2021年6月12日6時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
夏を思わせる暑さが続いています。
この時期、運動会の演目や体育の授業などで、子どもたちが長時間、「はだし」で過ごしていませんか?
校庭の表面が思わぬ熱さになっていて、「やけど」を負うことも。
実際に診療した医師が注意を呼びかけている。
【足の裏に水ぶくれが】
「足の裏が痛くて、歩くのがつらい……」
6月初旬、横浜市の「ふくろ皮膚科クリニック」を受診した小学校高学年の女子児童がこう訴えた。
袋秀平院長が診察すると、女子児童の足の裏には、親指の付け根などに水ぶくれができていた。
「低温やけど」の症状だ。
やけどによる皮膚損傷の度合いは、3段階中の2度だった。
痛みを和らげるため、炎症を抑える塗り薬を処方し、経過観察中だ。
受診の前日、児童は校庭で行われた運動会に参加しており、ダンスなどの演目に出ていた。
1時間近く、足元はずっとはだしの状態。
途中から足裏に痛みを感じはじめ、終わるころには、友達の肩を借りないと歩けない状況になった。
1日経っても痛みが引かないことから受診したという。
袋院長によると、こうした症例が目立ち始めたのは2019年ごろから。
いずれも、運動会の練習や当日、はだしのまま校庭で長時間過ごしていたことが共通していた。
低温やけどは、短時間の皮膚の接触では問題ない温度(約45~50度)でも、連続して皮膚と接することで起きるやけどだ(46度で30分~1時間、50度では数分程度)。
熱さに気づかずに触れ続け、皮膚の奥深くまで損傷することがある。
袋院長は「校庭の地面が、やけどを引き起こすほどの熱を持つことは、ほとんど知られていないのではないか」と危惧する。
これまでにも、気温が27度前後のときでも、はだしで低温やけどになったケースもあったという。
【夏場の校庭、高いリスク】
建設大手の大成建設の研究(大成建設技術センター報38号)では、気温が32・6度の場合、土の校庭の地表面の温度は52度にも達するとの結果が出た。
日照時間や風通しなどで変化すると考えられるが、夏場の校庭のリスクは高いことがうかがえる。
また、子どもたちがはだしで過ごす中、指導する教職員らは靴をはいており、気づきにくい可能性を袋院長は指摘する。
「そのときの気温だけではなく、熱が地面にどのくらいこもっているか、摩擦が起きる活動か、なども影響する。はだしでやるべきかどうか、慎重に判断してほしい」と話す。
文部科学省によると、学習指導要領にはだしでの活動を求める項目はないといい、「あくまでも学校現場の判断で選択されている」とする。
横浜市では、19年に複数の事例が報告されたことから、同年5月、市内の小中高校に対し、校庭での足裏やけどや熱中症について注意喚起する通知を出している。
運動会のダンスや組み体操など、はだしで行う活動は以前からあったが、最近は、夏前でも気温が上がる日が多いことが影響しているのでは、とする。
担当者は「コロナで軒並み行事が中止・延期となった昨年に比べ、今年は運動会を行う学校も多い。十分に注意を呼びかけていきたい」と話す。
https://www.asahi.com/articles/ASP6B6RQMP68UTFL00P.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。