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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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201693019分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が当時の写真付きでネット配信されていた。

 

8月末の豪雨災害で19人が死亡した岩手県岩泉町。

台風が上陸した日、防災の司令塔となるはずの町役場は、鳴り続ける電話対応に忙殺されて機能不全に陥っていた。

1カ月前のあの日、役場で何が起きていたのか。

町の検証作業で判明した事実から再現する。

 

8月30日、人口約1万人の岩泉町は、未明から雨が降っていた。

 

町役場の職員は189人。

午前9時、全域の約4600世帯に避難準備情報を発令し、6カ所に避難所を開いた。

 

防災業務を担うのは総務課。

職員13人のうち、総務課長以下5人が実務を担っていた。

 

早朝から全世帯に、防災情報を文字で発信する電話型端末で、氾濫の危険性を伝えた。

「浸水の危険のある地域にお住まいの方は、早めの避難行動を取ってください」

 

午後2時前、北部の安家(あっか)川が氾濫しそうだとの情報が、支所職員から寄せられた。

町は、安家地区133世帯に避難勧告を発令した。

 

午後3時すぎ、雨の勢いが、一時、弱まった。

午後4時半ごろ、高齢者グループホーム「楽(ら)ん楽(ら)ん」にも、職員が様子を見に訪れていた。

近くを流れる小本(おもと)川の水位は1mほど。堤防の高さは4.87mあった。

 

状況は、この後、急変する。

雨が急激に強く降り出したのだ。

 

総務課には支部職員から、「水が住宅の前まで来ている」などの情報が寄せられた。

町民からも、「土囊がほしい」などの要望が次々と電話で寄せられた。

 

電話は、午後5時以降、ひっきりなしにかかってくるようになった。

会社から帰宅する町民が、道路が通れるかどうかを問い合わせてきたためだ。

職員は、電話の内容を書き留め、道路担当課に問い合わせた上で回答したり、浸水地区に土囊を持っていくよう、消防署に要請したりした。

 

町役場は、代表電話番号にかけると総務課につながるようになっていた。

総務課は午後3時以降、対応する職員を5人から10人に増員したが、課内の11台の電話は鳴りやまず、職員の大声で課内は騒然となった。

職員は電話メモをホワイトボードに貼ったが、スペースがなくなり、課内の書棚や窓ガラスにも貼った。

 

午後5時20分、グループホームのそばを流れる小本川を管理する岩手県の岩泉土木センターから、「氾濫注意水位の2m50cmを超えた」との情報が、電話とメールで届いた。

気象庁の情報では、今後の雨量が1時間に80ミリを超えると予想されることも確認された。

町が避難勧告を出す基準だ。

 

だが、電話を受けた職員は、再び、町民からの問い合わせ対応に追われ、情報は共有されなかった。

避難勧告を発令する立場の伊達町長にも伝わらなかった。

 

午後6時7分、日没。

「裏山が崩れそう」、「水が自宅に入ってきている。何とかして」。

支所職員や町民の情報で、総務課から一歩も出られない職員にも、事態が急激に悪化していることが理解できた。

だが、目の前の電話対応に追われ、職員同士で話をすることも、同じ階の町長室に事態を伝えにいくこともできなかった。

 

電話が鳴りっぱなしの状態は、午後8時25分の停電で終わった。

真っ暗の庁舎内で職員は懐中電灯を持ち寄り、町長室に集まった。

「町だけで対応できるものでない、ものすごい災害が起きている」。伊達町長はそう言い、自衛隊への救助要請を決めた。

午後9時、衛星携帯電話で岩手県に電話し、派遣を要請した。

 

町全域がかつてない被害に襲われたことを職員が知ったのは、翌31日の早朝。

発電機でつけたテレビなどの報道だった。

 

グループホームが立つ地区には避難勧告を出せず、入所者9人の死亡が確認された。

岩泉町の28日現在のまとめでは、被災した住宅は計855戸。内訳は全壊399戸、大規模半壊226戸など。

倉庫や工場などの非住家も含めると、被災建物は1641戸にのぼる。

 

 

同様の混乱は、過去にも起きている。

 

昨年9月に茨城県常総市の鬼怒川の堤防が決壊した関東・東北豪雨でも、住民らの問い合わせが殺到して災害対応に混乱が生じたとして、内閣府は、今年6月、市町村向けの水害対応の手引をまとめた。

住民からの問い合わせについては、「窓口を一元化して本来業務に集中できる環境を作り、窓口の連絡先などの情報を広く迅速に公表することが重要」と記した。

 

岩泉町の植村総務課長は、「あまりの多忙さに思考回路が鈍り、判断力が落ちていたかもしれない」と振り返る。

役場が機能不全に陥ったことをふまえ、岩泉町は、災害時の町民からの電話対応は別の課の職員に当たらせ、総務課は全体状況を把握できるよう、態勢の見直し作業を進めている。

岩泉町の伊達町長は28日の記者会見で、「避難勧告・指示を出せなかったのは組織的な欠陥。首長に情報が入り即座に発令できる態勢をつくる必要がある」と述べた。

 

出典

鳴りやまぬ電話の嵐、役場大混乱 台風当日の岩手・岩泉

http://digital.asahi.com/articles/ASJ9X5JR5J9XUJUB00T.html?rm=606 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

本当の緊急案件以外、要望や問い合わせは受け付けない・・・。

そういったことを住民に日ごろから周知し、また訓練しておくことも、小規模自治体にとっては必要なのかもしれない。

 

総指揮官である町長は町長室にいたようだが、大部屋にいたほうがよかったのではないだろうか?

大部屋にいれば、避難基準に達したという情報も、町長に伝わっていたかもしれない。

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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