2017年8月14日19時48分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
登山中に死亡した人の死因や状況などを分析した研究結果がまとまり、救助隊の到着時に生存していた人の割合は、わずか2.5%だったことがわかった。
分析にあたった医師は、滑落による外傷など致命的なケースが目立つ一方で、登山者自身の適切な対応により生存の可能性を高める余地もあるとしている。
分析を行ったのは、登山者のけがや病気を専門とする「山岳医」の国内での草分けで、札幌市にある北海道大野記念病院に勤務する大城和恵医師。
大城医師は、平成27年までの5年間に登山中の死者が多かった10の道と県で、警察の協力を得て、御嶽山の噴火を除いたあわせて553人の死因や死亡した状況などを分析した。
このうち、死因は滑落などによる外傷が最も多く45.4%、次いで低体温症が15.2%、心臓発作が13.2%と雪崩や脳卒中などよりも多く、これらが「登山中の3大死因」だった。
また、救助隊の到着時に生存していた人の割合は、わずか2.5%だったことがわかった。
外傷や心臓発作は致命的なケースが目立ち、事前の対策が重要となる一方、低体温症は時間をかけて症状が悪化するため、登山者自身が体調の変化に早く気づき適切な対応をとることで、生存の可能性を高める余地もあるとしている。
こうした研究は国内ではこれまで例がなく、大城医師は「山は救急医療から隔絶された厳しい場所なので、登山者は自分を守る力を身につけてほしい」と話している。
【道内で遭難事故相次ぐ】
道警本部によると、ことし7月末までに道内の山で起きた遭難事故は90件で、昭和38年以降、過去最悪の事故の数となった去年の同じ時期を上回るペースで推移している。
道警本部では、増える山岳遭難に備えるため、今年度から捜索や救助に当たる専門の部署を設置した。
月に1回のペースで訓練を行って専門的な技能を磨くほか、遭難防止に向けた啓発活動なども担当するという。
道警本部では、気象条件や自分の体力に合った安全な計画を立てるよう、呼びかけている。
出典
『救助隊到着時の生存は2.5%』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170814/3024431.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。