2017年6月2日21時12分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月2日21時54分に共同通信から、6月2日18時17分にNHK新潟からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県三条市にある県厚生農業協同組合連合会(JA厚生連)三条総合病院は、2日、入院中の70代男性に誤った薬を処方し、男性が死亡したと発表した。
同病院によると、男性は肝性脳症の治療を受けていたアルコール性肝硬変の患者。
4月27日、院内で内服薬を調剤する際、肝性脳症治療薬「リフキシマ錠」200mgを処方すべきところを、誤って血液を固まりにくくする抗凝固薬「リクシアナ錠」30mgを処方した。
男性は、同28日朝から内服を始め、同30日、消化管から出血。
内視鏡手術でいったんは出血が治まったものの、翌日になって再び出血し、亡くなったという。
死因は消化管出血だった。
5月3日に薬剤部門の担当者が残った薬を確認した際、処方の誤りに気付いたという。
同病院は遺族に謝罪し、外部識者を交えた事故調査委員会を設け、原因究明を行っている。
同病院は、誤投薬と消化管出血との因果関係は「あると思われる」とするが、死亡との因果関係は「不明」としている。
また、取り違えた薬の名称が似ている点については、「事故調査に関わることでコメントできない」と説明している。
男性は内服前から重症で、内臓から出血があってもおかしくない状況だったという。
出典
『薬処方ミス 入院中の男性患者死亡 新潟・三条の病院』
https://mainichi.jp/articles/20170603/k00/00m/040/063000c
『薬取り違え服用患者死亡、新潟 三条総合病院』
https://this.kiji.is/243357299684148730?c=39546741839462401
『誤った薬投与された患者が死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1033951831.html
6月3日8時24分に新潟日報からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
病院によると、男性は4月中旬に肝性脳症で入院。
担当医は「リフキシマ錠」の処方を指示したが、薬剤部が誤って、血を固まりにくくする「リクシアナ錠」を病棟に送った。
男性は、薬を28日から30日の昼まで計8回服用。
便の異常を見た医師が内視鏡検査し、十二指腸に出血があったため止血処置した。
しかし、5月1日午前に男性は意識を失い、間もなく消化管出血で亡くなった。
3日に薬剤部が残薬を確認し、間違いに気付いた。
薬剤部では、薬剤師が調剤した後に別の薬剤師が確認する態勢になっており、今回も記録上は二重チェックしたことになっているという。
三条総合病院の若杉事務長は、「誤投薬があったのは事実で、大変申し訳ない。再発防止に取り組み、委員会の調査結果を厳粛に受け止める」としている。
発表が死亡から1カ月後となったことについては、「遺族への説明などに時間をかけたため」と説明。
遺族には謝罪し、医療事故調査・支援センターにも報告したという。
出典
『誤投薬後に70代男性死亡 三条総合病院、因果関係を調査』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20170603327586.html
(ブログ者コメント)
クスリを間違えたことに加え、分量も間違えたということだろうか?
それとも、各クスリごと、服用する分量が決まっているということだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。