2021年4月30日6時57分にYAHOOニュース(北海道放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
視聴者からの疑問や悩み、暮らしの中のハテナ?を調査する「HBCもんすけ調査隊」。
去年10月に伝えた、地下鉄真駒内駅の「乱横断」。
その後も多くの乱横断の現場について情報が寄せられ、調査してきました。
「今、私のすぐ横を通り抜けていきました、そしてもう1人、車の前を通っていきます」(去年10月の調査員リポート)
歩行者が横断歩道ではないところを渡る、いわゆる「乱横断」。
去年10月、地下鉄真駒内駅前の様子を、もんすけ調査隊で放送したところ、さらに多くの乱横断ポイントについて情報が寄せられました。
「もみじ台地区でも、地域住民による乱横断が多い。住民が車道を当たり前のように横断しています」(50代女性)
さっそく、現場へと向かうと…
「私たちが乗っている車、その目の前を渡っていく人がいます」(調査員リポート)
札幌市厚別区、もみじ台団地の目の前にあるのが「もみじ台北7丁目」バスの停留所です。
「団地から出てきた人が、横断歩道を渡って、あちらのバス停まで行くためには、100メートル以上先にある交差点まで遠回りをしないといけません」(調査員リポート)
この区画の南北の長さは、およそ260メートル。
そのちょうど中間にバス停があるため、横断歩道を通るためには100メートル以上先にある、南北どちらかの信号まで遠回りしなくてはいけません。
そのため…
「手前から車が来ていますが、いま渡り切りました」「携帯を見ながら渡っていますね、これはちょっと危ないかもしれません」(調査員リポート)
午前8時からおよそ1時間取材した結果、乱横断した人は25人いました。
「危ないんだけど、こっちのほうが近いから」(横断した人)
「近道したくなる気持ちはわかるけれど」(近所の人)
そして札幌には、さらに多くの人が乱横断する場所が…
「JR発寒中央駅の乱横断も見過ごせないと思います。いずれ事故が起きるんじゃないかと心配です」(調査員リポート)
札幌市西区発寒のJR発寒中央駅前。
ここは駅から出てきた人の乱横断が多いポイント。
「左右を確認していますが、わずかに車が切れたタイミングで横断歩道のないところを渡っていきます」「横断歩道ではないところを急ぎ足で渡っていきました」(調査員リポート)
午後5時から、およそ1時間観察したところ、63人が乱横断していました。
「(渡ったことは)あります。車が来ていなかったら行っちゃうかもしれない」(調査員リポート)
そもそも40メートルほど進めば横断歩道がありますが…なぜこの場所で乱横断するのでしょうか?
実は、道路を渡った先には、スーパーやドラッグストアがあり、横断歩道まで遠回りしたくない人が乱横断するようになったと考えられます。
かつてこの場所は、駅もなく野球場があるだけでした。
しかし、1986年に発寒中央駅が作られ、10年ほど前にスーパーやドラッグストアができました。
こうした町の変化が乱横断の現場を生むのです。
札幌市はおととし、駅の出口前に防護チェーンを設置しましたが、乱横断は解消されていません。
もみじ台と発寒、ふたつの乱横断の現場。
警察に確認したところ、どちらの現場も150メートル以内に信号があるなど、基準を満たさないため、信号は設置できず、バス停が近くにあるため、横断歩道の設置もできません。
解決策はないのでしょうか?
専門家に聞きました。
「(乱横断をなくすことはできる?) なかなか無くすということは出来ないので、そういう場所をどうコントロールしていくかが課題になっている」(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)
一度習慣づいた歩行者の行動は変えられない…
であれば、その場所では横断する人がいるという前提で、ドライバー側が意識を変えていく必要があると話します。
「ハードルは高いが、それをやっていかないと、ますます高齢者も増えるし、道路の使い方としてこういうところは歩行者優先をもっと定着させていくべきではと思う」(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ecfb56820e096669ff69f24581914b8a73c5c18a
2021年5月7日6時50分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、真駒内駅前では再開発計画に伴い、車は駅前を迂回させる案が検討されているという、下記趣旨のフォロー記事がネット配信されていた。
札幌で多発する乱横断。
去年10月に取り上げた現場を再び調査すると、街づくりから解決しようとする計画が進んでいました。
・・・
信号や横断歩道をつけてほしいところですが…
警察の指針では最寄りの信号と150メートル以内の場所やバス停のそばには信号や横断歩道を新たにつくることはできません。
解決策はないのか?
調査すると、街自体を作り変える、ある計画が進んでいるとの情報が。
乱横断が多発する地下鉄真駒内駅前、実はこのエリアで再開発の計画が進んでいます。
住民からは、駐停車する車の多さや降車スペースの少なさとともに、乱横断の歩行者が多いことが課題として上がっていました。
現在、検討中の案の中で、それらを解消する計画のひとつが…
「歩行者動線を優先する、そういうかたちの配置の案」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)
計画案では、駅前を走る平岸通のうち、真駒内駅前の交差点より南側の道路をなくして、車は回り道する格好に。
その代わり、駅前には広場を作ります。
駐停車や乱横断など、地域の交通課題をまとめて無くすのが狙いです。
「(乱横断で)渡っている方は怖いと思っていると思いますし、車のドライバーの方も歩行者がいて怖いと思っていると思う。そういう状況を解決するためには、街づくりというのが一番の処方箋だと思う」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)
高度成長時代、歩行者よりも車が優先されてきた街づくり。
人口減少や高齢化が進むなか、乱横断をなくすためにも、歩行者優先の街づくりに変えていくことが大切だと語ります。
「道路というのは別に車だけのものではなくて、歩行者の方、地域の方の大事なインフラですので、車に少しご遠慮いただいて、どこでも横断できるエリアを作っていく、そういった仕組みがこれからもっともっと増えるといいなと思います」
(北海道大学大学院工学研究院・萩原亨教授)
https://news.yahoo.co.jp/articles/133adac120ec344308e0403e4a94a38a8db77f19
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。