区の市道でバイクを運転中、道路上のマンホール周辺の深さ約8cmのくぼみでハンドルをとられて転倒、顔面骨折などにより顔に傷が残った。
京都市は「判決内容を検討した上で対応する」としている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140530/waf14053021140041-n1.htm
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20140531ddlk26040543000c.html
(ブログ者コメント)
不安全箇所の放置?気がつかなかった?危険予知不足?事例として紹介する。
2014年4月22日1時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
路線バスの車内で転倒し、けがをする高齢者が後を絶たない。
発進や停止の際に転ぶケースが大半で、重傷を負う例もある。
こうした中、運転手とは別に添乗員を同乗させ、お年寄りに注意を呼びかける取り組みを京浜急行バス(東京都港区)が続けている。
「お客様の着席を確認してから発車します。お降りの際は止まってからお立ちください」。出発するバスの車内に、添乗員の尾田さん(61)の声が響いた。
横浜市港南区の住宅街から上大岡駅に向かう路線。バスは急坂を下り、細く曲がりくねった道を進む。
「ブレーキをかける場面が多く、車内事故が起きやすいんです」と尾田さん。
高齢の女性が、停留所でバスが止まる前に腰を浮かせた。
「ゆっくりでいいですからね」。降車ドアの前で車内を見渡していた尾田さんがすかさず声をかけ、女性は腰を落ち着けた。
駅が近づくにつれ、乗客が増えてきた。
「混雑時の事故は少ない。昼間のすいている時が危ないんです」
慌てずに乗り降りできるよう、車内が和む話し方を心がける。
バスを降りた近くの橋爪さん(76)は、「危ないとは思いつつ、もたもたしてたら他のお客さんに悪いと思って、つい早く立ってしまう。声をかけてもらえるのはありがたいですね」と話した。
東京都南部から神奈川県東部にかけて路線バスを運行する京急バス。
この取り組みを2011年に始めたのは、運転手への指導を重ねても、車内事故が減らなかったためだ。
「他社の似たような取り組みは、聞いたことがない」という。
発進や停車時の事故を減らすには、運転手が乗客の着席を確認して発車することと、乗客が走行中に立ち上がらないことが大切になる。
だが、お年寄りは動作が遅く、「迷惑をかけてはいけない」と早く席を立つ傾向がある。
このため、ベテラン社員が「添乗員」として乗客に協力を呼びかけることにしたという。
坂が多い路線や、昼間に高齢者が多く利用する路線を中心に、12年度には社員2人を専従にして計2000回にわたり添乗した。
「従来も管理職が同乗して運転手に改善点を指摘することはあった」といい、コスト面の心配もないという。
同じ路線で添乗を重ね、少しずつ呼びかけが浸透。
京急バスグループの路線バスで10年度に10件あった発進時の事故は、13年度には6件に、7件あった停車時の事故も3件に減った。
同社の生出課長は、「お客様の行動が変わってきた。今後も事故防止の取り組みを続けたい」と話す。
公益財団法人・交通事故総合分析センターの統計によると、乗り合いバスの車内事故による負傷者数は2011年に799人。
65歳以上が446人で、うち男性は88人、女性は358人。傾向は変わらないという。
なぜ高齢女性の負傷者が多いのか。
神奈川大学工学研究所の堀野定雄・客員教授(人間工学)は、両手に荷物を持って乗車することが男性より大幅に多く、体を支えられず転倒してしまうためだと分析する。
堀野教授は、車内に手荷物をひっかけるフックの設置や、衝撃を和らげる柔らかい床材の導入を提言。
他方で、意識を変えることが最も効果的と訴える。
「焦らずゆっくりの動きでよいから安全にと、運転手、高齢者、他の利用者が理解することが大切だ」
業界団体の日本バス協会は、07年から毎年7月に車内事故防止のキャンペーンを展開。
当初は「バス停に着いてから」席を立つよう呼びかけていたが、11年からは「扉が開いてから」と表現を変えた。
同協会の長尾参与は、「少しでもゆっくり立ってほしいと強調するために言葉を変えた。お年寄り以外の乗客にもご理解をお願いしたい」と話す。
他のバス事業者も、取り組みを進める。
