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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20161124日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6503/

 

 

(2017年3月23日 修正2 ;追記)

 

2017314日付で読売新聞九州版から、県企業局が検証報告書を公表したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

315日付で山口新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)

 

工事を発注した県企業局は14日、受注した建設会社「S社」(山口市)が厚労省の「建設業における一酸化炭素中毒予防のためのガイドライン」の留意事項をほとんど実施していなかったとする検証報告書を明らかにした。

 

厚労省の指針では、作業中は継続的にCO濃度を測定し、送風機の風量を使用前に確認するよう定めている。

 

報告書は、建設会社の現場代理人が指針の存在を知らず、濃度測定や送風機の風速測定などを怠ったと指摘し、送風機の管がトンネル内に届いていないなど、換気効果が不十分だったことが、事故の一因になったと結論づけた。

 

また、作業中は発電機などCOが発生する機械が使われていたが、事故が発生した場合の避難や連絡に関しての作業員への説明もなかったという。

 

事故当時のトンネル内のCO濃度は最大500ppmだったとみられるが、COが充満したことについて、「当時の換気効果は、本来の30%程度しかなかったと推定できる」と指摘。

送風機の換気能力が不十分だったことなどを原因にあげた。

 

再発防止策としては、設計、施工計画、作業時の各段階で指針が守られているかどうかを県が業者に確認し、山口労働局と連携して安全講習を実施することなどを挙げた。

 

出典

受注会社「CO中毒予防指針守らず」、下松トンネル事故で県が検証報告書

http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20170314-OYS1T50060.html

国の予防指針、守られず 下松トンネル事故、県企業局が報告書

http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2017/0315/4.html

 

 

315141分に産経新聞westからは、下記表現の記事がネット配信されていた。

 

県企業局が検証報告書をまとめたことが、15日、分かった。

工事を受注した建設会社が、厚労省の指針にある留意事項を実施していなかったなどとする内容。

 

県企業局の聞き取り調査に、業者側は、現場監督も指針を知らなかったと回答したという。

 

出典

山口のトンネル一酸化炭素中毒、業者が指針順守せず

http://www.sankei.com/west/news/170315/wst1703150065-n1.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

厚労省のガイドラインは下記参照。

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/hor/hombun/hor1-39/hor1-39-11-1-0.htm

 

県企業局の報告書は下記参照。

http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a40100/kohsui/tokuyamajiko/jikohoukoku.html

 

報告書(本編)の記載ポイントは以下のとおり。

 

〇CO濃度測定器は車に置いたままで、1度も測定せず。(22ページ)

 

〇事前計算結果、700m3/分の換気量が必要と判明。それには送風機2台が必要。

しかし工事時に送風機1台分のダクトが間に合わなかったため、300m3/分の1台のみで換気。(22ページ)

 

〇そうしたのは、3年前に同じトンネルを工事した際、300m3/分の1台で10km区間を換気して問題なく、今回の区間は1.5kmだったから。

 

〇トンネル内では、工事区間外の部分と吸気ダクト挿入口をブルーシートで目張りし、送風機1台でトンネル内の空気を吸引。図では、ダクトは奥までは入っていない。(5ページ図解)

 

〇ブルーシートは構造物に設置された釘などに掛け、下部を土のうで押さえてある程度。

坑内の密閉性は高くなく、計画通りの換気効果が得られなかったと考えられる。(35ページ)

 

〇会社は、工事ごと該当するガイドラインを徹底している。(22ページ)

 

〇会社として、この工事は4回目。3年前の工事ではCOなど測定している。

今回の現場代理人は、その時、サブとして配置していたので、大丈夫と思っていた。(22ページ)

 

〇施工計画書ではCOとO2濃度を午前と午後に測定し記録するとなっていたが、事故当時は測定も記録もされていない。(40ページ)

 

〇CO濃度が上昇するという認識が低かった。(主語不明、22ページ)

 

〇今回の工事は過去の工事と工事内容が異なるため、これまでよりも多くの発電機やエンジンコンプレッサーを使用していた。(41ページ)

 

〇事後検証として、風速1m/分から0m/分まで何ケースかに分け、トンネル内CO濃度の経時変化を計算している。(45ページから)

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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