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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2021427日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がイメージ図付きでネット配信されていた。

3年前の秋、東京都内のある私立中学で、2年の男子生徒が3階の窓から転落する事故が起きた。

男子生徒は半年間の闘病の末に死亡。
14歳だった。

文部科学省の指針に基づく「詳細調査」に相当する調査が実施されたが、国には提出されず、教訓として共有されていなかった。

学校側が作成した事故報告書によると、現場となったのは校舎3階。
窓枠から室内にせり出したスペース(奥行き16センチ、床からの高さ72・5センチ)があった。

男子生徒は、この部分に上がって歩いていて、中腰になった際、バランスを崩して窓から転落。
約7・2メートル下の1階中庭テラス(コンクリートのタイル製)に落ち、意識不明の重体で都内の病院に運ばれた。

当時、窓は全開だったが、遮光カーテンが引かれ、室内からは窓の状況が分からない状態だった。

転落防止の観点から、窓には16センチしか開かないようにするためのストッパーが設置されていたが、壊されて機能していなかった。

男子生徒は頭を強く打ち、頭蓋骨(ずがいこつ)を外して脳にメスを入れる手術を繰り返した。
意識は戻らない。
髄膜炎や水頭症も発症。
それでも、医師と看護師による懸命の治療で命をつないだ。

事故から約1週間が過ぎ、父のスマートフォンに当時の校長から電話が入った。
「(事故は)防げたかどうか分からない」。

無責任な態度に言葉を失い、両親は学校側の面会の申し出を一切断った。

事故は本当に、防げないものだったのだろうか――。
両親は息子の死後、その問いと向き合い続けた。

学校は事故直後から経緯を調査。
事故から3カ月後、詳細な調査内容をまとめ、両親に示した。

その報告書によると、この学校では10年にも窓から生徒が転落する事故があり、生徒が骨折した。

この際は旧校舎で、この事故をきっかけに、現校舎には、窓が全開にならないようストッパーを取り付けていた。

だが、生徒のいたずらでストッパーが解除される事案が相次ぎ、事故前から教諭たちも問題視していた。

男子生徒の事故が起きる5カ月前の18年5月下旬、他の窓のストッパーが解除されているのを、男子生徒の担任教諭が発見。

この教諭が生徒たちに対し、過去の事故に触れ、「厳しく注意を行った」という。

その後、点検を重ね、男子生徒の事故直前の10月上旬にも、全担任教諭が全教室の窓について、ストッパーが正常か目視で点検していた。

さらに毎日の教室清掃時にも、担任教諭が窓の開閉と目視によってストッパーが利くかを確認してきたという。

ただ、調査の結果、現場となった窓のストッパーが壊されているかどうかは、一見しただけでは分からない状態だった。

一方で、生徒たちへのヒアリングで、ストッパーが壊されていたり、ストッパーが利かずに窓が全開になったりすることを認識している生徒がいたことが分かった。

つまり、学校側が行っていた点検は、十分に機能していなかった可能性が高い。

こうした経緯がありながら、初めて両親に示された報告書では、事故の発生との因果関係には触れず、「ストッパーの解除が発見された際に注意を行ったが、何が起こるか分からない万一の事態に対し、予見と検討が至らなかった点につき深く反省する」と記すにとどまった。

学校側の責任を避けるような言及に、両親は「このままでは終われない」と感じた。

報告書が出た後も、両親は学校に対し、粘り強く事故原因の分析を再考するよう要求。
その結果、事故から9カ月後の報告書では、事故原因は「ストッパーが壊れている状態」にあり、「その危険性が浸透していなかった」「中学生目線でリスク管理をすべきだったのかもしれない」と記された。

「防げたかどうか分からない」という事故直後の当時の校長の発言についても、文書上で「非常に残酷で無責任な言葉」だったと謝罪した。

報告書の取り扱いにも問題があった。

文科省が16年に「詳細報告書」を蓄積する指針を出したにもかかわらず、提出されていなかったのだ。

指針では、詳細調査は私立校の場合、「必要に応じて都道府県等担当課が支援・助言を行う」と定めている。

学校側弁護士は「調査結果を提出するか否かは都の助言を踏まえるもので、都にイニシアチブがある」と述べ、教頭は都から「調査を報告する必要はないと聞いた」と説明する。

取材に対し、都は個別の事案について詳細を明らかにしていない。

そもそも、国は指針で、詳細調査の実施を「望ましいもの」とするにとどめ、提出も義務とはしていない。

こうした中途半端な検証体制について、男子生徒の母は「ヒヤリハット(重大事故につながる可能性がある小さな事故)の積み重ねが、命を失う事故になる。二度と同じような事故が起きないよう、調査結果の共有を義務づけてほしい」と求める。

https://mainichi.jp/articles/20210427/ddm/003/040/085000c 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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