2016年3月30日20時34分にNHK横浜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月31日7時46分に読売新聞から、4月2日付で毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時10分すぎ、小田原市久野の「小田原こどもの森公園」にあるレジャー施設「わんぱくらんど」で、「エアー式の滑り台が風で倒れて、けが人が出ている」と通報があった。
消防によると、この事故で、1歳から12歳の子ども6人と30代から70代の大人5人の合わせて11人が、倒れた滑り台にぶつかるなどしてけがをし、病院に搬送されたという。
消防によると、11人は頭や顔にけがをしているが、いずれも意識があるという。
公園を所有する小田原市事業協会によると、滑り台は高さが5m、幅が6m、奥行きが4mの、空気を入れて使うタイプのビニール製移動式すべり台で、空気を抜いた状態で重さは300~400kgあり、春休みで来場者が多いことから、3月から設置していたという。
市によると、滑り台には、1つ20kg程度の重りをひもで結び、通常は6個から8個程度の重りを付けて、風の影響を受けないように対策をしていた。
30日の営業開始時は8個だったが、風が強くなってきたため、滑り台を運営するインターリコム(東京都)のスタッフが、10個に増やすか営業中止にするかを考え、中止を決めた。
滑り台にいた2人の子供が退場した後に撤収しようとしたが、直後に突風が吹いて横転したという。
この事故で子供2人は振り落とされ、周囲にいた子供や保護者らが滑り台の下敷きになるなどした。
横浜地方気象台によると、神奈川県小田原市では30日正午ごろから風が強まっていて、事故が起きる直前の午後2時4分には、10.8mの最大瞬間風速が観測されたという。
事故後、記者会見した同社の担当者は、「遊具を10年以上使用してきたが、このような事故は一度もなかった」と説明。
同協会の柴田代表理事は、「強風時の運営基準はあったが、現場の経験に任せていた」と述べた。
事故原因を究明し、風速計を設置するなど対策を講じるとしている。
滑り台周辺には、当時、監視役が配置されていたということで、警察と消防は、担当者や目撃者などから話を聞くなどして、詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1054114653.html?t=1459371469942
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160330-OYT1T50188.html
http://mainichi.jp/articles/20160402/ddm/041/040/061000c
3月31日11時35分に毎日新聞からは、安全管理の実態に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
公園遊具の安全確保について、国は、固定式では基準を定めているが、移動式は業界の自主ルールのみで、普及も進んでいない。
昨年まで3年間、監視員のアルバイトをした女性(19)は、「中止は現場責任者の判断だが、いつもいるわけではなかった。明確な指標(風速計)がなく、家族連れで混んでいたときにアルバイトだけだと簡単に中止できなかった」と明かす。
国交省は、固定式滑り台について「(コンクリートなど)硬い場所に置かない」などの基準を定めるが、移動式は「常時設置されるものではない」として、定めていない。
出典URL
http://mainichi.jp/articles/20160331/k00/00e/040/227000c
4月1日5時36分に朝日新聞からは、安全対策等に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月31日19時20分にNHK横浜からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消費者庁は、31日、都道府県や業界団体などに、風が強い時は使用を中止するなど、エアー式の遊具の安全管理の徹底を求める通知を出した。
この中で、消費者庁は、業界団体の「日本エア遊具安全普及協会」の安全基準を守るよう、求めている。
「エア遊具」をめぐっては、過去にも事故が相次いでいる。
安全対策は大丈夫なのか?
小田原市によると、滑り台は、アミューズメント遊具の販売などを手がける「インターリコム」が、委託を受けて設置していた。
そのインターリコムによると、風速10m以上で営業を中止する社内規定を設けていた。
事故直前に、市内では最大瞬間風速10.8mを記録していたが、同社は風速計で計測せず、現場担当者の判断に任せていたという。
メーカーによると、こうしたエア遊具は1980年代から普及。
子どもが跳びはねて遊べ、低コストで短時間に設置できることから、利用が広がっている。
一方、体積の割に軽いこともあり、消費者庁によると、2009年9月以降、今回を除き計20件の事故が起き、51人が重軽傷を負っているという。
11年には滋賀県内で、強風にあおられて遊具が転倒、子どもが投げ出された。
関係業者でつくる「日本エア遊具安全普及協会」は、高さ4.5m以上の滑り台には、
▽最低2人の運営スタッフ
▽定員管理の徹底
▽風速基準に沿った運営
など10カ条を定め、加盟業者に順守を求めている。
しかし、国内に約1000社あるとされる関係業者のうち、加盟は約40社しかない。
担当者は、「業界として安全対策が徹底しているとは言えない」とする。
インターリコムも、協会の会員ではなかった。
エア遊具の製造やレンタルを手がけるあるメーカーによると、ロープやワイヤで重りをつけても、強風が吹くと本体の接続部分がちぎれてしまう場合があるという。
「今回横転した滑り台は幅に比べて高さがあり、横風に弱い。風の強さで使用を中止するのが基本で、風速計で測っていなかったのは問題ではないか」と指摘する。
安全対策の規制強化について、消費者庁は、「小田原市の事故原因の報告を受けた上で検討したい」としている。
日本技術士会の子どもの安全研究グループの森山哲会長(機械安全)は、「安全管理の徹底を呼びかけるだけで再発防止はできない。事故について警察などが調べた結果は公表し、それに基づいた専門家による対策づくりを義務づけるべきだ」と話す。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/ASJ305FSQJ30UTIL02Y.html?rm=717
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056943881.html?t=1459458641045
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。