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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20175181042分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

日本政府は地震予知ができないことを認めるべきだ――。

こう題した論考が英科学誌ネイチャーに18日、掲載された。

 

東日本大震災から6年を経ても、科学的根拠が乏しい地震予知や長期予測に頼っているとして、防災政策を改めるよう促している。

 

筆者は米国生まれで、今年3月で東京大教授を退職した地震学者のロバート・ゲラーさん(65)。

1984年に来日して以来、日本の地震研究が地震の予知に偏っていることに疑問を抱いてきた。

 

論考では、東海地震に備えた大規模地震対策特別措置法(大震法、1978年施行)が地震の前兆現象の観測を前提にしていることや、南海トラフ地震などの大地震が周期的に起こるという考えに基づき発生する確率を算出していることについて、いずれも「科学的根拠はない」と指摘している。

 

一方で、東日本大震災を起こした地震は「想定外」だとして、現在も予知や予測に基づいた政策を続けていることは不適切だと批判した。

 

ゲラーさんは、「政府は国民に正確な直前予知ができないことを伝え、堅実な科学研究に基づいた地震対策をすべきだ。ネイチャー誌も、東日本大震災後に改善の兆しが見られない日本の地震学の状況を憂慮して、論評の場を提供してくれたのではないか」と話している。

 

出典

「日本は地震予知できぬと認めよ」 学者が科学誌に論考

http://www.asahi.com/articles/ASK5K6HQ7K5KUBQU014.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇ネットで調べたところ、氏の主張などが記された記事がいくつか見つかった。

これはと思ったものを抜粋して紹介する。

 

『「地震予知はムダ。いますぐやめたほうがいい」東大地球物理学者の警告』

20160421 現代ビジネス)

 

「地震は予知できない」――

著書を通じて、あるいは学会の場で情報発信を続ける人がいる。

 

ロバート・ゲラー東京大学理学系教授。

専門は地球物理学で、地震は地球の内部構造を理解する一分野として研究してきたが、「予知できる」という前提のもと、国から年間平均で約100億円の予算を獲得してきた「地震村」の中で、そう発言し続けるゲラー氏は「異端の人」である。

 

だが、異端が正論であることが今回も裏付けられた。

熊本地震を予測、警告を発した学者は皆無。

しかも、政府の地震調査研究推進本部が公開した全国地震動予測地図(ハザードマップ)では、「30年以内に震度6弱以上の揺れ」が起きる確率は8%で、横浜市の78%、千葉市の73%、高知市の70%などと比べると、極端に低かった。

 

いうまでもないが、正論が判明したところで、喜べる話ではない。

ゲラー氏が率直に話す。

「熊本地震が起きてしまい、多くの方が被災されたのは本当に残念です。予知できない以上、いたずらに人を惑わすハザードマップは廃止すべきだし、研究者は国民と政府に、特定の地域に言及することなく、全国で『想定外のリスクに備えること』を勧告すべきでしょう」

 

ハザードマップは、地震発生確率の高い地区ほど濃い色で塗りつぶされており、地震学の粋を集めて作成されたということだが、熊本地震がそうであるように、役に立ったためしがない。

 

過去の大地震といえば、83年の日本海中部地震、93年の北海道南西沖地震、95年の阪神・淡路大震災、07年の新潟県中越沖地震、そして11年の東日本大震災だが、今回と同じく、ことごとく予知できなかったし、ハザードマップで震源はいずれも色が薄く、確率が低いとされた地区だった。

 

確率が8%なら92%は安心と受け止める人がいるかも知れない。

そうなると、ハザードマップという名の予知は「害悪ですらある」(ゲラー氏)という。

 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48492 

 

 

『「地震は予知できない」という事実を直視せよ 国の地震予測地図はまったくアテにならない

20160428日 東洋経済オンライン ゲラー氏の寄稿文)

 

地震予知はできない」ということは、「太陽は毎朝、東から昇る」と同レベルの当然のことで、誰でも知っているはずのことなのだ。

これは、最新の事実でも何でもない。

 

・・・・・・

 

「明日、東京にマグニチュード(M7の大地震が起きる」と主張することは誰でもできるが、これは決して予知ではなく、単なる予言に過ぎない。

なぜなら、「科学的根拠」がないからだ。

 

・・・・・

 

これまで国内外で地震発生後、多くの「こういう前兆現象をみた」との報告があったが、これまで科学的に有意性が確認された前兆現象の事例は皆無で、これらは地震予知ではなく、“地震後知”と呼ぶべきものだ。

 

・・・・・

 

ハザード・マップを実際に起きた大地震と重ね合わせてみると、実際に起きた震災は、比較的安全とされた地域ばかりだった。

この地図は、ハザード・マップではなく、“外れマップ”と呼ぶべきだ。

 

・・・・・

 

筆者としては、地震発生というものは非常に複雑な非線型現象で、地球内部の詳細な応力分布などに敏感であり、予知することはできるはずがないと考えている。

 

http://toyokeizai.net/articles/-/115836 

 

〇ブログ者は、氏の意見に賛同する。

大地震の発生確率が30年に1度になったと言われてもピンとこず、では、どうすればいいのだ・・・という話しになってしまう。

これが、たとえば1週間以内に起きる確率が80%以上と言われたら、備えるべきことは沢山あるのだが・・・。

 

 



 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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