2013年12月17日13時15分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日朝7時前、大阪市営地下鉄の回送電車が、大阪・西区の阿波座駅近くにある「連絡線」と呼ばれる回送電車専用の線路で脱線した。
回送電車は4両編成で、千日前線の営業運転を始める前だった。
乗っていた運転士と車掌の2人にけがはなかった。
この事故で千日前線は2時間40分運転を見合わせ、約5万人に影響が出た。
現場は急な左カーブから直線に入るところで、線路右側に脱線したという。
レールにそって「脱線防止ガード」が設置されていたが、長さ60cmほどあるガードの切れ目の直後から脱線の痕跡が始まっており、大阪市交通局が事故との関連を調べている。
大阪市交通局の塩谷鉄道事業本部長は、「お客様にご迷惑をおかけし深くおわびします。原因が複雑な様相を見せているのでしっかり突き止めて再発防止に努めたい」と述べた。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20131217/3885201.html
12月17日23時31分にmsn産経ニュースwestからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
現場の線路は半径67mの急カーブ区間だったにもかかわらず、車輪とレールの摩耗を防止する「レール塗油器」が設置されていなかったことが17日、分かった。
市交通局は「連絡線は低速走行区間のため、塗油器はいらないと判断した」としている。
しかし、複数の専門家は、急カーブで車輪とレールがこすれる摩擦の力が大きくなり、レールを乗り越える「せり上がり脱線」の可能性を指摘。「塗油器を設置すべきだった」としている。
レール塗油器は、「フランジ」と呼ばれる車輪のつば部分(出っ張り)とレールの摩耗を防ぐために潤滑油をレールに塗る装置。
市交通局によると、客を乗せた営業列車が走る急カーブ区間には塗油器を設置しているものの、脱線現場を含め、回送電車が走る連絡線や引き込み線には設置していなかった。
北海学園大工学部の上浦正樹教授(鉄道工学)は「急カーブに塗油器を設置しないと車輪とレールがこすれる摩擦が大きくなる」と指摘。技術評論家の桜井淳氏も「事故の一因として考えられる」との見方を示している。
一方、事故が起きた連絡線では、30mにわたって枕木53本が損傷、信号の通信ケーブルが切断され、市交通局は復旧作業に追われた。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/131217/waf13121723340038-n1.htm
12月21日16時57分に読売新聞からは、「車輪が摩擦、せり上がる?」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市交通局は20日、調査報告を発表した。
原因は特定できていないが、事故現場の急カーブのレール内側側面にざらつきが生じており、これにより車輪との摩擦が増え、車輪がせり上がって起きた可能性がある。
また、脱線箇所が脱線防止ガードの切れ目に当たっていたことも判明。
同局は、切れ目の縮小やレール交換で再発防止策を講じる。
同局によると、ざらつきは左カーブで約100mにわたって確認。右側の車輪と接地する内側側面部分で、目の粗いヤスリをかけたように微細な凹凸になっていたが、原因や時期は不明という。
事故車両や車輪に整備上の問題はなく、運転操作も適正だったことから、同局は鉄道総合技術研究所に調査を依頼し、原因究明を進める。
一方、脱線防止ガードについては、運行上、電気を絶縁するための切れ目を設ける必要があるが、脱線箇所は間隔が65cmと広かった。
2000年3月の営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線脱線事故を機に、営業本線では15cm程度にまで間隔を狭めているが、側線の4か所については整備点検上の理由で、そのままにしていたという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131221-OYT1T00309.htm
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。