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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20161112日に掲載した元記事(第2報)がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。

第1報は下記参照。

(1/3)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6381/

(2/3)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6380/

(3/3)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6379/

第2報は下記参照

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6460/

 

 

(2017年3月24日 修正2 ;追記)

 

20173161446分にNHK埼玉から、絶縁体部分に銅などが染み出し変質したことが漏電の原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、第1報第2報ともどもタイトルも修正した)

 

東京電力は、現場のケーブルの状況から、接続部が何らかの原因で破損して漏電が発生し出火したみて調べていたが、詳しく分析した結果、ケーブルの中心部にある銅線を覆う絶縁体の部分に銅や硫黄などの物質がしみ出し、変質してかたまりになっていた部分があったという。


こうした状態から、このほどまとめた最終報告書では、ケーブルが長期間使用するうちに劣化し、内部の物質がしみ出して変質したことが漏電を引き起こし、出火の原因になったとしている。


東京電力によると、過去に起きたケーブルの漏電の多くは施工の不具合が原因で、今回のようなケースはまれだとしている。


東京電力は、再発防止策として、すでに実施している古いケーブルの接続部を延焼を防ぐシートで覆う対策に加え、絶縁体の成分から劣化を感知する装置や、異常な放電が起きていないか常時監視するシステムを一部で試験的に導入し、有効性を確かめたうえで、さらに拡大するとしている。

 

出典

送電施設火災はケーブル劣化

http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106057451.html 

 

 

3161937分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

火災の原因について東京電力が16日午後、会見を行った。

火災が起きたケーブルの接続部分がたわみ、ケーブルに巻かれた絶縁紙に隙間ができたという。

その隙間にたまった絶縁用の油に金属の化合物がたまり、電気が流れる放電が発生。

ケーブルが劣化して、火災につながったとみられるという。

同様のケーブルを東電が調べたところ、金属の化合物がたまる現象はほとんど確認できず、「極めてまれな現象」だったと結論づけた。

 

出典

都内59万軒が停電 ケーブル火災原因は?

http://www.news24.jp/articles/2017/03/16/06356660.html

 

 

3161832分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

「東京電力パワーグリッド」は16日、出火原因や再発防止策をまとめた最終報告を公表した。

 

報告書などによると、出火したケーブル接続部の内部では、電線を絶縁状態にするため、油紙が何重にも巻かれている。

この紙と紙の隙間が長期間の通電で拡大し、漏電を誘発したという。

 

同社は、ケーブルに防火シートを巻くなどの対策を進めているほか、今後30年で、燃えにくいポリエチレン製の樹脂を使ったケーブルに交換する。

 

出典

送電ケーブル火災、東電子会社が原因の最終報告

http://www.yomiuri.co.jp/national/20170316-OYT1T50133.html?from=ycont_top_txt 

 

 

3162229分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

東電によると、火元は、延長のためケーブル同士をつなぐ「接続部」。

 

内部に生じた隙間が、熱による伸縮などで拡大。

この隙間に、絶縁のためケーブル内を満たしている油中の成分がたまり、部分放電が起きたとみられるという。

部分放電が繰り返されると、漏電しやすくなる。

 

ケーブルが設置されたのは約35年前で、東電は、長時間かけて劣化が進み、漏電して火花が生じ、出火したとみている。

 

出典

送電線火災、劣化で漏電とほぼ断定 10月の大規模停電

http://www.asahi.com/articles/ASK3J5J76K3JUTIL033.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

316日付で東電パワーグリッド社からプレスリリースされた文書の冒頭は下記。

 

今回の火災事故が発生した原因については、城北線3番黒相のケーブルコア※1と補強絶縁紙※2との間にあった油隙(ゆげき)※3が、ケーブルを使用するにしたがって拡大し、絶縁紙が黒色変化※4したことで部分放電が生じ、その結果、絶縁破壊により火災に至ったものと推定しております。

 

過去に同様の絶縁破壊プロセスの例は無く、極めて稀な事象であり、他接続部で発生している可能性は低いと考えておりますが、当社は、今後、本事例を踏まえた再発防止策を徹底して行うことで、二度と同様の事故が発生しないよう、電気の安定供給に努めてまいります。

 

http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/press/2017/1392601_8686.html 

 

また別紙2中、絶縁破壊プロセス(推定)が下記趣旨で記されている。

 

①ケーブルコアに補強絶縁紙を巻き付ける際に隙間が生じ、その隙間に油がたまった。

②通電によりケーブルコアは下にたわむが、補強絶縁紙は曲がりにくいため、隙間が拡大した。

③拡大した隙間に酸化スラッジなどが生成し、部分放電が起きだした。

④その後の課電ストレスや東日本大震災によって隙間が拡大。部分放電が進展して絶縁破壊に至った。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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