2021年8月20日21時10分にNHK山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富士吉田市にある「富士急ハイランド」で、去年12月から今月にかけて、ジェットコースターに乗車した客合わせて4人が、首の骨を折るなどの大けがをしていたことが分かり、富士急ハイランドはジェットコースターの運転を休止し、県が21日、立ち入り調査を行うことになりました。
県や富士急ハイランドによりますと、去年12月から今月にかけて、富士急ハイランドにあるジェットコースター、「ド・ドドンパ」に乗車した30代から50代の男女、合わせて4人が首や背骨を骨折し、全治1か月から3か月の大けがをしたということです。
「ド・ドドンパ」は、車両に取り付けられたタンクから噴射する空気圧によって、発車から2秒足らずで時速180キロに加速するのが特徴で、4人が乗車した車両や座席の位置、けがをした箇所に共通点はないということですが、3人は、本来、頭を座席に当てて乗車しなければならないところ、前傾姿勢だったなどと話しているということです。
けがをした4人が乗車した期間中の乗客は、合わせて21万3000人余りで、富士急ハイランドは、けがと車両との因果関係は確認できていないとしていますが、今月12日から当面、「ド・ドドンパ」の運転を休止するとともに、21日、県の立ち入り調査を受けるということです。
富士急ハイランドは「けがをしたお客さまには誠意をもって対応したい。お客さまの安全を第一に、確認作業を徹底し、原因究明を進める」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20210820/1040014162.html
8月21日6時32分に読売新聞からは、重傷事故は県に報告の義務があったが、園の担当者は機器異常ではないので報告の必要なしと誤認識していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山梨県富士吉田市の遊園地「富士急ハイランド」のジェットコースター「ド・ドドンパ」で昨年12月以降、利用客4人が骨折する重傷を負っていたことが分かった。
同園は今月17日まで国や県に対して事故発生を報告しておらず、県は20日付で速やかな報告と事故防止の徹底を求めて同園を行政指導した。
県などの発表によると、負傷したのは昨年12月18日~今年8月2日に利用した30~50歳代の男女4人。
いずれも頚椎の圧迫骨折などで、全治1~3か月だった。
県は遊戯施設に対し、全治30日以上が見込まれる重傷事故は、原因にかかわらず報告するよう通知している。
同園の担当者は、「機器の異常による事故でないと考え、当初は報告する必要はないという誤った認識だった」と釈明し、「早い時期に公表すべきだった。反省している」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210820-OYT1T50359/
8月22日18時35分にNHK山梨からは、運営会社が開設した相談窓口に、自分もケガしたという相談が開設後の2日間だけで9件あったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この問題を受けて、21日、富士急ハイランドの運営会社が相談窓口として電話とメールを設置したところ、21日と2日の2日間で、「ド・ドドンパ」に乗って「骨折した」という相談が2件寄せられたほか、体の痛みを訴えるなど「負傷した」という申し出が7件あったということです。
会社側では、この相談について22日、県に報告したということで、今後、事実関係を調べたうえで、骨折の事実などがあれば適切に対応したいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20210822/1040014171.html
8月23日7時1分に読売新聞からは、相談を寄せてきたのは数年内の利用者で、症状は首の骨折や痛み、胸などの痛みだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同園によると、4人のけがが公表された20日以降、電話やメールで23件の意見が寄せられた。
このうち、数年内にド・ドドンパを利用した2人が首などの骨折を、さらに7人が首や胸などの痛みがあったと訴えた。
同園は「本人の特定につながる」として、この利用客の年代や利用日を明らかにしていない。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210822-OYT1T50227/
8月23日19時20分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、事故後、警察には報告していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
なぜ事故後、すぐに報告しなかったのでしょうか。
富士急ハイランドは「警察には報告していたが、原因究明のため、県への報告が遅れた。」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/075880bd05e91a4d462ea053e4add9d7efa15d3a
8月23日20時31分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、2017年のリニューアルで加速力がさらにアップしていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
“加速力世界ナンバーワン”をうたうド・ドドンパ。
以前のドドンパが、スタートから1.8秒で時速172キロに到達したのに対し、2017年にリニューアルしたド・ドドンパは、スタートから1.56秒で時速180キロに到達。加速力がさらにアップした。
利用客:
「勢いはやはりすごくて。
やっぱり、衝撃っていう部分では、だいぶあるように感じ
ましたね。」
https://news..co.jp/articles/b1007611dee364556f3b96f2115e6273e8cc3b0d
8月24日4時13分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、乗ったことがある人のコメントが下記趣旨でネット配信されていた。
今月1日に『ド・ドドンパ』に乗ったという人は、次のように話す。
「ちょっとでも(頭を)浮かせていると、加速の時に頭を
打ったりして痛いですね。
Q:ケガまではいかないけど?)
