2021年9月19日に掲載した第2報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正9として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11927/
(2024年7月7日 修正9 ;追記)
2024年6月28日14時0分にYAHOOニュース(山梨放送)からは、事故調査部会の報告書がまとまった、重軽傷者は12人、逆走防止のため取り付けた車輪などが加速度を増大させた可能性大、身構えることを徹底させるよう国交省に意見具申したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の事故調査部会は24日、車両の「ホイールキャリア」や乗客の「乗車姿勢」が原因とする報告書をまとめました。
この問題は富士急ハイランドの「ド・ドドンパ」で、2020年12月から21年8月にかけて乗客が首の骨を折るなどの事故が12件相次ぎ、12人が重軽傷を負ったものです。
国土交通省の事故調査部会によりますと、事故が起きた車両はすべて、逆走事故の対策として2019年11月以降に順次、導入が進んでいた新しい「ホイールキャリア」の車両でした。
「ホイールキャリア」とは、車両の車輪などが付いた機械部分のことです。
調査部会は「浮き上がり防止車輪」を従来の1個から2個に増やした新しい「ホイールキャリア」と、「ド・ドドンパ」のみに採用されていた「空気入りタイヤ」が乗客の頭部に作用する加速度を増大させた可能性が高いとしています。
また、負傷した乗客の多くは高さ49メートルの大型ループ付近で痛めたと申し出ていて、ダミーを使い衝撃度合いを検証した結果、この辺りで体を下向きに押す力と頭を下に向かせる力が同時にピークとなっていました。
その上で、医学系専門家の見解では、身構えて首に力が入った状態であれば骨折するような事故にはなりにくいと考えられ、乗車姿勢などが関係する可能性も否定できないということです。
このため専門部会は、負傷した乗客はいずれも事故の際に身構えられておらず、施設側が案内する乗車姿勢をとっていなかった可能性が高いとしています。
これらを踏まえ、報告書では安全な乗車姿勢を保ち、身構えることの注意喚起を乗客に徹底するよう、コースターの所有者に周知することなどを国土交通省に対して意見しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/258b474383ec3fe3d510f385620f911ed3513e86
6月28日14時27分にNHK山梨からは、けがした12人のうち5人は前傾姿勢だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書では、事故が起きた車体は乗客の首に垂直にかかる力と前に押し出す力のピークがそろっていたことに加え、揺れの周波数の影響で首への負荷が増えたと考えられるとしています。
さらに、けがをした12人のうち5人は前かがみやうつむいた姿勢だったと話していて、乗車前に呼びかけられていた背筋を伸ばして下を向かないなど安全な姿勢で身構えられていなかったことも原因と考えられるとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20240628/1040023634.html
6月28日19時30分に朝日新聞からは、安全姿勢は看板や放送で案内されていた、機体の揺れと頭の揺れが共振し増幅したことも原因など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、ド・ドドンパの安全姿勢は看板や放送で案内されていたと指摘。
頭をヘッドレストにつけ正面を向き、下を向かないなどの内容だった。
だが、負傷者は案内通りの姿勢を保持していなかったと指摘。
姿勢を保持していれば、首に力が入り、動きを予測して身構えることは可能だったとした。
その上で、安全な姿勢を保持し、コースターの動きを予測して身構えることの注意喚起の徹底について、国交省が遊園地に周知するよう求めた。
原因については、機体の揺れと頭の揺れが共振し、増幅したことも指摘している。
https://www.asahi.com/articles/ASS6X355HS6XUZOB008M.html?iref=pc_national_$PAGE_TYPE_EN_list_n
6月28日14時1分に毎日新聞からは、当初2個だったパンク対応車輪を逆走防止対策で4個に増やしたため重量増加で加速度が増した、高速を出すための空気入りタイヤも頭部への加速度が増えた一因など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によるとド・ドドンパは、当初はパンク時に車両が浮くのを防ぐ車輪が1両につき2個付く構造だった。
逆走事故対策として19~21年にかけ、浮き上がり防止車輪を4個にする改修をしていくと事故が発生。
車重の増加などが頭部への加速度を増す原因になったとみられる。
ド・ドドンパが高速を出すため空気入りタイヤを採用していることについて、一般的なジェットコースターは空気を入れないウレタン製タイヤが使われているため頭部への加速度が増大しにくいとも指摘した。
https://mainichi.jp/articles/20240628/k00/00m/040/148000c
6月28日14時5分にYAHOOニュース(時事通信)からは、負傷者はいずれも逆走防止用に車輪を増やした車両に乗っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書などによると、ド・ドドンパは17年の開業直後に起きた逆走事故を受け、車両の逆走防止用タイヤを増やす改良を進めており、負傷者はいずれも新型車両に乗っていた。
報告書は、新型車両では縦方向の振動の間隔が乗客の頭部の揺れとほぼ一致して、首により強い負荷がかかるようになったと結論付けた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aaf9a77bc6f2bd231d5c9b4d27f8bb169b7ddabc
(ブログ者コメント)
報告書で負傷者が12人とされている件については、下記記事参照。
(2022年1月9日19時49分 読売新聞)
同園は6日、客から同園の相談窓口に寄せられた負傷申告の調査結果を公表した。
同園がこれまでに「負傷が園内の遊戯施設に起因する可能性がある」としたのは、ド・ドドンパの利用客12人と、他機種の利用客3人の計15人となった。
相談窓口は昨年8~10月に設置され、176件の負傷申告があった。
これについて、同園が来園歴や医師の診断書などを精査した。
15人のうち、6人は胸や首の骨折で治療期間30日以上の重傷といい、いずれもド・ドドンパの利用客だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220106-OYT1T50262/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。