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1月13日6時22分にNHK首都圏からは、普段は雪が降らない地域ゆえ深夜だけの除雪計画だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
電車は、11日の午後7時ごろ、立往生した地点の手前にある東光寺駅を出た付近で1度停車し、除雪したうえで2時間後に運転を再開したが、再び雪を車両の下に抱え込んでしまい、止まっていたことがわかった。
その後、応援の社員7人が到着して車両の下回りの除雪を行ったが、運転できなかったという。
このため、除雪車が12日の午前0時前に長岡市内の車両センターを出発したが、その際、車両センターの構内の除雪に時間がかかり、本線上に出たのは午前1時半すぎだったことがJRへの取材でわかった。
さらに、部品の交換で作業を中断するなどしたため、車両センターからおよそ15km離れた場所にある現場に到着できたのは午前9時半で、出発から9時間余りかかっていたという。
また、磐越西線や信越線の別の区間では、日中に電車を運休にして除雪機を使って除雪作業をしていた。
しかし、今回の区域は普段あまり雪が降らないため、今回は深夜だけの除雪の計画とし、電車が立往生した周辺では、日中に除雪機を使った除雪作業をしていなかったこともわかった。
出典
『信越線 除雪車到着まで9時間』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180113/0006143.html
1月13日付で東京新聞からは、安全は最優先だが到着するのも使命だという思いがあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
立ち往生した電車は、普段より多い約430人の乗客を乗せて定刻から1時間18分遅れの午後4時25分ごろに新潟駅を出発した。
5時46分ごろ、保内駅(三条市)手前で、パンタグラフに雪が積もって電車に電気が流れずに停車。
復旧して運転再開したのは6時14分だった。
保内駅の次の東三条駅を出てからは、積雪で何度も停止し、そのたびに乗務員が雪かきをして発車するということを繰り返した。
東光寺駅を出て約300mの地点で止まった際、雪かきを試みても電車はわずかに動いただけで、ついに立ち往生を余儀なくされた。
三条市では11日夕から夜にかけて1時間当たり8~9cmの雪が積もり、積雪は最大約80cmに達した。
立ち往生した電車の先頭には排雪板がついているが、かき分けられる量を上回っていたとみられる。
新潟県は豪雪地帯だが、現場は平野部で、電車が立ち往生するような積雪は珍しい。
それでも交通技術ライターの川辺謙一さんは、「高い乗車率の電車が止まったらどうなるのかを考え、運行を見合わせるべきだった」と指摘。
国交省の職員も、「JRは雪が激しく降ることは分かっていたはず。早めに止めることもあり得たのでは」と話す。
記者会見した新潟支社の担当者は、「常に安全は最優先だが、到着するのも使命で、仮に遅れが出ても走らせたいとの思いもあった」と弁明。
「除雪で何とかと思ったが時間がかかった。今後の教訓にしないといけない」と反省を語った。
出典
『新潟、電車立ち往生 運転中止の機会逃す』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201801/CK2018011302000125.html
(ブログ者コメント)
辛口報道が並ぶ中、以下のようなほのぼのとする報道もあった。
(1月13日 0時49分 毎日新聞)
乗客は疲労の色を見せながらも、自発的に席を譲り合うなどして運転再開を待った。
乗客の一人で新潟県見附市の女性(68)によると、立ち往生してしばらくした頃、80代くらいの女性が「席を代わりましょう」と周囲の乗客に声をかけた。
女性は気遣いをみせる高校生に「座っていると腰が痛くなるのよ」と穏やかに対応していた。
このやりとりをきっかけに、席を譲り始める光景が広がったという。
出典
https://mainichi.jp/articles/20180113/k00/00m/040/115000c
(1月13日10時44分 産経新聞)
乗客の男性がツイッター上で「JRの方の苦労、ありがたみや頑張りをすごく身近に感じました」などと運転士の対応を称賛し、話題になっている。
この男性は11日のツイッターに、「思ったことをまとめたのでぜひ見てください」と当時の状況を報告。
「(運転士は)応援が来るまで一人で乗客の対応をして、一人で除雪作業をしていました」、「車内放送では疲れがわかるような放送で、一部の方からは『頑張れ!頑張れ!』と励ましの声も上がっていました」と、生々しくリポートした。
また、「あなた方のおかげで安心して待つことができました。本当にありがとうございました!」と謝辞を述べ、「JRに対して厳しい意見をなされているようですが、僕は本当に素晴らしいなと思いました」と称賛した。
これについて6万件以上のリツイートがあり、「良い話過ぎて泣けてきた」、「ニュースなどでは批判的な意見が多い中、大変な思いをされたご本人からの貴重なレポートに涙しました」と感動の声が寄せられたほか、「JR側と乗客側の板挟みになっていた運転手さんにはもう脱帽です」などと、運転士の苦労をねぎらう声もつづられた。
JR東日本は、乗客を一晩降ろさなかった理由について「車外に出すのは危険で、安全を優先した」と説明したが、「雪が降る深夜に外に出るよりも、暖かい電車の中で安全を確保したからこそ、怪我人など出さずに済んだのだと思います」と、今回の対応に理解を示す意見も寄せられた。
出典
『運転士が一人で除雪作業、乗客から「頑張れ!」とエール…ツイッターでの現場報告が話題に』
http://www.sankei.com/affairs/news/180113/afr1801130008-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。