2016年8月6日12時42分に新潟日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『3人死亡火災、消火栓全開にならず 佐渡市、バルブ不備17年放置』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20160806271808.html
佐渡市両津夷で3人が死亡した7月3日の火災で、消火作業に使った消火栓4つのうち、最初に開栓した消火栓が全開にならず、初動の約5分間、十分に放水できなかったことが、5日、分かった。
水道管との境にあるバルブが半分閉じていたことが原因で、三浦市長が陳謝した。
市によると、消火栓と水道管をつなぐバルブが約17年にわたり、半分閉じた状態のまま放置されていた。
バルブは、消火栓を改修する際などに一時的に使うもので、通常は全開にしておく。
管理する市上下水道課によると、1999年の消火栓設置時に旧両津市がバルブの点検を怠り、そのまま放置されたとみられる。
市消防本部は、年に4回、消火栓の点検を行っているが、バルブは点検の対象外だった。
問題の消火栓は、約5分後、自然に水量が戻った。
中川消防長は、「大事な初期消火に影響があったのは事実」と話した。
問題を受け、市は、市内にある約2000のバルブを点検する方針。
5日記者会見した三浦市長は、「点検がされていなかったことについて、おわびするほかない」と陳謝した。
8月6日14時30分に新潟放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『佐渡市3人死亡の火災 消火栓に不備』
https://www.ohbsn.com/news/detail/kennai20160805_6804725.php
佐渡市で、先月、3人が死亡した火災の消火活動で、消火栓の1つのバルブが半分閉まった状態だったため、水圧が不安定だったことがわかった。
佐渡市は、消火活動に大きな影響はなかったとしている。
この火事は、先月3日、佐渡市両津夷で住宅と店舗が全焼し、中学生を含む家族3人が死亡したもの。
佐渡市消防本部によると、消火活動に使われた4つの消火栓のうち、1つの水圧が不安定だったことがわかり、点検をしたところ、全開のままでなければならない1つの消火栓のバルブが、半分閉まった状態だったという。
市の上下水道課は、1999年に完成した当初から、バルブが半分閉まった状態のまま見過ごされていたと説明している。
三浦市長は会見で、「これまでの点検をしっかりしていたかということはお詫びする以外にないが、水が全く出なかったという報告はなく、水圧が満たされていなかった」と述べた。
佐渡市は、消火活動に大きな影響はなかったとしているが、近く、バルブのあるすべての消火栓について緊急点検を行う方針。
(ブログ者コメント)
佐渡市では、3年前、火災時に消火栓が錆びや砂の詰まりで開栓できないことがあった。
2013年9月13日掲載
2013年9月5日報道 佐渡市の火災現場で消火栓が開栓できず消火活動が5分遅れる、年に1回水出し点検すべきところ苦情で一昨年6月以降点検していなかった (修正1)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3239/
事後、対策として、島内の全消火栓を緊急点検したという。
とすれば、今回問題となった消火栓も、その時、点検していたはずだ。
ただ、3年前の報道によれば、勢いよく水を出すと一般家庭の水が濁ることがある由。
そのため水量を抑えて点検し、結果、元バルブ半開には気づかなかった・・・そういうことだったのかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。