2020年3月10日19時15分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県が南阿蘇村に完成した治山ダムで、請け負った天草市の業者の工事に不備が見つかり、県が補修を指示しました。
施工の不備が見つかったのは、県がおよそ2億5000万円をかけて南阿蘇村に建設した治山ダムです。
ダムは、鉄板を何枚も貼り合わせて直径12メートルの円柱を5本つくり地中に埋め込んで、大雨の際に大きな岩や木が下流に流れないようにするもので、去年3月に完成しました。
その後、匿名の複数の通報が県に寄せられ、県が調査をした結果、鉄板の長さが設計よりも2メートルほど短かったり、亀裂が入っていたりしたものが複数見つかり、その後の調査で、ダムの構造に影響を及ぼすおそれがあることがわかりました。
このため県は、10日までに、工事を行った天草市有明町のY組に対し、補修工事をするよう指示しました。
補修工事の費用およそ1000万円は業者の負担とし、調査の費用およそ900万円も請求するほか、何らかの処分を検討しています。
県の聞き取りに対し、業者は「地中に石や岩盤があり、工期に間に合わせるため、鉄板を切断した」などと説明しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20200310/5000007672.html
3月10日18時59分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県が発注した南阿蘇村の治山ダムの工事で契約と異なる工事が行われていた問題で、県は、ダムの構造に影響を及ぼす恐れがあるとして、工事業者に補修工事を命じた。
問題となっている南阿蘇村の治山ダムは、熊本地震の土砂崩れなどで荒れた森林の再生を目的に、県が県内の建設会社に2億5000万円で発注し、去年3月に完成した。
しかし、完成後、工事関係者から県に、『ダムに使われた鋼鉄製の矢板の一部が設計よりも短く切られた』との情報が寄せられた。
県では、これまで現地を掘り起こすなどして事実確認や原因の調査を進めた結果、工事の事前調査で分からなかった大きな石が見つかり、石を避けるために鋼鉄製の矢板の一部を切断したことが分かった。
また、矢板の継ぎ目を適切に継いでいなかったこと、さらに、矢板の打ち込み不足があったことが分かった。
また県では、この業者について『故意または重大な過失があった』として、ダムの補修工事の後に、対応を考えたいとしている。
http://www.news24.jp/nnn/news86816329.html
3月10日19時12分にYAHOOニュース(熊本放送)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本地震の復旧事業として県が発注したダムで不適切な工事です。
県は業者に追加の補修工事を指示しました。
「ダムの構造に影響を及ぼす恐れがあることから、補修工事が必要であると判断しました」(県の会見)
県によりますと、不適切な工事が行われていたのは、熊本地震関連の工事として南阿蘇村中松で整備が進む治山ダムです。
外部からの情報を受けて県が去年10月、工事を行った業者に掘削調査をさせたところ、地中に打ち込まれた矢板13本が設計より短く切断されていました。
その後、専門家を交えて検討した結果、設計通りの安定性が確保されておらず、補修工事が必要と判断しました。
業者は切断した理由を「固い岩盤などに当たったため」と説明しているということです。
県は業者に対し、補修工事を5月14日までに終えるよう指示するとともに、「故意または重大な過失として」処分を検討することにしています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200310-00000006-rkkv-l43
(ブログ者コメント)
以下は、日テレNEWS24映像の4コマ。
上から2番目のコマは、矢板?を溶断している人物がボヤケ状態になっていることから考えると、実際の切断時の様子なのかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。