2016年10月1日付で読売新聞島根版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月30日20時30分にNHK松江からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
出雲市教育委員会は、30日、同市立小学校の6年の女子児童(11)が29日夜、修学旅行先の広島県廿日市市のホテル浴室で沈んでいる状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されたと発表した。
同市教委によると、死因は溺死。
同校は旅行前、女児が自宅で入浴中に意識が朦朧としたことがあったと母親から聞いていたが、配慮していなかった。
同市教委の槙野教育長は記者会見で、「安全確認の態勢や人員配置が不十分だった」と述べて陳謝した。
発表によると、修学旅行は1泊2日で、市内の別の小学校と合同で行った。
脱衣所にいた女性教諭(48)が29日午後9時5分頃、ほかの児童13人と一緒に約20分前に入浴した女児が浴室から出てこないため確認に行き、浴槽にあおむけで沈んでいるところを発見。
教諭らは救命措置を取るとともに119番し、女児は搬送された。
一緒に入浴した児童は気づかなかった。
浴槽は、縦3.4m、横4.5m、深さ0.6m。
教諭は、女児らが入浴中に、一度、浴室内を見回ったが、照明が暗い上、湯気で視界が悪く、その時点で女児に異変があったかどうかはわかっていない。
入浴前の夕食後、養護教諭が女児の健康状態を観察したが、異常はなかったという。
警察が検視し、事件性はないと判断した。
女児の母親は、9月13日、旅行に関する面談で、引率する同校の教諭に対し、女児が6月に自宅で入浴中、意識が朦朧としたことがあったと伝え、旅行先で注意深く見守るよう求めた。
両校では、今月21日に引率する教員5人が集まって打ち合わせをした際に、相談内容を文書にして確認したという。
学校側はバスの座席などで配慮したが、児童らの入浴を見守ったのは別の小学校の女性教諭。
保護者からの要望を把握していたが、特別な配慮はしていなかった。
修学旅行は30日に打ち切られた。
槙野教育長は会見で、「大切なお子様をお預かりしていた立場として誠に申し訳ない」と述べ、頭を下げた。「当時の状況確認をしっかり行い、二度と悲しいことが起こらないように徹底したい」と話した。
県教委によると、県内の小中高校では、資料が残る2011年以降、修学旅行中に児童や生徒が死亡するなどの大きな事故はないという。
全国では、沖縄県恩納村で、13年3月、東京都の女子高校生8人の列に乗用車が突っ込み、1人が重体、もう1人が重傷を負った。
11年6月には、埼玉県などを回っていた新潟市の特別支援学校高等部3年で、脳性まひの障害があった女子生徒(当時17歳)が体調を崩し、脱水性ショックで死亡した。
県教委は、対応が不適切だったとして、担当教員を処分した。
同月には、北海道南富良野町の国道で、東京都の高校3年の生徒ら44人を乗せた大型バスが軽乗用車と正面衝突。生徒ら複数人が重軽傷を負った。
09年6月には、山口県美祢市の観光ホテルで一酸化炭素中毒の事故が発生。
大阪府高槻市の児童や教員ら22人が病院に搬送され、同行の男性カメラマン(当時26歳)が死亡した。
出典
『修学旅行先 小6溺死』
http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20160930-OYTNT50098.html
『小学生が修学旅行中浴槽で死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/matsue/4033134441.html?t=1475274142524
(ブログ者コメント)
女児の体調を見守る責任者を決めていなかったのではないだろうか?
決めていたとしたら、その教員が入浴付添の女性教員に、一言、念押しすることで、事故は防げていたかもしれない。
責任者不在のままコトが進んだとすれば、五輪会場や豊洲問題と根は同じ・・・そんな気がした。
一方、バスの座席など配慮していたというが、入浴時に朦朧となったことがあるという、その入浴時に配慮が抜けていたのでは、画竜点睛を欠いたことになる。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。