2019年10月31日19時34分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ことし8月、六ヶ所村にある使用済み核燃料の再処理工場で、放射性物質の流出を防ぐための安全装置のベルトが外れ、装置が動かなくなった問題で、運営する日本原燃は再発防止策をまとめ、10月31日に公表しました。
この問題は、ことし8月、放射性物質を含んだ溶液からウランなどを取り出す建屋で、放射性物質の外部への流出を防ぐため、内部の気圧を低く維持する「排風機」のモーターにつながる5本のベルトがすべて外れ、動かなくなったものです。
ことし6月にも別の排風機で、ベルトが外れるトラブルがあり、日本原燃は9月、いずれも定期点検の際に本来取り付けるべき耐久性の高いグレードのベルトではなく、通常のベルトを取り付るミスがあったことを明らかにしています。
この問題について、日本原燃は、再発防止策をまとめ、31日に公表しました。
それによりますと、今回のミスはベルトを調達した段階で、見積書にベルトのグレードが記載されていなかったことや、取り付け作業を行う会社がベルトのグレードが違うことに気づいたものの、担当者がその重要性を認識していなかったために起きたなどとしています。
その上で、再発防止策として、見積書にグレードが自動的に入力されるようシステム改修を行ったほか、ベルトなどの部品を受け取る際には書類を複数の目で確認するよう、社内ルールを変更するなどしたということです。
日本原燃の増田社長は、この日の記者会見で、「いくつかの段階で気がつけたのにすべて抜けてしまったもので、反省しなければならない。自分たちの仕事をもう一回見直すことを徹底していきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20191031/6080006500.html
11月1日付で東奥日報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本原燃は31日、8月に発生した再処理工場ウラン・プルトニウム混合脱硝建屋の排風機故障を巡り、誤った仕様の部品が発注・納入されたことを社員が見逃した上、協力会社などから2度の指摘を受けたにもかかわらず、そのまま取り付け工事を進めたことなどが原因だったと公表した。
6月に別の排風機で同様のトラブルが起きていたが、そこでもミスを把握する機会を逃していた。
https://www.toonippo.co.jp/articles/-/270464
※10月31日付で日本原燃からは、下記趣旨のプレスリリースがネット配信されていた。
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主な原因および今後の対策は、調達段階、工事段階、不具合発生段階の段階毎に分けて、以下の通りまとめております。
○調達段階(発注・納入)/2018年2月~4月
【原因】
・部品発注の際、見積依頼書、見積書、注文書に仕様などが記載されていることについて、各書類を相互に確認する仕組みがなかった。
その結果、要求事項(仕様)が納入会社に正確に伝わらなかっ
た。
・担当者は、部品納入時の確認に関する社内ルールの理解が不十分だった。
その結果、要求事項(仕様)と納品された部品が一致しているか
確認できなかった。
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○工事段階(部品取り付け)/2019年1月~2月
【原因】
・部品受け渡し後に提出される書類を上司が確認する社内ルールがなかった。
その結果、要求事項(仕様)とは異なるグレードのVベルトを受け
渡したことに上司が確認できなかった。
・担当者は、協力会社、元請会社から指摘を受け、ベルトの仕様が違うことに気づいたが上司に状況を報告せず、作業要領書の改訂を行わなかった。
その結果、その状況を上司が確認できなかった。
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○不具合発生段階/2019年6月~8月
【原因】
・排風機Aのベルト交換作業時、脱落したベルトの仕様を確認しなかった。
その結果、異なった仕様のベルトが取り付けられていたことを把握できなかった。
・排風機Aのベルト脱落は設備起因によるものと想定したため、ベルトの仕様の違いまでは気が付かなかった。
その結果、要因分析が不十分となった。
・・・・・
http://www.jnfl.co.jp/ja/release/press/2019/detail/20191031-1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。