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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20203111846分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

11日午前11時55分ごろ、横須賀市鴨居3丁目のパート従業員の女性(51)方で、屋根から火と煙が出ていると近隣住民の男性から119番通報があった。

浦賀署によると、木造2階建て住宅の屋根に設置された太陽光パネルの一部などが焼けた。

けが人はなかった。

 

署はパネルの配線から出火したとみて、原因を調べている。

 

https://www.kanaloco.jp/article/entry-296014.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

住宅屋根に設置された太陽光パネルの火災事故については、本ブログでも以下の解説記事を紹介している。

 

201924日掲載

2019129日報道 住宅用の太陽光発電システムで発火などのトラブルが10年で127件発生、うち屋根との間に不燃材のないタイプ7件は屋根側にも延焼、消費者事故調は国に対応を要請した』

https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9312/

 

 

今回の事例を機に調べ直したところ、以下の情報も見つかったので、併せて紹介する。

 

2019222日 NHK ; 図解付き

 

1月末、「消費者事故調」が、家庭用の太陽光発電システムで火災などが度々起きていることを公表した。

 


報告されたケースの1つです。

千葉県の住宅で住んでいる方が洗濯物を取り込もうとベランダに出たところ、異臭がしてパチパチ音がしたそうです。

軒先から煙が出ていて、119番通報しました。

消防の調べなどによると、太陽光パネルにつながる配線が過熱して出火したと見られ、パネルだけでなく、屋根や屋根裏まで延焼していました。

 

▼なぜこうした火災が起きる?

 

太陽光発電は、太陽の光のエネルギーが半導体のパネルに当たることで電気に変換されて電流が流れる仕組みですが、製造・施工の際に問題があったり、経年劣化が進んで接触不良など電気の流れが悪くなると、そこから発熱するといったことが考えられます。


住宅用太陽光発電は今や200万世帯以上に普及していますが、消費者事故調は、このうちおよそ10万世帯を占めるあるタイプでリスクが高いと指摘しています。

▼どういうタイプにリスクがある? 

 


太陽光パネルは大きく分けて、最初から屋根と一体で作られているような「屋根一体型」と、家を建てた後で屋根の上に置く「屋根置き型」があります。

 

「一体型」の中には、さらに3種類程あって、その1つの「鋼板等なし型」と呼ばれるタイプがリスクが高いと見られました。

 

見た目では、一体型か屋根置き型か、ぐらいしかわかりませんが、この「鋼板等なし型」は住宅用太陽光全体の4.5%にあたり、およそ10万棟あります。


実際に火災などを起こしているのは、ほんの一部なので、過剰に怖がる必要はありませんが、万が一にも火災が起きたら大変ですので、そうしたリスクについて知っておいてほしいと思います。

▼火災はどれぐらい起きている?

 

火災までは至らなかったものを含めて、火や煙が出たという報告は、平成29年までの9年間で全国で127件ありました。

 

そのうち、調査の結果、屋根などにまで延焼が広がっていたケースは7件あり、この7件は全て「鋼板等なし型」でした。

 

これは鋼板、つまり不燃性の材料が間に挟まれておらず、しかも屋根と一体で近接しているため、パネルなどから発火した際に木造の屋根板まで火が燃え広がりやすいことが考えられます。

 

そこで、このタイプについて、消費者事故調の報告書では国に対応を求めています。

▼どんな対応が求められている?

 

まず経済産業省に対し、メーカーを通じて鋼板等なし型の所有者(住民・消費者)に、他のタイプへの変更を促す、それが難しい場合は、保証期間を過ぎているものは応急点検を促すよう求めています。


また消費者庁には、消費者にこうしたリスク情報などを提供するよう求めました。

 

さらに所有者にも、自宅の太陽光パネルが「鋼板等なし型」かどうか確認すべきだとしています。

▼消費者側が自分から何かしなくてはいけない、ということ?

 

これが微妙な所です。

経産省は業界に対し、既に報告書に沿った指導を行っており、メーカーによっては、既にリスクがあるパネルの所有者全てに連絡して点検やパネルの交換を進めている所もあります。

 

そうした連絡が来た人は、それに対応して点検や交換することができます。

 

しかし別のメーカーでは、ホームページに情報を載せだだけで直接連絡はしていないとのことで、対応にばらつきがあります。


ですから、家を建てた際に一体型のパネルを付けたという方や心配な方は、メーカーのホームページを自ら確認したり、販売店の窓口などに問い合わせてみるとよいでしょう。

 

保証書などには「鋼板等なし型」かどうかは、普通、書かれていませんが、型番を言えばどんなタイプかメーカー側ではわかります。

 

▼「鋼板等なし型」でなければ心配ない?

 


他のタイプは、今回の火災リスクに関する応急点検の対象ではありません。

ただし、これとは別点検を行う必要があります。

 

▼全ての太陽光パネルで点検が必要とは?

 

・・・・・


▼点検するにはお金もかかるのでは?

 

・・・・・

 

▼そもそも安全な製品にして欲しい

 

消費者事故調の報告書でも、経産省に対し、メーカーにより安全性の高い製品への切り替えやきちんとしたリスク評価をするなどの対応を求めています。


パリ協定によって一層の温暖化対策も求められる中で、住宅用の太陽光発電は地域分散型の再生エネルギーとして、さらなる普及が期待されます。

 

より安全で安心して使えるよう、国や業界は対策を急いでもらいたいと思います。

 

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/700/314860.html

 

 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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