はい、でも、そこで思いっきり、顔を少し前に出したり
とかしていたら、ちょっとケガはしそうだなとは思います
けど」
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c161dc671b3cad883a5eb97cac6b00e08470555
8月24日15時54分にYAHOOニュース(山梨放送)からは、相談窓口に寄せられた骨折2件のうち1件が取り下げられたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富士急ハイランドは、1人が骨折の申し出を取り下げたと発表した。
事故を受け、今月20日から相談窓口を開設したところ、 22日までに骨折や体の不調を訴える申し出が9件寄せられ、事実関係を確認しようとしたところ、このうちの骨折の申し出1件が取り下げられたという。
取り下げの理由について、富士急ハイランドでは「個別の事案であり公表しない」としている。
これで窓口開設後の問い合わせの件数22件のうち、骨折の申し出が1件となった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ab9e5e776f1637028be55558cd782ca5f5845bc
8月26日19時49分に産経新聞からは、平成31年(2019年)以降、ドドドンパ以外のアトラクションでは事故は起きていないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)は26日、他アトラクションでは、報告する基準の事故はなかったと発表した。
山梨県が24日に、ド・ドドンパ以外のアトラクションでも平成31年以降、事故が起きていなかったかを報告するよう要請。
同社は26日に今回の結果を県に報告した。
ただ、昨年1月にアトラクション「クール・ジャッパーン」の利用者から安全バーに胸を打ち付け、骨折したと申し出があったが、その後、連絡が取れず、来園記録や診断書を確認できていないという。
この点も今回、県に報告した。
https://www.sankei.com/article/20210826-GXOHNY2SMBLLBHAS2OQQT37KZM/
(ブログ者コメント)
〇昨年末に最初の骨折者が出た後、園は再発防止のため、どのような対応をしたのだろうか?
2人目の後は?
3人目の後は?
今回の報道後、窓口に相談を寄せてきた骨折者なども、負傷した当時、園に届けていたと思うのだが・・。
〇現状、判明している負傷者は21万人の中の11人ということだが、指示されたルールに従わなかった人、思わず頭を動かした人などは、もっといたような気がする。
(2021年8月28日 修正1 ;追記)
2021年8月27日17時32分にNHK山梨からは、園はモニターやアナウンスなどで正しい乗り方を示していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富士急ハイランドによりますと、乗車を待っている利用者に見せるモニターや、出発ゲートに設置している案内板で、首を痛めるおそれがあるため頭をヘッドレストにつけておくことなどの正しい乗り方を示しているほか、「大変危険なので下を向かないように」といったアナウンスも流し、安全を確保していたとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20210827/1040014229.html
8月28日7時9分にYAHOOニュース(関西テレビ)からは、これまでの園の対策では完全免責にはならないという弁護士の見解などが下記趣旨でネット配信されていた。
利用客には乗車前に…。
<アナウンス>
「背筋を伸ばした姿勢でご搭乗ください」
正しい乗車姿勢を映像で解説し、発車前にもアナウンスで注意を呼びかけていたということです。
安全性が第一のはずのアトラクションでのまさかの事故に、街の人は…。
女性:
「絶対安全やと思って乗ってるもんね」
連れの女性:
「(注意喚起の映像は)み、見ないね…聞いてるけど、もう違うところに心は行ってるから」
別の女性:
「富士急側は企業としてやるべきことはちゃんとやってる。アナウンスもしてるので、(過失割合は)10対0ではないと思う」
富士急ハイランドが事前に注意喚起を行っていたとなると、ケガをしても自己責任になるのでしょうか。
菊地幸夫弁護士に伺います。
菊地弁護士:
「私は、責任は全面的に遊園地側にあるんじゃないかなと思います。事前にアナウンスしたことによって、遊園地側が完全に免責されるためには首や胸の骨折まで可能性があるという危険を具体的に言って、しかも乗客の方から『責任は問いません』という一筆をとる。ここまでやらないとなかなか難しいですね。あのぐらいのアナウンスでは『あなたの自己責任ですよ』という完全免責は難しいと思います。ここまでは民事の話で、刑事事件としても業務上過失傷害という罪も成立する可能性があります」
(関西テレビ8月25日放送『報道ランナー』内「そこが聞きたい!菊地の法律ジャッジより)
https://news.yahoo.co.jp/articles/42a39137dc84392c97e43fbcd44ebce79effede6
8月27日21時8分にYAHOOニュース(共同通信)からは、指示通りの姿勢で乗っていたが負傷したという相談もあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山梨県は27日、県の窓口に、新たに20件の負傷の相談があったと発表した。
「ド・ドドンパ」以外のジェットコースターなども含まれ、「指示通りの姿勢で乗車していたが、頸椎を負傷した」との相談もあったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/23dcc87684ccdb25ce6e8bdf42421a45b3ec8253
(2021年9月1日 修正2 ;追記)
2021年8月31日20時2分に毎日新聞からは、新たに2人の骨折が判明したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社の岩田社長が31日に記者会見し、新たに5人の負傷が判明したと発表した。
うち2人は今年6~8月に首などの骨を折っていた。
残る3人も首の痛みなどを訴えているが軽傷という。
同社が8月21日から設置した窓口には、30日までに計132件の相談が寄せられた。
同社は9月3日付で第三者委員会(委員長・上山信一慶応大教授)を設置し、再発防止と安全管理体制の見直しなどを検討する。
https://mainichi.jp/articles/20210831/k00/00m/040/278000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。