都営バスを運行する東京都交通局は、一昨年、高齢者向けに走行中に立ち上がらないよう呼びかけるパンフレットを作成。70歳以上が対象の「シルバーパス」を発行する際に手渡すようにしている。
神奈川中央交通(神奈川県平塚市)は、従来も車内の安全確認を運転手に呼びかけてきたが、昨年秋からは、「車内よし」と指さし確認してから発車するよう呼びかけ始めた。
同社の担当者は、「これから高齢化が進む中で対策が必要と考えた」と話す。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASG485CLLG48ULOB02D.html
(ブログ者コメント)
○記事には、黄色い腕章をした添乗員の男性の写真が掲載されている。
○全路線で終日となると実現は難しいだろうが、重点路線に時間帯を区切って対応している点に、工夫を感じた。
2014年4月15日22時50分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が掲載されていた。
名古屋市交通局の市バスが13日、営業運行中に燃料切れとなり、乗客6人を途中で降ろしていたことが15日分かった。
市交通局は同日までに、全営業所に対し、運行前に燃料計の確認を徹底するように指示した。
市交通局によると、13日午前7時35分ごろ、同市中区栄3の矢場町停留所で、中川車庫前発栄行きの路線バスが止まった。
男性運転手(41)は「エンジンがかからず、故障した模様です」と乗客6人に伝え、全員がバスを降りた。
その後、燃料切れに気づいた。
運転手は、中川営業所でバスの運行前点検をした際、燃料計を確認していなかった。
このバスはディーゼル車で、12日昼過ぎに、別の運転手が営業所の運行管理者に給油を指示されたが、忘れたという。
市交通局は、「何度も燃料切れを防ぐ機会があったにもかかわらず、お客様にご迷惑をかけ、大変申し訳ない。今後は十分に注意したい」と話している。
また、市交通局は15日、営業運行中の市バスの運転手(40)が同日午前6時半ごろ、方向指示器による合図をしないまま右折し、道交法違反容疑で取り締まり中の愛知県警緑署員に摘発されたと発表した。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20140416k0000m040120000c.html
(ブログ者コメント)
まさか、運行中の路線バスが燃料切れになろうとは・・・。
こんなことは起きないだろうと思うことでも起きてしまうことがあるが、これはそんな事例だ。
キーワード ;名古屋市バス 名古屋市営バス
2013年12月10日11時8分に山形新聞から、12月10日17時31に読売新聞から、また12月11日付で朝日新聞山形版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市道の側溝にふたを設置していなかったため、母親が転落死したとして、山形市を相手に市内に住む次女(70)が9日までに、慰謝料など2695万円の損害賠償を求める訴訟を山形地裁に起こした。
訴状によると、原告の母親=当時(89)=は2011年10月27日午前10時半ごろ、草や葉を入れたごみ袋を持ち、同市富の中の自宅近くにある集積所に市道を歩いて向かう途中、よろけて幅約0.5m、深さ約1.1mの側溝に転落した。
母親は落ちた際、頸椎を損傷。その後死亡した。
原告側は、女性に一部過失があったことを認めた上で、「足を踏み外すことは予想され、側溝の深さからして負傷を回避することは極めて困難。市は危険回避のために上蓋を設置しておくべきだった」としている。。
市道路維持課によると、町内会から要望を受けて側溝に上ぶたを設置している所もあるが、現場の町内会からは要望がなかったという。
同課は、「訴状の中身については確認中だ」としている。
出典URL
http://yamagata-np.jp/news/201312/10/kj_2013121000195.php
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131209-OYT1T01202.htm
夜間、車を運転する際、対向車などがいなければ、ライトを、原則、上向きにする取り組みが宇部市などで行われることになり、28日、モデル事業所として地元の運送会社などが指定された。
この取り組みは、夜間、歩行者などをいち早く発見して事故防止につなげようと、宇部警察署と山陽小野田警察署が呼びかけることにしたもの。
