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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20175161633分にNHK奈良から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

去年、奈良県橿原市の市営プールで男子大学生が溺れて死亡した事故で、市は、プールの監視員が決められた位置を離れるなど、監視体制が不十分だった可能性があるとして、専門家に依頼して調査や検証を行うことを決めた。


去年7月、「橿原市総合プール」で、大学4年生の寺岡さん(男性、21歳)がプールの底に沈んでいるのが見つかり、その後、死亡した。

寺岡さんは教員採用試験に向けた練習に来ていて、何らかの原因で溺れたとみられている。


関係者の話や遺族が行った情報公開請求によると、プールの監視員2人は50mプールの両側にいて異常がないかを常に確認することになっていたが、このうちの1人が決められた場所を離れ、利用者が多かった片側に2人ともいたという。


寺岡さんは、監視員がいない方の端から2番目のレーン付近で見つかり、泳いでいた別の人が知らせるまで、監視員は、およそ10分間気付かなかったという。


橿原市は、監視体制が不十分だった可能性があるとして、専門家に依頼して調査や検証を行うことを決めた。


亡くなった寺岡さんの父親は、「検証の開始が決まったことは大きな一歩だ。事故の真実を明らかにし、日本一安全なプールを作ってほしい」と話している。


橿原市は、「検証までに時間がかかり申し訳ない。検証結果を誠実に受け止め、安全なプールにしていきたい」としている。


また、プールの監視を委託されていた業者は、「事故が起きた場所の反対側が利用者が多く、そちらを重点的に監視すべきという判断を現場で行った。最善を尽くしたと認識している」と話している。

 

出典

大学生プール死亡事故 検証へ

http://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/2053437431.html 

 

 

5161920分にNHK関西からは、下記趣旨の解説的報道が配信されていた。

 

警察庁によると、プールの事故で死亡した人は、この5年間で少なくとも27人に上り、施設側の安全管理が不十分だったケースも多くあるとみられている。


去年、奈良県橿原市の市営プールで男子大学生が死亡した事故で、監視体制が不十分だった可能性があることが分かり、市は、専門家に依頼して調査や検証を行うことを決めた。


市を動かしたのは、真相を知りたいという遺族の強い思いだった。

 

(文字情報はここまで。以下は音声情報の趣旨)

 

男子大学生は、採用試験に向けて大学教員や学生と一緒にプールを訪れ、潜って泳ぐ練習をしていた。

何らかの理由で溺れたとみられ、プールの底に沈んでいるのが見つかり、20日後に亡くなった。

 

父親らは事故の後、納得できない気持ちを抱えていた。

橿原市は、事故について重大な過失はなかったとして、詳しい説明をしてこなかったという。

 

父親談「人が亡くなるという重大な事故があったのに、検証しようとしないのがしんどかった。『過失はなかったと思っています』と言われ続けた。

 

では、息子が悪かったのか?

息子の命を救うことができなかったのか?

 

父親らは当時の状況を知ろうと、情報公開請求を繰り返し行った。

すると、プールの監視体制が不十分だったことが分かってきた。

 

プールの監視に当たっていたのは、市から委託を受けた業者の監視員。

業者のマニュアルでは、原則、2人の監視員がプールの両サイドにいて、それぞれの責任エリアを定めていた。

 

しかし当時、監視員は2人とも、大学生が泳いでいたのとは反対側にいたことが分かった。

業者は、現場の判断で、子供たちが多くいた反対側のエリアを重点的に監視していたとしている。

 

両親が情報公開で入手した監視カメラの映像。

大学生はプールの端まで潜って泳ぎ、一瞬頭を出した後、姿が見えなくなる。

しかし、監視員が異変に気付いたのは10分以上経った後だった。

 

父親談「本来の責任エリアに1回も行かず、10分間ここで沈んでいる人を発見できなかった。それを過失がない。そんなバカな話ないでしょうと・・・。」

 

さらに問題だと考えたのは、事故が繰り返されたことだ。

 

このプールでは、前の年にも小学1年の男の子が溺れて死亡していた。

この時も、1人で担当していた監視員が異変に気付くのが遅れたという。

 

プールの安全管理に詳しい専門家は、死亡事故が連続して起きたことを重くとらえるべきだとしている。

 

市は両親の要望にこたえ、なぜ異変に10分間気付かなかったのか、調査や検証することを決めた。


両親は、二度と事故が繰り返されないよう徹底的に検証を行い、安全対策に活かしてほしいと願っている。

 

出典

プール事故 安全管理を問う遺族

http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170516/3291151.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

NHKのイラストによれば、本来はプールの長手方向の両サイドに1名ずつ監視員がいて、プールの縁を行ったり来たりして監視する。

ところが事故時は、片方のサイドだけを2名で監視していた。

 

 

時間軸は不明だが、よりによって監視体制がおろそかになった時に溺れるとは・・・。

事故とは、そういうものかもしれないのだが・・・。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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