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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2015813日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5111/

 

 

(2016年8月16日 修正2 ;追記)

 

201689日付で山口新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

89842分にNHK山口からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

『T社小野田工場爆発事故調査報告

http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2016/0809/8.html

工場爆発 原因は作業ミスな

http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4064614401.html?t=1470775216468 

 

昨年8月に山陽小野田市のT社小野田工場で発生した爆発火災について、同社は8日、学識経験者らによる事故調査委員会の調査報告を発表した。

 

調査委は、作業員がアセチレンガスの原料を投入する装置の電源を入れ忘れ、配管内に空気が流入したことなどが原因と結論付けた。

同工場は廃止予定。

 

この工場では、アセチレンの原料を水を張ったタンクに投入して、発生させたガスを圧縮してボンベに詰める作業を行っている。

 

複数回の爆発を伴う火災は、昨年8月5日午前8時55分ごろに発生。

工場敷地内の製造施設や事務所を全焼し、30代の男性従業員が軽傷を負った。

敷地内にあったボンベ約4300本のうち、約770本が爆発した。

 

調査委によると、40代の男性作業員が、アセチレンガスの原料となるカーバイドの自動投入装置の電源を入れ忘れたまま、同ガスをボンベに入れるための圧縮機の運転を開始したため、配管内に空気が流入。

前日の製造で残っていた同ガスと空気の可燃性混合ガスが形成され、空気を圧縮した際に発生する熱で出火したとみられる。

 

20代の男性従業員も、実施すべき自動投入装置の一部の作動確認をしておらず、緊急停止装置は、整備不足で作動しなかった。

 

報告書は、再発防止策として、すべての作業手順をチェックするシートを作るほか、一部の機械だけが稼働しないよう、電源を一元化するよう求めている。

 

宇部市の本社で、調査委の委員長を務めた岡山大大学院自然科学研究科の鈴木和彦教授が報告書を社長に提出。

鈴木委員長は、「人のミスとハード面の不備が重なって発生した事故。安全管理に対する基本ができておらず、管理の仕組みを再構築しなければならない」と指摘した。

 

社長は、「地域社会の皆さまに多大な迷惑をおかけしたことを改めておわびする」と陳謝。

「事故の根絶を目指して安全対策の強化を図りたい」と述べ、同工場の廃止に伴って、アセチレンガス製造事業から撤退する方針を示した。

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

報告書は下記参照。

http://chuase.net/report/report.html 

 

内容的に、一部、分かりにくい部分があるが、骨子をまとめると以下のようになるだろうか・・・。

 

「設備の概要」

・この設備では、まず原材料のカーバイドがベルトコンベアーでガス発生器に運ばれ、頂部から水中に落下投入される。

・発生したアセチレンガスは、ガス溜に蓄えられる。

・アセチレンガスの発生量は、ベルトコンベアーの自動停止・起動で調整する(自動投入装置)。

・ガス溜のアセチレンガスは、液体清浄装置で不純物除去後、圧縮してボンベ(アセトン等の溶剤入り)に充填される。

※液体清浄装置は、逆火防止用の水封装置を兼ねている。

※該社では、圧縮機の吸い込み側を「低圧ライン」、吐き出し側を「充填ライン」と呼んでいる。

※アセチレンをボンベ内のアセトン等に溶解させるには時間がかかり、また溶解熱も発生するので、通常は2日間かけて充填する。(充填台には水噴霧装置が設置されている)

 

「事故の経緯」

・そのような設備において、事故当日の朝、設備の電源を入れる担当者が休暇だったため、作業員Cが代わりに主電源を入れる。

しかし、自動投入装置の電源は入れ忘れた。

・そして、ガス発生準備を行う作業員Bが、自動投入装置操作盤の切り替えスイッチを「自動」に入れた。

※通常は「手動」にしてコンベアが作動したことを確認後、「自動」に入れる手順だが、その手順を省略した。

・8:41 作業員Aが、圧縮機5台を1台づつ起動させた。

・8:50 ガス溜のレベルが低下。

作業員Bはアセチレンガスがないと判断し、作業員Aに指示して圧縮機を停止させた。

・8:55 作業員Aが充填ラインの圧力異常上昇を確認。

・8:56 爆発

 

「事故原因」

・圧縮機を起動したが、自動投入装置が動いていなかったためアセチレンガスが発生しておらず、そのため低圧ラインが負圧になった。

※低圧ラインが規定圧力以下になると圧縮機を停止するシステムだったが、検知用の部品が短絡していたため、機能しなかった。

・液体清浄装置の水封が切れ、低圧ラインに空気が流入。

アセチレンガスと空気の混合ガスが圧縮され、充填ラインに送り込まれた。

・アセチレンガスはアセトン等の溶剤に溶解するが、空気は溶解しないため、圧縮熱が発生。また、充填中の容器への水噴霧前で、溶解熱が蓄積されていたこともあって、充填ラインの温度と圧力が急上昇、爆発に至った。

※アセチレンガス溶解時には溶解熱で容器温度が上昇する。そのため、通常は水を噴霧して冷却するが、この時点では、まだ水噴霧を実施していなかった。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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