2019年9月10日22時56分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前8時半ごろ、東京都世田谷区南烏山3のアパート解体現場で、出勤してきた30代の男性作業員から「男性3人がけいれんしている」と119番があった。
成城署によると、木造2階建ての2階一室で、20代のベトナム人とみられる男性作業員3人が倒れていた。
2人は既に死亡しており、1人は病院に搬送されたが意識不明の重体という。
同署によると、この室内から一酸化炭素が検出された。
室内には物が燃やされた跡はなく、ガス給湯器もホースが外れた状態で動いていなかった。
捜査関係者によると、1階の室内で発電機を稼働させており、排ガスに含まれた一酸化炭素が2階に回った可能性があるという。
現場では9日から6人で解体作業に当たっていた。
倒れた3人は私服姿で、作業開始前だったとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20190910/k00/00m/040/201000c
9月11日14時12分にNHK首都圏からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日の朝、東京・世田谷区南烏山のアパートの解体現場で、20代の外国人の作業員とみられる男性3人が倒れているのが見つかり、このうち2人が死亡しました。
警視庁によりますと、現場からは高い濃度の一酸化炭素が検出されていましたが、その後、現場を詳しく調べたところ、当時建物の1階部分で発電機が使われていたことがわかりました。
また、男性3人が倒れていた2階部分ではエアコンがつけられていて、窓やドアはほとんど閉めきられていたということです。
警視庁は、発電機から排ガスが発生して建物内に充満し、一酸化炭素中毒を起こした疑いがあるとみて詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190911/1000035800.html
(2019年9月22日 修正1 ;追記)
2019年9月21日18時19分に毎日新聞からは、1階で動かしていた発電機の排ガスが外してあったコンセントカバー部分から2階の部屋に入ってきたらしいという下記趣旨の記事が、現場の図解付きでネット配信されていた。
作業員2人が死亡、1人が重体となった事故は、階下の発電機から発生した一酸化炭素(CO)が、壁の内部の空洞を伝って作業員がいた部屋に広がったために起きたとみられる。
警視庁成城署の再現実験で判明した。
建設現場では同様の事故が後を絶たないうえ、発電機は一般家庭でも使われることから、厚生労働省は注意を呼びかけている。
3人はいずれも技能実習生のベトナム人男性。
30歳と23歳の2人が死亡した。
午前8時半ごろ、解体中の木造2階建てアパートの2階一室で倒れているのを同僚が見つけた。
同署によると、3人がいた部屋のエアコンが動いており、電源として真下の部屋でガソリンを燃料とする発電機を稼働させていた。
1、2階とも解体作業に伴い壁のコンセントカバーが外してあり、この隙間(すきま)などからCOを含む発電機の排ガスが2階の部屋に広がった可能性がある。
COは無色、無臭で、軽い頭痛や吐き気の後に意識を失ってしまう。
厚労省の2015年の調査では、CO中毒による労災で1年間に5人が死亡、46人に休業4日以上を要する症状が出た。
このうち発電機の使用に伴う死者は1人、症状が出たのは9人で全員が建設業だった。
騒音や粉じん飛散を防ぐため窓を閉めていたケースなど、いずれも換気不十分が原因だった。
厚労省化学物質対策課の阿部・中央労働衛生専門官は「会社が作業員にCOの危険性を教育することが大切だ」と話す。
東日本大震災では、停電中に会社や住宅で発電機を使ったことによる死亡事故が宮城県や東京都などで相次いだ。
18年の北海道地震でも同様の死亡事故が起き、各自治体が注意を呼びかけている。
https://mainichi.jp/articles/20190921/k00/00m/040/128000c
(2019年10月12日 修正2 ;追記)
2019年10月11日付で毎日新聞東京版夕刊から、現場の推定見取り図がネット配信されていた。
※文字情報には新規情報が含まれていないため転載割愛。
https://mainichi.jp/articles/20191011/dde/007/040/042000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。