宇部警察署で、この取り組みのモデル事業所として地元の運送会社など9つの事業所を、また、協力機関として自動車学校5校をそれぞれ指定する式典が開かれた。
この取り組みは、夜間、車を運転する際、ライトを上向きにするいわゆるハイビームにし、対向車などとすれ違う時に下向きに切り替えるもの。
警察は、この切り替えをこまめに行うよう促していて、28日、指定を受けた事業所などは「ハイビームロービームこまめな切り替え実践中」と書かれたステッカーを貼って、ほかの車にも実践するよう呼びかけることにしている。
宇部市内では、ことしに入って夜間、歩行者が車にはねられ死亡する事故が3件起きていて、いずれの事故も車がライトを下向きにして走行していたという。
宇部警察署交通課は「対向車がいないときなどハイビームにできる機会があれば、積極的にハイビームで走行してほしい」と話した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4065506651.html?t=1372539091995(ブログ者コメント)
産業安全と直接の関係はない記事だが、参考までに紹介する。
今月2日、甲賀市の新名神高速道路で発生した高速バスの車両火災は、エンジンの上部にある、燃料を濾過する部分のネジが1本無くなっていて、そこから軽油が漏れて出火したことが、運行会社などへの取材で分かった。
今月2日、甲賀市の新名神高速道路の上り線で発生した高速バスの車両火災では、エンジン部分から火が出て車両の後部が大きく焼けた。
バスには乗客と運転手合わせて38人が乗っていたが、出火後すぐに車を降りて避難したため、けがはなかった。
バスを運行する西日本ジェイアールバスなどによると、車両を詳しく調べた結果、エンジンの上部にある、燃料を濾過する部分で、本来はネジで塞いでいる穴にネジが無く、穴が空いた状態になっていて、そこから軽油が漏れて出火したことが分かったという。
このバスは、車両火災が発生する3日前に年に1回の車検を受けていて、その際、今回出火した部分の部品を交換したという。
車検の後、回送のため大阪と神戸の間を往復した際には異常は起きなかったということで、警察などでは車両の整備状況などの確認を進めている。
この車両火災を受けて、西日本ジェイアールバスでは、200台近い高速バスすべての点検を行い、安全を確認したという。
出典URL
当時の状況は、2013年3月2日付で毎日新聞大阪版夕刊から、下記趣旨でネット配信されていた。
2日午前10時ごろ、滋賀県甲賀市の新名神高速道路上り線甲南トンネル入り口付近で、三ノ宮発名古屋行きの西日本ジェイアールバスが走行中に出火し全焼した。
バスは路肩に停車し、運転手と乗客計38人は車外へ逃げてけがはなかった。
県警高速隊は、エンジントラブルとみて出火原因を調べている。
運行する「西日本ジェイアールバス」神戸営業所や高速隊によると、乗客らは別のバスに乗って避難した。
この火災で、上り線の草津田上インターチェンジ(IC)−甲南ICが一時、通行止めになった。
出典URL
http://mainichi.jp/area/news/20130302ddf041040030000c.html
横浜市と綾瀬、大和、座間、海老名市の県央地区で路線バスを運行する「相鉄バス」で、今年度に入ってからバスの経路ミスや行き先の誤表示などの運行トラブルが相次ぎ、今月13日までにトラブル件数が計100件に上っていることが、同社への取材でわかった。
同社は、ミス防止対策を進めているが改善は見られていない。
関東運輸局は今月、同社に対して聞き取り調査を行ったが、「今後も改善されなければ立ち入り調査や行政指導に乗り出さざるを得ない」としている。
同社運輸課によると、経路ミスが41件、行き先の誤表示が26件確認されている。
停留所に時刻表より早く着く「早発」と遅れて着く「遅発」は計22件で、客が乗降するバス停を通過したケースも計8件あった。運賃の誤徴収2件、回送先の停留所を間違ったケースも1件あった。
相鉄バスは、全営業所の昨年度以前のトラブル件数は確認していないが、同課は「今年度はミスが多いと捉えている。勤務への慣れが油断を招いているのでは」としている。ミスを速やかに報告せず、訓戒処分を受けた運転手も4人いたという。
同社は横浜、綾瀬の両市に4営業所を構え、計約400人の運転手が勤務している。
