2016年9月30日17時44分にNHK関西NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5年前の東日本大震災で、本震の前後に起こったマグニチュード7クラスの地震の直前に、震源地の上空300km付近の電子の数が大きく変化していたことが、京都大学のグループの分析で分かり、地震の予測につながる研究として注目されている。
これは、京都大学情報学研究科の梅野健教授らのグループが、30日、発表したもの。
地球の上空300km付近には、「電離圏」と呼ばれる電子が広がる層があり、これまでの研究で、地震の規模を示すマグニチュードが8以上の大地震が起こる前に、この層の電子の数が大きく変化していたことが明らかになっている。
今回、グループでは、5年前の東日本大震災の際に、三陸沖など震源地の上空の電子の数に変化がなかったか、複数の人工衛星から送られてきたデータを分析した。
その結果、マグニチュード9.0の本震だけでなく、2日前に起きたマグニチュード7.3の地震、それに、およそ1か月後のマグニチュード7.1の地震でも、発生の20分前から30分前に電子の数が大きく変化していたことがわかったという。
マグニチュード7クラスの地震でも、直前に電子の数に変化が現れることが確認されたのは、今回が初めて。
梅野教授は、「大地震の発生を直前で予測できるようになれば地震の被害を減らすことができるのではないか」と話している。
出典
『地震前 上空の電子数変化』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20160930/3104381.html
10月1日11時53分に毎日新聞からも、同記趣旨の記事がネット配信されていた。
東日本大震災や、その前後にあったマグニチュード(M)7.0以上の地震が発生する20分〜1時間ほど前に、上空300km付近の「電離圏」で電子の数が増える異常があったことが、京都大の梅野健教授(通信工学)のチームの分析で判明し、米専門誌に30日、発表した。
チームによると、M8.0以上の地震で電離圏の電子数が増えていることは、知られていた。
チームの手法は、従来法と違い、地震後のデータとの比較が不要で、分析速度を上げられれば、地震を予測できる可能性がある。
電離圏は電子が広がる層で、火山活動や太陽表面の爆発現象「太陽フレア」によっても影響を受ける。
電子の数の測定には、既存の全地球測位システム(GPS)を使用。
従来は、一つのGPS観測局のデータを使っていたが、チームは、数10の観測局の当時のデータについて、相関関係を調べた。
すると、M7.0以上の地震の起こる20分〜1時間ほど前に電子の数が増えていたことが分かった。
これまで、分析には地震前後の数値を比べる必要があったが、チームの手法は、平常時との差で異常を判別できる。
梅野教授は、「現在はパソコンでの分析に時間がかかるが、将来は地震の警報システムに生かせるのでは」と話している。
出典
『電離圏 大地震前、上空に異変…電子数が増加 京大分析』
http://mainichi.jp/articles/20161001/k00/00e/040/226000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。