2018年4月19日9時19分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台市地下鉄南北線で18日夕、大規模な停電が発生し、同線全線で運転を見合わせた。
電車に電力を供給するケーブルで火災が発生し、4か所の変電所がストップしたためだが、原因調査や復旧に向けた作業は深夜も続いた。
仙台市によると、ケーブルのトラブルによる市地下鉄の運行停止は初めて。
トラブルは帰宅ラッシュ時間帯を直撃し、約7万2500人に影響したとみられる。
仙台市交通局によると、同日午後5時15分頃、仙台市泉区の八乙女~黒松駅間のケーブルで火災が発生。
ほぼ同時に同線の電車を稼働させる市内4か所の変電所が安全装置の作動により電力供給を停止し、全区間で停電となった。
停電が発生した当時、同線では南行きと北行きで計13本が運行しており、うち12本は各駅ホームで停車した。
南行きの1本は長町南~富沢駅間で止まり、一部の変電所が復旧して富沢駅まで移動するまでの約40分間、乗客約70人が車内に閉じこめられた。
この停電トラブルによるけが人はなかったという。
市交通局は、ケーブルで火災が発生した現場に職員ら数10人を派遣し、全線復旧に向けて原因を調査している。
地下鉄仙台駅の改札の外では午後6時前、多くの帰宅客らが運転再開を待ち、長い列を作った。
泉中央駅まで帰宅予定だった専門学校教諭(44)は、「明日も仕事なので早く帰りたい」と不安そうな表情を浮かべた。
JRや市営バスは深夜まで代替輸送や振り替え輸送を実施。
仙台駅近くのバスターミナルでは午後8時頃、泉中央方面に向かう振り替え用の臨時バスに100人以上が並んだ。
青葉区の無職女性(70)は、「ここまで長い列ができると、いつ乗れるのか分からなくて不安です」とため息をついた。
出典
『地下鉄で大規模停電、車内70人閉じこめ…仙台』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180419-OYT1T50028.html
4月20日付で河北新報からは、ケーブル劣化が原因らしいという下記趣旨の記事が、監視カメラがとらえた出火状況の写真付きでネット配信されていた。
仙台市地下鉄南北線の八乙女~黒松間でケーブルが焼けて送電が止まり、全区間の運行が約6時間停止した18日のトラブルで、市交通局は19日、ケーブルの劣化が出火原因とみて、同様のケーブルの緊急点検に乗りだした。
市交通局は、事故調査委員会を設置して原因究明を進める。
市交通局によると、八乙女変電所から南行き架線に接続し、1500ボルトの電気を送るケーブル3本のうち、2本が焼けるなどした。
焼損したのは樹脂を巻いた金属管に覆われた部分で、電柱に付設されていた。
昨年7月の目視検査、今年1月の漏電調査で、異常は確認されなかったという。
残る1本は別の電柱に付設され、影響を免れた。
焼損した2本を架線から切り離し、18日午後11時半に運転が再開された。
19日は始発から通常運行した。
現場付近の監視カメラは、ケーブルが燃え上がる様子を捉えた。
出火前後に人影や列車の通過はなく、市交通局は「外部の力が働いて起きた火災とは考えにくい」とみる。
ケーブルは開業前年の1986年に設置され、一度も更新されていない。
耐用年数は35~40年とされ、2022年度以降に更新する計画だった。
他の送電ケーブルも多くが開業当時のままで、担当者は「劣化が原因と断定されれば、更新時期を見直す」と話した。
緊急点検は、ケーブルが焼けた現場付近、長町南~富沢間、富沢車両基地の、いずれも地上を走行する区間が対象で、営業終了後の夜間に実施する。
ケーブルの接続を外し、漏電してないか1本ずつ確認する。
点検作業には3日程度を要するという。
出典
『<仙台南北線停電>ケーブル劣化原因か 交通局、緊急点検開始』
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201804/20180420_13011.html
(ブログ者コメント)
河北新報掲載写真によれば、線路わきのケーブルが燃えているように見える。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。