同じく一昨年から運行トラブルが相次いで問題となった川崎市バスには、民間委託を含めた運転手が約620人勤務しているが、今年度のトラブルは37件にとどまっている。
相鉄バスのトラブル件数の多さが際だっている。
再発防止策として、同課は運転席脇の画面に次のバス停名を表示したり、運行指示書に記載する経路を色分けしたりしているが、ミスは続いているという。
一方、運転手側からは「苦情やミスの再発防止名目で、営業所による理不尽な指導が横行している」といった不満も上がっている。
ある男性運転手は「ささいな苦情で、乗車勤務を外されて辞職を強要するような反省文を何日も書かされた」と打ち明ける。
関東運輸局は「ミスのせいで経路以外の道路を運行することを安全輸送上、危惧している」として、ミス防止への取り組みに注目している。
同局は昨年1月と同12月に川崎市バスと民間委託の計3営業所に対し、それぞれバス1台を運行停止にする処分を行った。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20120217-OYT8T00024.htm
(ブログ者コメント)
過去に川崎市バスのトラブル多発に関する記事を掲載したが、その関連情報として紹介する。
2011年9月19日22時47分に、msn産経ニュース神奈川から下記の特集記事がネット配信されていた。御参考まで。
川崎市バスの運行ミスが収まらない-。
経路誤りや行き先表示間違いなどが相次ぎ、昨年度は72件の運行ミスが発生した市バス。
市交通局は汚名返上に向け、間違いの多い交差点を「指定交差点」とし、同交差点では行き先のアナウンスを運転手に義務づけるなどさまざまな対策に取り組んでいるが、今年度の運行ミスは1日現在で22件。昨年同時期の27件と比べほぼ横ばいの現状に、同局幹部は頭を悩ませている。
■ 「うっかり」増加
今年度発生したミスは、経路誤りが19件と大半を占める。
そのうち、昨年度に間違いが多く発生した指定交差点でのミスは6件、残り13件は営業所から出庫してすぐに行き先を間違えるなどの単純な「うっかりミス」だという。
同局では昨年8月、多発する経路誤りを防ぐため、指定交差点の手前では運転手が曲がる方向のアナウンスをするように義務づけた。また、交差点手前の停留所にはアナウンスを指示する標識の取り付けなど指定交差点での再発防止に取り組んだ。
同局幹部は「指定交差点でのミスは減ってきたが、対策が取られていなかったところでのミスが目立つようになってきた」と説明する。
今月14日に開かれた市議会本会議で、阿部孝夫市長は運行ミスの連続発生を陳謝。その上で、「不注意や思いこみが原因の事例が目立つ。職員の意識の徹底を図る対策強化が必要」と述べた。
実際に経路誤りをした50代の男性運転手は、本来曲がるべき交差点の一つ手前で曲がってしまった。間違えた場所は指定交差点ではなく、男性がよく知るルートだったため、「曲がった瞬間に『あれ、何で』と思った。日頃から経路ミスをしてはいけないと強く思っていたのに…」と首をかしげた。
元産業能率大学教授で、心理学者の安本美(よし)典(のり)氏は「重大なミスを犯すまいとして注意したため、細かいところへの注意が抜けてしまった可能性がある」と指摘。安本氏は「緊張するときには心理的エネルギーを使う。ミスが起きやすいところでエネルギーを注ぐが、そうでない場面でエネルギーを抜いたときにうっかりミスが起きているのでは」と分析する。
■全運転手に研修
同局では昨年6月、運行ミスの多発を受け、営業所内で処理していた簡易ミスも、同局に報告するように指示。そのため、一昨年度は11件だった運行ミスが、昨年度は72件に急増したという。
ある同局幹部は「報告の基準を下げたことが、件数増加の一つの要因」とする。
一方、明治大学名誉教授(経営心理学)の山田雄一氏は「交通局全体がたるんでいるとしか考えられない」と厳しい。「交通局が運行ミスをするのは、水道局が断水しているのと同じ。管理者の日々の管理や人間関係で、手抜かりがあったのではないか」と述べた。
同局では「一部の職員が『自分は大丈夫』と思っているから、ミスが続く」として、先月下旬から全運転手を対象に研修を開始。ルートなどが書かれた運行指示書や行き先表示の確認など、基本動作の徹底を図る対策強化に乗り出した。
「市民からの信頼を取り戻すにも、ミスを減らすしかない。指示したことがしっかりできれば、ミスは無くせると信じている」と同局幹部は力を込める。
勤続20年以上の男性運転手は、運行ミスが多発した昨年以降、乗客からの運転席への視線が厳しくなったという。男性は「市民に申し訳ないという気持ちは全運転手が持っている」と話す。信頼回復のためにも「運行ミス0」に近づく結果を早急に出すことが必要だ。
出典URL■■■
(2011年11月10日 修正1 ;追記)
2011年11月7日付で、神奈川新聞から「やまぬ市バス運行ミス」というタイトルで下記趣旨の記事が、また同日21時42分にmsn産経ニュース神奈川から「止まらぬ川崎市バス経路ミス」というタイトルで同趣旨の記事が、ネット配信されていた。
川崎市交通局は7日、運行ミスをした市バスの男性運転手A(54)を停職5日、もう一人の男性運転手B(50)を戒告とする懲戒処分にしたと発表した。
いずれも同日付で、それぞれ22年、27年の運転手歴があるベテラン。
2011年度の運行ミスは33件(7日現在)に上り、ミス多発を受け各種対策を施したが、10年度とほとんど変わらない状況が続いている。
同局によると、運転手Aは、10月13日、所定の交差点を左折すべきところを誤って右折。乗客から間違いを指摘されたものの、営業所への連絡を怠り、自己判断で右折を繰り返して本線に復帰した。
この運転手は昨年10月にも運行ミスをしており、同局の聞き取りに「すぐに戻れると思った。前にもミスをしていたという意識もあって連絡しなかった」などと話しているという。
運転手Bは、10月15日、所定の交差点を右折すべきところを誤って直進した。
同交差点はミスが多発しているため、手前停留所での一時停車と運行表の指差確認が定められていたが怠っていた。
同局はミス防止に向け、民間バスの営業所長経験者を改革アドバイザーに迎えたり、運転手のグループ研修を実施したりするなどしているが、11年度の33件は前年同期比7件減にとどまり、運行ミスによる懲戒処分は今回で6人となった。
同局の担当者は「少しずつ改善はしているものの、指差確認などを徹底していればミスはゼロになるはず。再発防止策に努めたい」と話している。
出典URL■■■
■■■
(ブログ者コメント)
この手のトピックスが複数のメディアで取り上げられることは珍しい。また、msn産経ニュースでは2回取り上げているので驚いた。
公営交通のだらしなさということで、特に厳しい目を向けているのだろうか?
それならば、他の民営バスとの比較といった切り口でも報道してほしかった。
(2011年12月2日 修正2 ;追記)
2011年11月30日9時14分に、NHK横浜から、その後の対応に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「川崎市バス」で運行経路を間違えるミスなどが相次いでいることを受けて、対策を検討する委員会がきょう初めての会合を開き、来年3月までに提言をまとめることになった。
この委員会は、川崎市バスで昨年度多発した運行経路を間違えるミスなどが今年度もこれまでに35件と相次いでいるため、川崎市が外部の専門家に原因と対策を検討してもらおうと設置したもの。
28日は市役所で初めての会議が開かれ、交通政策や心理学を専門とする大学教授や民間の路線バスの実務経験者ら4人の委員が出席した。
会議では、はじめに市の担当者が、ミスの具体的な事例のほか、経路ミスが多発している交差点で、運転手に対し、行き先を声に出したり経路の指差し確認を義務づけたりするなど再発防止策に取り組んできたことなどを報告した。
委員からは「間違える背景には複雑な路線が多いという状況があるのではないか」といった指摘や、「市の防止策は項目も多く、過剰となっている印象なので、整理するべきではないか」という意見が出され、委員会として来年3月までに提言をとりまとめることになった。
会議の終了後、委員長の東京海洋大学の寺田一薫教授らが記者会見し、「公共交通機関として経路の間違いはあってはならないことだ。原因を詳細に調べて効果的な対策を議論していきたい」と述べた。
(2012年2月23日 修正3 ;追記)
2012年2月21日付で毎日新聞神奈川版から、改善委員会の答申の方向性が示された旨、下記趣旨でネット配信されていた。
川崎市バスで相次ぐ運行ミスの解決策を模索する第三者委員会「市バス運行管理改善委員会」の最終会合が20日、同市役所であった。
実施しているミス改善策の見直しや有効なものの継続、公表方法の再考などが答申の方向性として示された。
答申は3月上旬に完成、同月内に発表する。
ただ、31路線213系統を持ち、起点と終点が同じでも経由地が異なるなど経路誤りの大きな要因に挙げられた運行経路の複雑さについては、「経路を単純化することでミス発生の確率が下がるが、限られた経営資源で維持するためにはやむを得ない」とし、抜本的なダイヤ改正の必要性には踏み込まなかった。
対策で見直し検討とされたのは、間違いが多発する「指定交差点」(23カ所)のうち10カ所で行われている一時停車。
混雑時など運転手の心理負担につながるとして段階的に減らすことを課題とした。
継続となったのは、出庫時の行き先確認の徹底やミス発生の場所などを盛り込んだハザードマップの更新など。
現場で有効と判断されたものが多かった。
また、ミスを全て即日発表している公表方法について「運転手に過度のプレッシャーを与えている」として再考の余地があるとした。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/archive/news/2012/02/21/20120221ddlk14040230000c.html
ちなみに、同日付の神奈川新聞からは、違った切り口の記事がネット配信されていた。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1202200008/
(2012年3月16日 修正4 ;追記)
2012年3月12日付で神奈川新聞から、13日付で毎日新聞神奈川版から、また3月12日21時54分にmsn産経ニュース神奈川から、3月13日7時44分にNHK首都圏から、再発防止策がまとまった旨、下記趣旨でネット配信されていた。
同市交通局は12日、今後の運行ミス防止対策を発表した。
ミス発生について「ヒューマンエラーが最大の要因」との認識の下、「安全最優先のバス運行業務に即しているか」など四つの視点に基づき対策の強化を図る。
同局は2011年度、外部委員による「バス運行管理に係る改善委員会」を設置。市バスの運行ミスの原因を検証し、防止策のあり方を検討してきた。
改善委はミス防止対策の基本指針として、
(1)安全最優先のバス運行業務に即しているか
(2)市バスネットワークの特徴を踏まえた体制・対策が取られているか
(3)業務に対する意識の向上を図る仕組みが取られているか
(4)ミス発生後の対応が的確かつその対応が事後の運行に影響していないか
の4点を提示した。
これを受け、同局は新たな取り組みとして、
□起点と終点が同じでも経由地が違う系統の運行表に路線名と経由地を記す
□335台すべてのバスの運転席にカラー画面の大型モニターを設置して、3つ先までの停留所や間違いの多い交差点でどちらに曲がるかを表示する
□経路ミスが多発する「指定交差点」手前で流れる車内放送に限り、運転手への注意喚起のために通常の女性の声から男性の声に切り替える
□厳正な点呼は緊張感をもった業務につながるとの提言を受け、点呼を出車間際に変更
□各営業所で運転手をグループ分けしてミス防止について討議や研修を行い、ミスがないと「ほめる」評価を導入
□運行経路や出庫時間の復唱の徹底など、運行への集中力の保持
など35の対策を順次導入する。
一方、市はこれまでミスがあるたびに公表していたが、運転手がプレッシャーを感じているという指摘を受けて、法令違反など悪質なものを除き、1年分をまとめて次の年度に公表する。
出典URL
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1203120027/
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20120313ddlk14040178000c.html
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120312/kng12031221550007-n1.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/shutoken/1004551143.html
(ブログ者コメント)
ヒューマンエラー防止策として、ハード、ソフト両面からの対策が打ち出された。
よく練られている感じだ。
各メディアには、1年後に効果検証報道をお願いしたい。
通信欄
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

